見出し画像

2014年を振り返る!|SDGs Global 100ランキング上位企業をご紹介します

SDGsランキングの企業版とも言える『Global 100 Most Sustainable Corporations in the World(以下Global 100)』が毎年、世界経済フォーラムの年次総会『ダボス会議』で発表されています。

今回は2014年のランキングをまとめました!

■ランキングはサスティナブルの観点から評価される

画像1

2014年のランキングと見て、「あれ?」と思った方も多いハズ。

SDGsは2015年に国連で採択され、2016年から2030年の15年間で取り組む国際目標なので、2014年にランキングが発表されたことに違和感を感じるのは不思議なことではありません。

実は、現在SDGsの企業版として定着しているGlobal 100は、”サスティナビリティ(持続可能性)”の観点から評価されているもの。

サスティナブルな取り組みはSDGs以前から行われているため、SDGs採択以前、2005年からランキングが存在しています。

■サスティナブルな社会ってどんな社会?

画像3

サスティナブルはSDGsと同じように最近日本でも耳にする機会が増えてきましたね。これは、「持続可能な~」という意味で使われる言葉です。ちなみにサスティナビリティ(持続可能性)は名詞形となっています。

持続可能とは、未来に向かって続けることができること。

サスティナビリティは多くの業界で重要視されていますが、現代社会では、環境に配慮しながらも人と社会の成長にとってプラスとなることが求められています。

サスティナブルな社会の実現は国際社会が目指す目標です。

■Global 100の評価基準

画像6

Global 100は12項目で評価されています。
以下は2014年当時の評価基準です。

【Global100評価基準】
・エネルギー生産性
・炭素生産性
・水生産性
・廃棄物生産性
・リーダーシップ多様性
・役員報酬制度
・年金保護
・離職率
・安全生産性
・イノベーション能力
・税納付

現在は、2020年1月に国際統合報告委員会(IIRC)・公認会計士協会(ACCA)などがSDGD勧告(Sustainable Development Goals Disclosure (SDGD)Recommendations)を公表し、企業のSDGs・サスティナビリティに透明性を求めるようになるなど、評価基準は年々変化しています。

Global100にランクインし続けることは、時代の変化に応じた取り組みを実施できている企業と言えるのではないでしょうか。

■Global 100にランクインした企業

画像2

それでは2014年度のGlobal 100を見ていきましょう!
まずはTOP10からご紹介します。

1位:ウェストパック銀行(オーストラリア)
2位:バイオジェン・アイデック(米国)
3位:オートテック(フィンランド)
4位:スタットオイル(ノルウェー)
5位:ダッソー・システムズ(フランス)
6位:ネステ・オイル(フィンランド)
7位:ノボノルディスク(デンマーク)
8位:アディダス(ドイツ)
9位:ユミコア(ベルギー)
10位:シュナイダーエレクトリック(フランス)

TOP10には世界的にも名の知れた企業が多くランクイン。

Sustainable Japanによると、ウェストパック銀行、バイオジェン・アイデック、スタットオイル、ダッソー・システムズ、ネステ・オイル、ノボノルディスク、ユミコアの8社はGlobal 100の常連とのこと。

サスティナブルな活動は、ステークホルダーからのイメージアップやESG投資による資金調達が有利に働くなどのメリットがあります。TOP10常連の8社は、サスティナビリティを意識した経営をしていると言えそうです。

続いて11位~100位をご覧ください。
ここでは、日本企業と日本でも有名な企業に絞ってまとめられています。

【Global 100にランクインした有名企業】
11位:シスコ・システムズ(アメリカ)
12位:BASF(ドイツ)
27位:シーメンス(ドイツ)
34位:サムソン電子(韓国)
43位:コカコーラ(アメリカ)
44位:SAP(ドイツ)
45位:ロレアル(フランス)
50位:モトローラ(アメリカ)
51位:ロイヤル・ダッチ・シェル(オランダ)
57位:ジョンソン&ジョンソン(アメリカ)
59位:GE(アメリカ)
60位:ダイムラー(ドイツ)
64位:H&M(スウェーデン)
65位:大和ハウス工業(日本)
66位:三菱重工業(日本)
69位:エーザイ(日本)
74位:日産自動車(日本)
77位:リコー(日本)

82位:LG電子(韓国)
86位:ネスレ(スイス)
93位:ユニリーバ(イギリス)

日本企業はTOP100の中に5社ランクインしました。しかし、2013年に23位にランクインした大和ハウス工業が65位に、また、同じく前回63位だったエーザイが69位にランクを落としています。

日本はアジア諸国で最も多くの企業がランクインを果たしているものの、順位が下位に固まっている印象です。

■Global100トップのウェストパック銀行の取り組み

画像5

オーストラリアを代表する銀行のひとつとして知られるウェストパック銀行は、サスティナビリティを意識した経営をしていることで有名です。最近では、2050年までにカーボンニュートラルを実現する長期計画を発表したことでも話題になりましたね。

2014年のGlobal100発表当時、ウェストパック銀行は「2013-2017 Sustainability Strategy」というプロジェクトを実施ている最中でした。

▼2013-2017 Sustainability Strategy資料

2013-2017 Sustainability Strategyの中で、ウェストパック銀行は『人口動態や文化の大変化への対応』、『環境問題に対する経済的な解決策の創出』、『変化した社会における顧客の金融面での持続可能な未来の実現支援』の3つを中心に10個のターゲットを設定し取り組みを実施していました。

それぞれの主な内容は以下をご覧ください。

■2015年にSDGsが採択!ランキングは今後どうなる?

画像4

サスティナブルの観点からランキング形式で発表されていたGlobal 100。

2015年には国連でSDGs(Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標))が採択されました。

SDGsは、ESG投資にも大きな影響を与えるほか、中小企業もSDGs目標達成のために必要な存在と位置付けられているため多くの企業が参入します。これがGlobal100にどのような影響を与えるのでしょうか?

■2014年Global100のまとめ

この記事では、2014年に発表されたGlobal100ランキングにランクインした企業をご紹介しました。

【この記事でご紹介した内容】
・Global100はサスティナブルの観点から評価したランキング
・サスティナブル、サスティナビリティとは?
・2014年当時のGlobal100の評価基準
・Global100にランクインした主な企業と日本企業
・ランキングトップのウェストパック銀行の取り組み
・SDGsが採択された2015年以降のランキングはどうなる?

SDGsやサスティナビリティの取り組みは企業によってさまざま。多くの取り組み事例を知ることで、どういったことが社会貢献に繋がるのかが分かります。是非チェックしてみてください★

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?