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【0310】目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

SDGsの17の目標、169のターゲット、232の指標を改めて今の知識で振り返ってみるシリーズ。目標とターゲットの参考は、一番分かりやすい(と思っている)Think the earthさんのサイトからお借りします。

目標17 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

ここまでの16個の目標の中身は、「現在起こっている課題と、それを無くす目標」というターゲットと「その実施手段」というターゲットに分かれて設定されていましたが、この目標17は「ここまでの16個の目標を実現するための手段」になる目標になっています。
他の目標とも書き方が異なり、7つの分野に分けて19個ものターゲットが設定されています。

○7つの分野

7つの分野は下記。

■資金/Finance
■技術/Technology
■能力構築/Capacity-building
■貿易/Trade
■体制面/Systemic issues
 政策・制度的整合性/Policy and institutional coherence
■マルチステークホルダー・パートナーシップ/Multi-stakeholder partnerships
■データ、モニタリング、説明責任/Data, monitoring and accountability

7つの分野を見るだけでも、これまでの目標で個々に設定されていたターゲットで記載されていたような内容が見受けられます。
改めて、それを一つの目標にまとめ直してくれていますが、これまでのターゲットが「民間の力を最大限活用しながら」という内容も多かったところ、「国や国際機関という大きな枠組みでの介入」という視点での”パートナーシップ”な内容が盛り込まれている印象です。

○足るを知る自然体の力

パートナーシップの実現に大事なのは、法律でも仕組みでもなく、個々の人がもつ「足ったな」という自分の目的・目標を達した充足感かもしれません。この体験は2030SDGsのファシリテーターをしていても、頻繁に起こり得て、年齢を重ねて経験が豊富な人ではなくても、高校生からも同じ発言が出たりします。

人を助けようと思える心のきっかけは「自分が目標を達成したこと」、ならばまずは目標が何なのか「何をもって足る・満たされるのか」を考える必要がある。

これまで企業は、株式会社というシステムの強さからか、「成長し続けること」がなぜか当たり前に奨励されてきて、そこから収入を得る個人も、国家も一緒になぜか「成長し続けること」を当然としてきていると思います。その力が、世界を豊かにしてきたことは紛れもない事実だと思いますが、これからは、いかに自然体にいられるかを見つける力も重要なのではないかと思います。
その自然体の力が、他者を助ける・パートナーシップの考えに至り、人を助ける応援する力というものは、実は本人をものすごく勇気づけ、元気にしてくれるものがと気づけることも。

○昔の人がもう言ってる

「足るを知る」の語源を調べてみたところ、老子の「足るを知る者は富む」が由来だそうです。

知人者智、自知者明。
勝人者有力、自勝者強。
知足者富、強行者有志。
不失其所者久。
死而不亡者壽。

人を知る者は智、自ら知る者は明なり。
人に勝つ者は力有り、自ら勝つ者は強し。
足るを知る者は富み、強(つと)めて行なう者は志有り。
その所を失わざる者は久し。
死して而(しか)も亡びざる者は寿(いのちなが)し。

意味は、
他人を理解するのは普通の知恵のはたらきであるが、自分自身を理解する事はさらに優れた明らかな知恵のはたらきである。
他人に勝つには力が必要だが、自分自身に打ち勝つには本当の強さが必要だ。
満足する事を知っている人間が本当に豊かな人間で、努力を続ける人間はそれだけで既に目的を果たしている。
自分本来のあり方を忘れないのが長続きをする上で重要なことである。
死にとらわれず、「道」に沿ってありのままの自分を受け入れる事が本当の長生きである。

という内容だそう。

老子の時代にすでにサステナブルのヒントは出ていたようですね。


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