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バッハの思い出①:小フーガト短調 (BWV578)


(まえがき)
思い返すと、夜空とバッハ曲のつきあいは相当な長期間になります。
将来的にバッハシリーズを書くとして、その題材にする曲が何曲くらいあるか、この前ざっと数えてみました。
自分の転機…または支えになった曲数は、バッハファンとしては意外と少なく、だいたい30~40曲前後でしょうか。

筋金入りのファンから見たら、かなり少ない数だと思います。
最初のバッハ曲の出会いから、だいたい半世紀…。その間で、転機or支えになった曲が30~40曲前後…うーん"(-""-;)" やっぱ少ないかしら…(-_-;)

なんせ、バッハの曲には作品番号がついているやつだけで1000曲以上あります。

作品紹介とか解説とか、そのへんは筋金入りのバッハファンのホームページや本などがありますので、そちらを読んでいただいたほうがずっと早いです。(^^;)

自分が書けるのは、バッハ曲との思い出でしょうか…。
感動や情動こそ、自分が書ける唯一無二のもの…。(^^;)
人生の晩年を迎えるにあたって、今の今までガイド様・ハイヤーセルフ様などとの語らいがほとんどなかった夜空にとっては、バッハ曲こそが常に自分の一番そばにいた存在でした。

一時期、バッハに代わる趣味を見つけた時期がありますが、それを書く機会があるかどうかは現在わかりません。(-_-;)

今回は、第一回になるでしょうか…。


(苦い思い出)
夜空は、両親が音楽の先生という家庭で育ちました。
自分が小さい頃はバロック音楽の認知度が恐ろしく低く、バッハが音楽の父・ヘンデルが音楽の母というワケワカメの解釈が幅を効かせていました。

その頃の有名どころと言えば、ほとんどベートーヴェン以降の作曲家ばかりで、バロック以前の作曲家に光があたることは滅多にありませんでした。

オヤジはベートーヴェン・シューベルトが大好きだったようです。
お袋はショパンとシューベルトが好きだったようです。
その影響でしょうか…夜空の少年時代はほとんどが今のベートーヴェン以降の有名な曲を中心に親しんでいた感じです。

小学校~中学校の音楽の授業では、たまにある音楽鑑賞を毎回ものすごく楽しみにしていました。^^
そこでは、当然のようにベートーヴェン以降の有名な曲が入っており、バッハ以前の曲が聴ける機会はほとんどありませんでした。

中学2年生の時だったと思います。
音楽の名曲鑑賞で、「バッハ/小フーガ・ト短調 (BWV578)」が年末に聴けるはずでした…。
夜空も多感な時期にさしかかり、ワクワクしてこの瞬間を待ち望んでいました。
それまでベートーヴェンの古典派以降の音楽にばかり親しんできた身にとって、それまでの自分に未知数の音楽に出会える予感がしていたのです。
この時点で、まだ「トッカータとフーガ・ニ短調 (BWV565)」しかバッハ曲を知らなかった夜空でしたが、「バッハには古典派以降の音楽にない異質なものがある」とおぼろげに直観していたかもしれません。


しかし…音楽の授業が、あろうことかワケワカメの行事で中止になってしまいます。
しかも、それが年末に4~5回続きました。(>_<。)
他のクラスは、当然のごとくこの「小フーガ・ト短調」を鑑賞しています。
1学年に5クラスあるのですが、自分のクラスだけが、とうとう年度末まで鑑賞できずじまいで終わってしまいました…。
4~5回の音楽授業だけがきれいにツブれるなど、神がかり的な低確率でした…。

あれは何だったんだろう…
あれほど楽しみに待ち望んでいたのに…(T_T)
おそらく、あまりのショックもあり、今もってなぜ音楽の授業が中止になったかの理由が思い出せないでいます。
ツラい記憶を封印する作用が働いてしまったのかもしれません。

かくして、大バッハの「小フーガ・ト短調」との出会いは、はるか後の大学時代に持ち越されます…。

⇩⇩「バッハ/小フーガ・ト短調 (BWV578) (※1)」


一気に演奏しきってます。

なんて異次元に濃密な3分強の空間でしょう…。コープマンの演奏速度は、他の演奏家より心持ち速いかもしれません。他の演奏者では、4分近くかかる演奏が多いようです。


(あとがき)
人生の中でも、自分的にももっとも多感だった気がする中学時代。
もしこの時期にこの小フーガに出会っていたら、人生のタイムラインが少し変わっていたような気もします。

この曲についての解説などは、そちらのホームページなどに一切お任せします。
自分は、この曲についての思い出を語れるだけ…。
でも、そのことが大バッハの音楽の異次元さを少しでも伝えられるきっかけになるのならば、過去の忌まわしい出来事もほんの少しだけ浮かばれるかもしれません。

読んで頂いてありがとうございます。

皆さまがバッハ音楽のような愛と光と救いに満ちあふれますように。(^^)


(※1)
「バッハ/小フーガ・ト短調 (BWV578)」
演奏者は、トン・コープマンのようです。
あのグスタフ・レオンハルトのお弟子様です。
もちろん、演奏者としても超一流です。
解説などは専門のホームページに一切お任せします。

(※タイトル画像)ケーテンの街並みです。

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