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意外と簡単!?SDGsを分かりやすく解説|日本の課題とは?

今SDGsが注目されていますね。

メディアや小売店でもSDGsというワードを目にするようになりましたが、内容がイマイチ分からないという方も多いのではないでしょうか?

そこで今回はSDGsの基本的な内容をご紹介★
ランキングをもとにした日本の課題と、SDGsが私たちに与えた主な生活の変化についても見ていきましょう!

◆SDGsとは?|理想の社会を実現するための目標

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SDGs(エスディージーズ)とは、2015年に国連で採択された国際目標のこと。Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)から頭文字を取って名付けられました。

「誰一人取り残さない」という宣誓のもと、現代社会が抱えている問題を解決し、持続可能な社会を実現するために17の目標と169のターゲットが定められているSDGs。

各国はSDGsを2030年までにクリアすることを目指して取り組んでいます。

◆SDGsの目標17個と内容をチェック!

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・目標1「貧困をなくそう
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

・目標2「飢餓をゼロに
飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

・目標3「
すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

・目標4「質の高い教育をみんなに 
すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

・目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを図る

・目標6「安全な水とトイレを世界中に」 
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

・目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」
すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

・目標8「働きがいも経済成長も」
包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

・目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

・目標10「人や国の不平等をなくそう」
各国内及び各国間の不平等を是正する

・目標11「住み続けられるまちづくりを」
包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する

・目標12「つくる責任 つかう責任
持続可能な生産消費形態を確保する

・目標13「気候変動に具体的な対策を」
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

・目標14「海の豊かさを守ろう」
持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

・目標15「陸の豊かさも守ろう」
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

・目標16「平和と公正をすべての人に」
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

・目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

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17個の目標をざっくりまとめると以下のようなニュアンスになります。

・世界中の人々が平等で争いの無い社会を実現する。
・あらゆる分野で格差を無くそう。
・地球環境の保全。
・地球にも人にも優しい街作りをしていこう。

簡単にまとめることはできますが、実現するには多くの問題が・・・。

理想とされる未来を実現するためには、SDGsではどういった取り組みが必要だとしているのでしょうか?

◆ターゲットは目標達成に必要なことのまとめ

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SDGsの要となっているのが169個のターゲット。

ターゲットは、「具体的に何が問題となっているのか」、「未来に向けて何をしていくのか」などがまとめられています。

ターゲットには難しいこともたくさん書かれているのですが、『たばこ規制』や『ジェンダー平等』、『教育無償化』に関することなど、私たちの生活に影響を与えることも多く、今の国際社会がどのように進んでいるのかを知るのにもピッタリ★

169のターゲットは以下のリンクにまとめられています。

ノハム|SDGsの目標とターゲットまとめ!ロゴと共に紹介します

◆SDGs達成度ランキングを発表|日本は17位

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SDGsは毎年、SDGs達成度ランキングを発表しているのをご存知ですか?

このランキングは、SDGsの達成度・進捗状況を国別に評価するもの。国際レポートSustainable Development Report (持続可能な開発レポート)に記載され、毎年国連が公表しています。

以下はSustainable Development Report 2020に記載の最新ランキングです。
※()内は評価スコアです。

1 位:スウェーデン(84.72)
2位: デンマーク(84.56)
3位: フィンランド(83.77)
4位: フランス(81.13)
5位: ドイツ(80.77)
6位: ノルウェー(80.76)
7位: オーストラリア(80.70)
8位: チェコ共和国(80.58)
9位: オランダ(80.37)
10 位:エストニア(80.06)



17位:日本(79.17)

スウェーデンやデンマークなど、上位は北欧諸国が占めています。これは、北欧諸国がSDGs採択以前から、環境問題や持続可能性を意識した取り組みを実施していることが関係しているようです。

(北欧諸国の生活については、近々ご紹介予定!)

日本はアジア諸国トップとなる17位と評価されました。しかし、前回のランキングからは2ランク下がる結果となっています。

◆SDGs達成度ランキングから見る日本の課題

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Sustainable Development Report 2020では、目標ごとに4段階で評価した図を国別で掲載。これによると、日本は目標4、9、16は達成しているとされる一方で、目標5、13、14、15、17は最大の課題と評価されています。

課題となる目標のうち、私たちが注目するのは目標5。

目標5はジェンダーの平等に関する目標です。
女性の社会進出やLGBTに関して近年大きな変化を見せていますが、SDGs達成度ランキング上位の国と比べると進んでいるとは言えません。

以下は男女平等の指標となる議員の男女比率をまとめたものです。

【議員数に含まれる女性議員】
衆議院
全体465人(欠員3人) / 女性議員 47人

参議院
全体242人(欠員1人) / 女性議員 50人
(衆議院公表データ/参議院公表データ:2019年度より)

世界の女性国会議員比率が24.3%。
日本は10.2%となっており、いかに女性議員が少ないかが分かります。

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日本政府はSDGsに取組むに当たり2016年にSDGs実施指針を公表。その後、2019年にジェンダー平等の実現と防災を追加する形で改定されました。

【SDGs実施指針改訂版8つの優先課題】
1. あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現
2. 健康・長寿の達成
3. 成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
4. 持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備
5. 省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会
6. 生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
7. 平和と安全・安心社会の実現
8. SDGs実施推進の体制と手段

ジェンダー平等の実現は、私たちが取組むべき課題とも言えそうです。

◆SDGsが生活に与えている影響①『レジ袋有料化とエコバッグの普及』

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SDGsは私たちの生活にも影響を与えている

そんなこと言われてもイメージが沸きにくいですよね?
ここからはSDGsが変化をもたらした事柄を3つご紹介します!

