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【0743】コットンのサステナブルな農法と認証

コットン・綿の認証制度は以前調べたもので言うと、GOTS認証というものがあります。

こちらと近いところもあるかもしれませんが、アメリカのコットンの認証制度で「U.S.コットン・トラスト・プロトコル」というものがあるそう。

この記事によると、

TEではサステナブル・コットンを「プリファード(好ましい)コットン」と呼んで推奨している。もっともその中にもさまざまなスタンダードや認証スキームがあり、TEがCotton2040と共同で発表した「コットンアップガイド」の中では、「ベター・コットン・イニシアチブ(BCI)」「コットン・メイド・イン・アフリカ(CmiA)」「フェアトレード」「myBMP(Best Management Practices)」「オーガニック・コットン(OCS、GOTS)」「リサイクル・コットン:Global Recycled Standard(GRS)」「The Recycled Claim Standard(RCS)」「U.S.コットン・トラスト・プロトコル」などがプリファードコットン=サステナブル・コットンとして取り上げられている。

とのことで、GOTSやその他のコットンの認証制度もU.S.コットン・トラスト・プロトコルも同じく「サステナブルコットン」として紹介されています。

その中でもU.S.コットン・トラスト・プロトコルについては、

土地利用効率、土壌炭素、水使用、エネルギー使用、温室効果ガス排出、土壌侵食の6つの主要サステナビリティ指標について継続的にデータを取得し、改善していくもので、参加するアパレルや小売企業にとっては「自社のサステナビリティ目標の達成度を数値化し、実証することに寄与することが可能」

というように紹介されていて、データでの実証が可能という点などがあるようです。

他にも、U.S.コットン・トラスト・プロトコルでは、「持続可能な農法」で綿花を育てることによって、地中への炭素固定などの効果があるとして、そういった農法で育てているかということもトレースしているようです。リネジェネラティブと呼ばれるテーマですね。

不耕起栽培やカバークロップと呼ばれる方法で、土壌の保全・回復を行うことがサステナブルな農法になるということですが、実はアメリカの綿花農場の約3分の1が不耕起栽培を採用しているくらい、広がっているそう。

ちなみに不耕起栽培やカバークロップについては以前、このnoteでも取り上げていました。

U.S.コットン・トラスト・プロトコルに戻ると

U.S.コットン・トラスト・プロトコルでは、メーカーや小売側はここに加盟することで、「自社のサステナビリティ目標の達成度を数値化し、実証することに寄与することが可能」とのことですが、

GAPもU.S.コットン・トラスト・プロトコルと2025サステナブル・コットン・チャレンジというものに加盟を表明されているそう。

https://cotton.or.jp/pr2020-12-11.html

トラスト・プロトコルは、米国の綿作農場におけるサステナビリティの取り組みに関する実証データを提示して、Gapの目標達成を支援することになります。トラスト・プロトコルに参加する綿花生産者にとっては、データに裏付けられたインサイトと業界全体のベストプラクティスが利用できるほか、サステナビリティに優れた綿花を求めるアパレルブランドとのつながりを強化できるというメリットがあります。トラスト・プロトコルは2020年10月に加盟企業の募集を開始しました。メンバーとなったアパレルブランドと小売企業は、自社のサプライチェーンで扱う綿花がより責任をもって栽培されているという保証が得られます。

土壌を回復させ、環境をより良くしていくことを目指すという動き、コットンは様々な課題で語られる原料なだけに、これが広がっていけば、それ以外の農作物にも広がっていける考え方なのかもしれません。

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