見出し画像

【0387】SDGs未来都市2020:岡山県倉敷市の取組

SDGs未来都市の2020年度版が選定されました。全部で33都市、10事例がモデル事業に選定されています。

それぞれの都市がどんなことを掲げているのか、モデル事業を中心に可能な範囲で調べてみました。

岡山県倉敷市の提案事業

倉敷と言えば、美観地区での白壁・川舟など歴史とモダンな街の観光のイメージが多いエリア(自分がそこしか行ったことないだけ?)ですが、提案事業は下記。

スクリーンショット 2020-08-02 14.43.44

自然と共存する持続可能な流域暮らしの創造事業

多様な人材の活躍
自然との共存
の2つが中心のテーマになっているようですが、「流域」ということで、高梁川の存在が重要そうです。

画像2

https://www.kurashiki-tabi.jp/ryuiki/ より

こんな感じに、岡山県を縦断してたくさんの市をまたいでいるのが高梁川。岡山で一番の流域面積だそう。

提案事業は、この流域圏での活動を提案していて、倉敷市だけではなく、その他の市とも連携をしていくものだと思われます。

高梁川流域学校

未来の人材育成というところで触れられているのが、こちら。

高梁川流域学校というもので、小中学校・高校・大学という場所というよりは、地域教育による「補完」を行うようで、それによって地域観光プログラムの事業化や、人材の育成を目指しているそう。

高梁川の川ゴミの調査やトレイルツーリズム用のマップを作成する事業、マルシェの開催に、地域のお年寄りといった先人との対話による学びなど、幅広く、この流域の学びをアクティブ・ラーニング型で提供することにチャレンジしているようです。

データによる防災力

自然の恩恵や自然を守るという視点はSDGsの文脈ではよく出てきますが、ここでは「防災」という言葉があります。高梁川は流域面積も広く、岡山全体に伸びていることもあり、過去に何度も災害があったよう。

↑明治以降で大きなもので14洪水が観測されているとのこと。

温暖化によって台風の威力が強まると、ますます心配な場所なのかもしれません。それをデータの利活用によって防災力を高めようという取組があるそうです。

シンプルな作りのサイトですが、減災のための情報ポータルとして、こういったものが立ち上がっているようです。災害のあった街の避難所やコンビニ、飲食店情報などを公開していってくれるみたいです。有事の際に、ここさえ知っておけばという場所があるのはありがたいですね。

その他のデータの取組

他にもこのデータクレイドル社との産学連携の取組として

こんなものもあるようです。

様々なデータを一般の人もアクセスできるようにしていて、オープンデータとして活用できるそう。これによって、人材育成にもつながり、

data eyeのコンテンツである「高梁川みらいマップ」を用いて、小売店の位置と重ね合わせて、将来どの地域に買い物難民が多くなるか予測したり、政策や店舗開業の参考とすることもできます。

ということもできるそう。すごいな。

防災から観光まで、「河」への恩恵と畏怖という表裏一体の付き合いが必要な、古き良き日本らしいSDGsな取組だなと思いました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?