見出し画像

【0899】Pizza 4P’sのサステナブルな取組:サステナビリティレポート

以前紹介した、ベトナムで大人気のサステナブルなピザ屋さんPizza 4P’sさんのideasforgoodでの連載。今回は、コロナ禍でのレポートまとめと発表に苦労してきたというサステナビリティレポート作成について。

↓以前Pizza 4P’sさんについて取り上げたのは下記note

ideasforgood内の連載

今回は前編・後編と2記事にまたがる大作でした。

サステナビティレポートの時代の流れ

最近では統合報告書と呼ばれるものも多くなってきているように思いますが、その昔は企業レポートと言えば、財務関連の情報がメイン。投資家が気にするのも財務状況が健全かどうかしかなかったということ。

それが、2008年頃のリーマンショックを機会に、非財務の情報も公開する流れがあるそうです。

CSRという事業とはあまり関係のない社会貢献活動だけではなく、事業に直接関係するESG、SDGs、サステナビリティを含めた報告書を作成する動きが活発化。その動きに貢献したのが、サステナビリティの情報公開に関する国際ガイドラインを策定しているGRI(Global Reporting Initiative)というNGOだ。彼らのガイドラインに準拠した企業レポートの数はリーマン・ショック以降、急速に増えてきた。

上記記事より
上記記事より

「GRI」についても存じ上げなかったんですが、そういう基準を考えてくれる団体があるんですね。下記のサイトでもGRIについて紹介されていました。

Pizza4P'sのオリジナル指標サステナビリティオーディット

自社で独自のサステナビリティ達成度をつくってウォッチしているというPizza4P'sさん。その取組自体がすでにサステナビリティへの意識の高さを感じますが、自分たちの現在地を知るための取組とのことで、内容自体も自分たちに甘い結果が出るようなものではないというのがさらにすごい。

上記記事より

全体の結果でサステナビリティスコアが34%。決して高い数値ではない結果ですが、こういったものを作ってウォッチするということを元々されていたそう。
中身は、環境に関すること、社会に関することで細かく分かれているようで、テーマによっては90%近いスコアもあれば、10%台のスコアのものもあり、それによって「何ができていて、何ができていないのか」が分かるようになっているとのこと。

サステナビリティレポートの発表へ

そんな独自指標で自社のサステナビリティを見てきたPizza4P'sさんもサステナビリティレポートはまだ発表していなかったそうで、それをこの2021年9月に発表されたそうです。

コロナ禍という飲食業界には大変な状況の中、初稿は発表を見送らざるを得ない状況になり、その後も感染拡大の状況で計画が遅れることも。

普通にビジネスをしていても、優先度が下がってしまいかねない取組だろうし、さらに生活をかけた厳しい状況の中でのとりまとめは相当な胆力が必要だったのではと思います。

わかりやすく見やすく

統合報告書と呼ばれるものの位置付けとして、どうしても作る側は「作った」「発表した」ということを目標に置いてしまいますが、Pizza4P'sさんのサステナビリティレポートは、「ちゃんと読んでもらえること」が重要として、わかりやすさを非常に重視したデザインにされたそう。

上記記事より

たとえば、こんな感じ。数字やグラフだけだ並ぶのではなく、端的にテーマごとの状況を発表していく内容にされています。

様々なデータがある中で、伝えるべきものの取捨選択にも相当な苦労があったのではと思います。

データ化が困難

記事を読み進めていく中でふと思ったことは「この細かで膨大なデータ、とりまとめるのも更新するのも、とんでもなく大変なのでは・・」ということ。
記事内にもその苦労が記載されていますが、
データが統一されていないこと、データのとりまとめがミッションではない部署の人たちとの連携、そもそも取得できていないデータ、など、様々な課題があったそう。

このあたりは詳細な様子が、後編の記事に記載されているので、是非読んでいただきたいです。統合報告書に取り組むことになった企業担当者には非常に参考になるのでは。

Sustainabilty Report2020

英文のレポートのダウンロード先も教えてくれており、下記よりダウンロードができました。

現地、ベトナム語版も下記サイトより。
https://pizza4ps.com/activities/2161/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?