【0156】延期続きのCOP25閉幕

国際取引の合意が難しく、2日間も延長し徹夜で議論をしていたというCOP25が閉幕したそうです。

見出しは「合意見送り」の文字が目立ちますが、何が話し合われていて、何がアカンかったのかを調べてみました。

基本的な詳細ルールは2018年に決まってる

まずCOP25は2020年からはじまるパリ協定の本格運用のためのルールや目標についての取り決めをする会だそうですが、COP24というのが2018年にあり、詳細なルールはここでだいたいのものは決定しているそうです。今回のテーマは大きく4つあったそうで、そのうち2つが議題に関することです。

1)「パリ協定」の積み残しルールの詳細決定
2)各国の温室効果ガス排出削減目標の引き上げ
3)非国家アクターの動き
4)石炭からの脱却

積み残しルールって?

主に残っていたのは、2カ国以上の国が協力して温室効果ガス排出量の削減をした時のルールのようです。
A国がB国での温室効果ガス削減に寄与する協力を行った際に、A国の目標削減量にカウントするのかB国にカウントするのか具体的なルールを取り決めるというもの。要するにダブルカウントしないためにちゃんと取り決めしようぜ。ということだそうです。

目標の引き上げ

実はパリ協定を受けて各国で立てた目標を積み上げても、気温上昇2度以内におさめるという目標に対して足りていないそうで、これを「野心的に」引き上げましょうね。という議論がされる予定だったそうです。

非政府アクターと石炭脱却

非政府アクターの動きというのは、このCOP25の会場で民間企業など政府ではない組織や団体による出展があり、様々なステークホルダーがパリ協定の目標に向けての取り組みを訴えているという話と、石炭脱却は、つい先日日本がもらってしまった「化石賞」の原因でもありますが、化石燃料の中でも特に温室効果ガスの排出量が多い石炭火力発電を無くそうという話です。日本はこのタイミングでまさかの「引き続き頼りたい」という主旨のコメントを大臣がしてしまっており、そこが注目の的になりました

詳しくは下記にまとめてくれています。

で、どうなったか

まず、2つの議題のうちの
1)「パリ協定」の積み残しルールの詳細決定
これが見送りになったそうです。ダブルカウントしないようにね。という想い自体に反対する国はいないと思いますが、その詳細なルールの取り決めとなると、自国の状況が衝突して、交渉が難航してしまったようですね。

2)各国の温室効果ガス排出削減目標の引き上げ

こちらは、成果文書に記載されたそうで、各国はこれから目標を「野心的に」情報修正する必要があるようです。しかも2020年3月までに。
残り3ヶ月もない状況ですが、これは以前から分かってはいたものだと思うので、各国準備は進めていると思いますが、数字のマジック争いにならないことを祈ります。



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