【第1回】まずはSDGsの概要を
第1回目はそもそもSDGsってなんなの?というところから始めていきましょう。
Googleで検索するとどのサイトも「SDGsとは」なんなのかを詳しく書いてるけど、情報量が多くて読むのがしんどい…。そんなあなたのために簡単に書いていきますね。
SDGsとは
まずSDGsの読み方は、エスディージーズです。
これはSustainable Development Goalsの略なんだけど、一般的に「持続可能な開発目標」と訳されています。この時点で難しそう…なんて感じて、SDGsわからん…ってなる人も多いかも。
生徒に興味を持ってもらうためにはもっと簡単に伝えたいところ。
そもそものSDGsの理念は「だれひとり取り残されない」です。
要は「自分だけじゃなく、世界中のすべての人たちの今の生活はもちろん、未来の生活も充実させたい。そのためにどうすればいいのか考えて目標を立てました。これをみんなで達成させよう!というのがSDGs。」
これなら生徒もわかるかなと思うんだがどうだろう?
ちなみに達成すべき目標は、今世界が抱えている問題を「社会」「経済」「環境」の3つの観点から17個ほどピックアップして設定されています。
次はどんな目標があるのか見ていきましょう。
SDGs17の目標
SDGsは17の目標は大きく4分野に分けられると思っています。
1〜6が人間らしい生活を送るための目標、7〜11が社会経済的な目標、12〜15が環境に関する目標、16〜17が1〜15を達成させるための手段に関する目標。
この目標たちはそれぞれが独立している目標ではなくて、総合的に達成させなければならないのが特徴です。
どういうことか目標1「貧困をなくそう」を例に見てみます。これは世界中の貧しい生活を送っている人たちを助けようという目標です。
貧困をなくすためにはお金・食料などの支援はもちろんのこと、稼ぐ手段を提供することも大事なんだよね。じゃあ稼ぐ手段を提供するために工場を作ってそこで働いてもらおう!と考えたとしましょう。工場を作って運用するには、
①土地が必要→森を切り開く
②工場を稼働→燃料が必要
となります。
でもこれだとちょっと問題がある。①の森を切り開くことは、森林が減少してしまうし、そこで生活している生物がいなくなってしまうかもしれない。加えてその土地に住む人の生活様式も大きく変わる可能性もある。②も燃料源を化石燃料にしてしまうと特に温室効果ガスを排出して地球温暖化が進んでしまう。
こうなってくると、目標1を達成させるために目標15「陸の豊かさも守ろう」だったり、目標11「住み続けられるまちづくりを」、目標13「気候変動に具体的な対策を」をないがしろにしてしまう。
これじゃSDGs全体の達成は難しくなってしまうから、1つの目標だけに注目するんじゃなくて、全体の目標との兼ね合いも考えながら行動していきましょうね、となるわけです。
目標は17個あるから、他の目標にマイナス要素を与えないようにしながら総合的に達成させるための取り組みを考えるのはすごく難しいと思う。教える側としては、授業に取り入れる前に全部の目標を一回理解したほうがいいんじゃないかな。
17個もあって大変…と思うかもしれないけど安心してください、大変です。
少しでも手助けになれるよう第2回以降は目標を1つずつ簡単に説明していこうと思うので参考にしてくれれば。
最後に、なんでSDGsが流行っているのか?を書きました。これは個人的な考え方だから読み流してもいいかも。
なぜ今SDGsが流行ってるの?
テレビでも最近よく特集されるし、いろんなところでSDGsを耳にする機会が増えた。なんでだろうと思ってたんだよね。
SDGsの前身はMDGsなんだけど、正直聞いたことがなかったし、もっと言えば「持続可能な開発」に関する考え方は1987年頃からあるのに馴染みがない。それなのになぜ急にSDGsはこんなに叫ばれるようになったのか。
もともと持続可能な開発というと、環境破壊とか温暖化、貧困地域の解決が議題の中心にあって経済活動はそこまで語られていなかった気がしています。なんとなく環境を保全すること、貧困の解決ってボランティア精神でやるべきであって金儲けはしちゃいけない!みたいな空気があったからなのかな?
これだと大企業みたいな体力のある会社じゃないと取り組めない。中小企業はとてもじゃないけどそんな余裕もないしね。
でもSDGsはこれまでの「環境」と「社会」に加えて「経済」が加わった。これって結構大きなポイントで、企業側も「あ、儲けることと他の課題を関連させてもいいんだ!」と考えられるようになった。
それと日本でいうと地方を活性化させようとしている動きがあって、実はSDGsと相性がいい。(これについてはまた今度詳しく書きます。)
じゃあみんなでSDGsがんばっていこうよ!となったんじゃないかな?
あとはSDGsの日本語訳に広告代理店が絡んでるのも大きい。露出を増やさなければ認知も広がらないわけで、広告代理店としても流行らせようと考えるはず。
いろんな要素が絡み合って今こんなにSDGsが叫ばれるようになったのではと考えています。
とはいえ、子供とかその孫の世代のためにも必要なことがSDGsに掲げられているし、それぞれの目標には重要なことがかいてあるから取り組むべきことだよね。
おわりに
SDGsの概要はこんな感じです。
他にも「SDGsとは」に関するGoogleの上位記事を見ると「5つのPから成り立ってる」とか「Society5.0がどうのこうの」って細かいことが書かれているけど、この辺を生徒に話してしまうと誰1人取り残さないどころか全員取り残しそう。まずは全員に興味を持ってもらうことが大事だね。
SDGsは目標のみが掲げられている体系であって、細かなルールが決められているわけじゃない。答えがないからこそ、アクティブラーニングとかなり相性が良くて、子どもたちもいろんな意見を出してくれると思っています。
暇な時に更新していくから次回もぜひ読んでいただければ。
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