見出し画像

【0301】目標8:働きがいも経済成長も

SDGsの17の目標、169のターゲット、232の指標を改めて今の知識で振り返ってみるシリーズ。目標とターゲットの参考は、一番分かりやすい(と思っている)Think the earthさんのサイトからお借りします。

目標8 包摂的かつ持続可能な経済成長及び全ての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

この目標は、途上国に対しては安定的に経済成長し続けることをターゲットに、先進国に対しては、人間らしい働き方(強制労働や児童労働をさせないなど)になるように。というターゲットが多く設定されています。

<ターゲット>
8.1 各国の状況に応じて、一人当たり経済成長率を持続させる。特に後発開発途上国は少なくとも年率7%の成長率を保つ。
<指標>
8.1.1 一人当たりの実質GDPの年間成長率

<ターゲット>
8.2 高付加価値セクターや労働集約型セクターに重点を置くことなどにより、多様化、技術向上及びイノベーションを通じた高いレベルの経済生産性を達成する。
<指標>
8.2.1 就業者一人当たりの実質GDPの年間成長率

こんな感じで、1と2のターゲットは分かりやすくGDPが指標。安定的に成長を続けましょうね。という内容です。
あと、目標のタイトルにいきなり「ディーセント・ワーク」という聞き慣れない言葉がありますが、直訳すると「まともな仕事」で、要は人間らしい働き方のことだそう。

過去にnoteでもとりあげていて、この時はAIによって実は人力の苦しい作業が増えてるんじゃないかという記事とともに紹介してました。

◯GDPが全てじゃない

経済の成長=国の豊かさや成熟度というような語られ方も、最近はかなり減ってきているように思いますが、まだまだ、そういう視点は多いかなと思います。ただ、そもそもGDP自体が「ものをどれだけ作れるか」ということを測ることがはじめのコンセプトだったり、戦争の準備費用の調達のために開発された統計値というところもあり、「それだけが国の成熟度を表してるって本当なんだっけ?たくさん儲かったら、その分だけホンマに幸せか?」ということが言われるようになってきたと思います。

↑あの山口周さんも、こんな投稿をされています。

◯環境も気にして、観光が特筆され、金融アクセスとかのテック関係も

経済発展も人の幸せも。という観点でのターゲット設定のため、経済成長だけじゃない幅広いものがこの目標ではターゲット・指標化されています。その辺のことを調べていたら、過去に自分が書いたnoteでも同じことを書いていたので、ここでは割愛してリンクにしておきますw(300日たったけど、このテーマの知識はあまり増えてないってことか)

◯すべての人のディーセント・ワークは成立するか試されてる?

すべての人がディーセント・ワークになるというのは、資本主義の中で自然競争をすることで敗者と勝者に分かれる構図とは相反するところがありながら、だけど、途上国にはそういうスピード感のある経済成長を求めるという、反対のことをうまく成立させるようなチャレンジ。

すでに勝ち組というか、資本を持つ立場の強者が自分の立場を手放しても幸せだという価値観がうまく広がることなども必要だろうし、個人や民間が自分たちで自由なやり取りを促進しまくるだけでは成立しない、国など大きな枠組みでの介入がうまい形で入る必要もある。

成功したいという欲は、生き続けていくと想像される中、この目標へのアプローチがどんなことになっていくのか。人間が試されているような目標だなと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?