挑むチームから常勝チームへ
サッカーとはどういうゲームですか。
どうやってゴールに入れますか。
ここまで分かればサッカーはできます。遊ぶことができます。
では、スポーツ、競技としてサッカーを見ていきたいと思います。
ここではサッカーのスタイル、戦術について話をするわけではありません。
その前の話です。
サッカーでは勝敗がつき、格下、格上という話がよく出てきます。
いわゆる格下と呼ばれるチームはジャイアントキリングと呼ばれる美談を目指します。
勝つために試行錯誤するのはどこのチームも同じで、何故勝つことが当たり前のチームと、勝ったら奇跡となるチームが存在するのでしょうか。
何故試合前に相手が格上という前提で試合に臨むことになるのでしょうか。
実力だけの差であると言えるでしょうか。
日本代表はW杯の結果を見てもわかるように力を伸ばしています。
少し前までアジアで勝つことが奇跡でした。
しかし、今ではアジアで勝つ事は当たり前です。
アジアでは日本はいわゆる強豪チームと呼べるでしょう。
では何故アジアの強豪チームになれたのでしょうか。
アジア各国と日本にどのような差が生まれたのでしょうか。
この差について簡単にボクシングで例えてみます。
相手はチャンピオンでカウンターに定評があったとしましょう。
または、試合中にカウンターが強いとわかったとします。
おそらく自分から仕掛けることを恐れると思います。
これで自分は先に仕掛けるという選択肢は制限されます。
この試合の主導権を握っているのはどちらですか?
相手の武器による抑止力によって、自分の行動が制限されることで主導権を相手が持つことがわかります。
これが差ではないでしょうか。
実力の他に、抑止力を含む主導権が大きく勝敗に関わるといえます。
日本代表はアジアとの試合のほとんどで主導権を握っています。
つまり、アジアでは抑止力を持っています。
世界で勝つためには世界でも主導権を握る必要があります。
相手の抑止力を上回る主導権を握るために挑む必要があります。
日本のここを警戒すべきと相手に思わせるのです。
自分たちが一番強く一番いいチームであると思うべきです。
相手の主導権の中で戦っているチームがそう思えますか。
いつまでも勝ったら奇跡ではありません。
相手の良さを消すことが最重要事項ではありません。
相手に負けないチームであわよくば勝つのではなく、相手に勝つべくして勝つチームである必要があります。
結果のために主導権の握り方を考える必要があります。
どこで主導権を握るのか、主導権をどう奪い返すのか。
この主導権の駆け引きがサッカーの楽しさの一つだと思います。
この駆け引きの上で結果が伴います。
細かいところを話すとこれだけでは収まることはありません。
しかし、これが考え方の土台となるのではないでしょうか。
自分たちが信じる主導権の握り方を発揮させるために全てがあります。
この考えの先に戦術があり、分析があり、練習があると私は考えます。
挑むチームである時代は終わりです。
常勝チームとして世界に挑む時が来ました。
世界に挑むチームから世界の常勝チームへの変化に挑む時です。
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