【0387】SDGs未来都市2020:岡山県倉敷市の取組
SDGs未来都市の2020年度版が選定されました。全部で33都市、10事例がモデル事業に選定されています。
それぞれの都市がどんなことを掲げているのか、モデル事業を中心に可能な範囲で調べてみました。
岡山県倉敷市の提案事業
倉敷と言えば、美観地区での白壁・川舟など歴史とモダンな街の観光のイメージが多いエリア(自分がそこしか行ったことないだけ?)ですが、提案事業は下記。
自然と共存する持続可能な流域暮らしの創造事業
多様な人材の活躍
自然との共存
の2つが中心のテーマになっているようですが、「流域」ということで、高梁川の存在が重要そうです。
https://www.kurashiki-tabi.jp/ryuiki/ より
こんな感じに、岡山県を縦断してたくさんの市をまたいでいるのが高梁川。岡山で一番の流域面積だそう。
提案事業は、この流域圏での活動を提案していて、倉敷市だけではなく、その他の市とも連携をしていくものだと思われます。
高梁川流域学校
未来の人材育成というところで触れられているのが、こちら。
高梁川流域学校というもので、小中学校・高校・大学という場所というよりは、地域教育による「補完」を行うようで、それによって地域観光プログラムの事業化や、人材の育成を目指しているそう。
高梁川の川ゴミの調査やトレイルツーリズム用のマップを作成する事業、マルシェの開催に、地域のお年寄りといった先人との対話による学びなど、幅広く、この流域の学びをアクティブ・ラーニング型で提供することにチャレンジしているようです。
データによる防災力
自然の恩恵や自然を守るという視点はSDGsの文脈ではよく出てきますが、ここでは「防災」という言葉があります。高梁川は流域面積も広く、岡山全体に伸びていることもあり、過去に何度も災害があったよう。
↑明治以降で大きなもので14洪水が観測されているとのこと。
温暖化によって台風の威力が強まると、ますます心配な場所なのかもしれません。それをデータの利活用によって防災力を高めようという取組があるそうです。
シンプルな作りのサイトですが、減災のための情報ポータルとして、こういったものが立ち上がっているようです。災害のあった街の避難所やコンビニ、飲食店情報などを公開していってくれるみたいです。有事の際に、ここさえ知っておけばという場所があるのはありがたいですね。
その他のデータの取組
他にもこのデータクレイドル社との産学連携の取組として
こんなものもあるようです。
様々なデータを一般の人もアクセスできるようにしていて、オープンデータとして活用できるそう。これによって、人材育成にもつながり、
data eyeのコンテンツである「高梁川みらいマップ」を用いて、小売店の位置と重ね合わせて、将来どの地域に買い物難民が多くなるか予測したり、政策や店舗開業の参考とすることもできます。
ということもできるそう。すごいな。
防災から観光まで、「河」への恩恵と畏怖という表裏一体の付き合いが必要な、古き良き日本らしいSDGsな取組だなと思いました。
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