まず1つ目は「エコバッグ」

2020年7月から始まったレジ袋有料化を機にエコバッグ(マイバッグ)を持ち始めたという方も多いのではないでしょうか?

エコバッグについては否定的な意見もありますが、主な目的はプラスチックの削減。目標14「海の豊かさを守ろう」に対してもアプローチができます。

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海に流れ着くプラスチックゴミは年間500万~1300万トン!!

世界経済フォーラムでは、2050年には海で暮らす魚よりも海洋プラスチックゴミの方が多くなると予想を発表。ウミガメがエサと間違えてレジ袋を食べて死亡してしまうニュースも大きな話題となりましたね。

レジ袋が有料となった今、エコバッグを持つことは家計の節約にもなりますが、実は男性のエコバッグ普及率があまり高くないのが悩みどころ。

【エコバッグ普及率】
男性のエコバッグ普及率:5割
女性のエコバッグ普及率:8.5割

環境省が実施していた「レジ袋をもらわない人の割合を6割に!」をテーマにしたプロジェクト『レジ袋チャレンジ』によって、1週間レジ袋をつかわない人が7割に増加したことから、今後、徐々にエコバッグ普及率が高まるかもしれませんね。

以下のリンクでは、エコバッグと環境について詳しく解説!大手コンビニエンスストア3社のレジ袋価格も合わせて掲載しているのでオススメです★

ノハム|SDGsに貢献するエコバッグを使いましょう!

◆SDGsが生活に与えている影響②『たばこの規制』

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目標3「すべての人に健康と福祉を」に設定されているターゲット3.aに「全ての国々において、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約の実施を適宜強化する。」と明記されています。

街の喫煙所が減り、2020年4月1日からは「改正健康増進法」が前面施行されたことで、飲食店では原則屋内禁煙が義務化されました。

受動喫煙による健康被害は以前から危惧されていたのは皆さんもご存知の通り。「改正健康増進法」により飲食店の分煙化や禁煙化が進んだことで、望まない受動喫煙が減りました。

喫煙者の方は大変ですが、空気がクリーンな社会に近付いています。

◆SDGsが生活に与えている影響③『教育の無償化』

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目標4『質の高い教育をみんなに』のターゲット4.1に『2030年までに、全ての子供が男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。』とされている教育の無償化。

日本では、2019年に幼児教育の無償化をスタート。
翌年の2020年には大学の費用も実質無償となりました。

【日本における教育無償化の流れ】
・幼児教育の無償化
2019年10から、全ての3~5歳児と住民税非課税世帯の0~2歳児が利用する保育所・幼稚園の利用料が無料に!

・私立高校の無償化
2020年4月より、「高等学校等就学支援金」の上限額が一般的な私立高校の授業料と同等額まで引き上げられたことで、私立高校の授業料も実質無償化することができます。

・高等教育(大学)の無償化
2020年4月から大学生などへ向けた「給付型奨学金」と「授業料減免」の対象者と金額を大幅に拡大。

条件などはあるものの、教育無償化によって多くの学生や親御さんが生活の困窮を軽減しながら、無理なく教育を受けられるようになりました。

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日本の教育は世界でも高く評価されています。
Sustainable Development Report 2020でも、日本は目標4を達成しているとの評価が掲載されています。

義務教育を終えた15歳の学力を測る「PISA(学習到達度調査)」で世界第3位に入るなど、子供の学力も高いんですよ♪

◆SDGsについて知ると社会の変化も分かりやすい!

SDGsの基本的な内容と最新のランキングをもとにした日本の課題などをご紹介しました。SDGsが私たちの生活に与える影響や教育が高く評価されていることも分かりましたね!

【今回ご紹介した内容まとめ】
・SDGsは2030年を期限とした国際目標
・SDGs目標一覧
・ターゲットは目標達成に必要な対策をまとめたもの
・SDGs達成度ランキングで日本は17位を獲得
・日本の優先すべき課題は『ジェンダー平等』
・SDGsが私たちに与えた主な影響は「レジ袋有料化」、「たばこ規制」、「教育の無償化」

SDGsは現代社会の変化の流れを知る意味でも貴重な情報源です。

是非、SDGsを調べて見てください★

次回は目標1について詳しく解説する予定です!

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