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SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」|企業の取り組み事例3選!

地球温暖化、森林減少、異常気象etc...

現代は気候変動問題が深刻化!
国はもちろんのこと、世界中の企業や自治体、個人にも悪化させないための行動が求められている大変な時代です。

今回は、なかでも多くの対策が必要とされる企業の取り組み事例をご紹介!日本企業5社の事例を見ていきましょう♪

■目標13「気候変動に具体的な対策を」基本内容と5つのターゲット一覧

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目標13「気候変動に具体的な対策を」は、”気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる”ことを目指すもの。

気候変動を食い止めることは非常に困難なため、悪化させないこと、そして万一の災害に備えて適応能力を高めることを促しているほか、緑の気候基金についても明記されているのがポイントです。

【緑の気候基金とは】
緑の気候基金(Green Climate Fund:GCF)とは、開発途上国の温室効果ガス削減と気候変動対策を支援するための基金のこと。

目標13に定められている5つのターゲットをご覧ください★

【目標13のターゲット一覧】
13.1) すべての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱性(レジリエンス)及び適応の能力を強化する。

13.2) 気候変動対策を国別の政策、戦略及び計画に盛り込む。

13.3) 気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善する。

13.a) 重要な緩和行動の実施とその実施における透明性確保に関する開発途上国のニーズに対応するため、2020年までにあらゆる供給源から年間1,000億ドルを共同で動員するという、UNFCCCの先進締約国によるコミットメントを実施するとともに、可能な限り速やかに資本を投入して緑の気候基金を本格始動させる。

13.b) 後発開発途上国及び小島嶼開発途上国において、女性や⻘年、地方及び社会的に疎外されたコミュニティに焦点を当てることを含め、気候変動関連の効果的な計画策定と管理のための能力を向上するメカニズムを推進する。

目標13は、再生可能エネルギーについて定められた目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」にも関連性が深い目標と言えそうです。どちらも気候変動を以下に悪化させないかが要となっています。

目標13に関する世界の現状や関連するパリ協定については、以下のリンクに詳しく記載しているので、ぜひご覧ください★

それでは目標13の取り組み事例を見ていきましょう!

■企業の取り組み事例①「日本航空株式会社(JAL)」|バイオジェット燃料で二酸化炭素を削減!

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飛行機はさまざまな国や地域に私たちを運んでくれる乗り物ですが、その分、石油から作られるジェット燃料を大量に消費。さらに、その過程で排出される二酸化炭素量も世界全体の2%を占めています。

2018年のデータによると、JALが排出した年間二酸化炭素量は約900トン!!その99%が飛行機を飛ばすことによって排出されたものだそう・・・

そこでJALでは、バイオジェット燃料の商用化に向けた取り組みを開始!

【バイオジェット燃料とは】
家庭ゴミや木材、穀物、使用済みの食用油などを原料にした燃料。飛行機をバイオジェット燃料で飛行させることで、二酸化炭素排出量を従来の20%以上削減できます。

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2018年に株式会社海外交通・都市開発事業支援機構・丸紅株式会社と共同で日本で初めてバイオジェット燃料製造を主な事業とするアメリカのフルクラム社の株式の一部を取得。

さらに、国産のバイオジェット燃料の商用化を2026年に実現することを目標に建設会社や廃棄物処理会社などとタッグを組みました。

2019年には、乗客を乗せてサンフランシスコから日本までの運行を行うことに成功しています★

■企業の取り組み事例②「株式会社リコー」|日本企業で初めてRE100への参加を表明

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みなさんはRE100という取り組みをご存知ですか?

RE100とは、事業運営に必要な電力の100%を再生可能エネルギーで賄うことを目指すことで、温室効果ガスの削減や有限資源の使用を抑制することで、気候変動を悪化させないようにする取り組みです。

リコーでは2030年までに電力の30%を、2050年までに電力の100%を再生可能エネルギーに切り替えることを目標にしています。

以前、アップルの事業運営における電力についてご紹介しましたね♪

海外の多国籍企業の多くはRE100への参加を表明しているものの、日本企業はあまり参加に乗り気ではないのが現状です。

そんななか、リコーは2017年に日本企業で初となるRE100への参加を表明★

イギリスのリコー商品生産会社「Ricoh UK Products Ltd.」では、2019年10月から使用する全ての電力を、中国の生産会社「Ricoh Thermal Media (Wuxi) Co., Ltd」では翌月11月から年間使用電力の約20%を再生可能エネルギーに切り替えました。

A3複合機を生産する日本の社屋でも切り替えが進んでいるんですよ♪

販売拠点のひとつであるヨーロッパの販売会社10社を100%再生可能エネルギーに切り替えているとのこと。

目標7の取組みをもとに目標13達成にも貢献している例となっています。

■企業の取り組み事例③「旭化成株式会社」|化学反応で電力を生み出す技術を開発!

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「世界の人々の”いのち”と”くらし”に貢献します」という理念のもと、旭化成は「アルカリ水電解システム」による「グリーン水素」を開発しました。

【アルカリ水電解システムとは】
水素と酸素を化学反応させて水を作る際に発生するエネルギーを電気として使うもの。実用化されれば、天候によって生み出す電力が左右される再生可能エネルギーの弱点をカバーすることが可能に・・・!

アルカリ水電解システムは、従来の化石燃料から生み出される水素とは異なり、水素を作る過程で二酸化炭素を発生させることがない「グリーン水素」を作ることができるのもポイント★

風力発電が盛んでありながら、インフラの問題によって余剰電力を蓄えることが難しいドイツにおいて、2018年から実証実験を開始しています。

気候変動への対策と再生可能エネルギーへの切り替えが進められる中において、旭化成の技術は劇的に変化するエネルギー業界のニーズに応えることができるとしています。

■目標13「気候変動に具体的な対策を」まとめ

今回はSDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」の企業取り組み事例を中心にご紹介しました。いかに有限資源を使用せずに温室効果ガスを削減するかが取り組みのポイントとなっているようです。

【今回ご紹介した内容】
・目標13の内容とターゲット一覧
・バイオジェット燃料の商用化を目指す「JAL」
・RE100に日本企業で初めて参加を表明した「リコー」
・科学の力でグリーン水素を生み出した「旭化成」

以上、『SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」|企業の取り組み事例3選!』でした!

▼参考サイト
日本航空株式会社|13:気候変動に具体的な対策を
アクサ生命|中小企業の気候変動対策~SDGsゴール13を達成するためにできることは?~
Manegy|企業ができる取り組みとは:SDGs目標13『気候変動に具体的な対策を』
ノハム|SDGsをわかりやすく丁寧に教えるサイト
みらいい|「SDGs 13.気候変動に具体的な対策を」の国内外の取り組み事例5選!

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