【0288】SDGs✕Tech:タンパク質関連テック

タンパク質関連のフードテックについて調べていたら、面白かったのでもう少し。

タンパク質関連のスタートアップ

こちらの記事(先日の後編)にて、タンパク質関連のスタートアップの皆さんのプレゼンの様子がレポートされていました。

■MUSKA

タンパク質テックと言えば。ですぐにお名前の想像がつくMUSKAさん。イエバエの幼虫の消化の仕組みを使って、生ゴミや畜産糞尿などの有機廃棄物を分解し、飼料と肥料をつくるサービスを展開しているところです。イエバエの幼虫って、胃の中で消化するんじゃない、消化酵素を外に吐き出すそうで、自分の周辺の有機廃棄物をそうやって肥料化できるのだそう。従来の方法よりもむちゃくちゃ早く、1週間程度で堆肥化できるので、空気の汚れもなくクリーン。めちゃくちゃ可能性を感じるハエテックな方々。

記事の中のスライドで紹介されている、競合サービスの中の「ミズアブ」を利用した堆肥化については、

このバイオマス発電も同じ方法だったと思います。

■エリー株式会社

日本初の機能性昆虫食「シルクフード」を開発するスタートアップだそうです。シルクフードってなんぞや?というと、天然の蚕だそう。

飼育コストが安く、味が美味しいことで食品としての価値が高く、栄養価が高くて多くの機能性を含む

のだそうです。

あれだ!テラフォーマーズだ!

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あれが現実に!!と思わずにはいられなかったです。シルクフード。なるほど。

■株式会社ちとせ研究所

幅広い生物(微生物・培養細胞・微細藻類など)の育種・培養技術を有し、それらの技術と知見を生かしたビジネスを展開する株式会社ちとせ研究所

とのことですが、タンパク質分野で言うと「藻類」のスピルリナというものをビジネスにしているそうです。スピルリナはユーグレナとともに藻類のスーパーフードとして、サプリメント等も出ていたような気がします。昆虫に比べると、現時点でも食用としてのハードルが低いかもしれないですね。

■インテグリカルチャー株式会社

細胞培養による食糧生産「細胞農業」の社会実装とのことで、完全養殖の食肉です。それも、牛を養殖するのではなく、「肉」を養殖するというもの、養殖じゃなく農業に近い?あ、だから「細胞農業」か。という事業です。

インポッシブルフードの考え方も牛の身体の中で起こっている化学反応と同じことを起こせば、「肉」もしくは「肉っぽい味」が生成されるはずだということで開発されたフードテックだと思いますが、それをさらに農業という水準まで高めるというもの。

牛や豚を育てることなく肉を手にする方法。これであれば、温室効果ガスの効果も抑制されるのかもしれません。

タンパク質テック、技術の確立は進み始めていると思います。昆虫であれば、心理的ハードルを超えるという認知領域での社会実装課題、準肉であれば量産による安価化という技術の改良や大量生産というビジネス化領域での社会実装課題、色々と課題はあるものの、2025年の大阪万博くらいまでには何らかの社会実装のメドが立っているかもしれないですね。

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