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W杯全出場国紹介 ~グループD~

フランス -France-

フランスは前回のロシア大会で、5大会ぶりのW杯優勝を飾った。

ディフェン ディングチャンピオンとして臨む今大会、招集された25選手全員が欧州5大 リーグでプレーする豪華メンバーだ。

特に前線のタレントは豊富で、今大会 でも屈指の層の厚さと言える。監督は多くの問題に胃を痛めていることだろう。
その1つが噂されている選手間の不和である。そんな我の強い、個性豊かな選手たちをどのようにまとめるかが焦点になるだろう。

また、 中盤には離脱者が複数出ている。
ロシア大会で優勝に貢献したポール・ポグ バ(ユベントス)、エンゴロ・カンテ(チェルシー)が怪我のためメンバー外。

初のW杯出場となるオーレリアン・チュアメニ(レアル・マドリ―) エドゥアル ド・カマヴィンガ(レアル・マドリ―)ら若手に期待がかかる。

また、恐喝事件 に絡んだとして長く代表を追放されていたベンゼマが代表復帰したものの、 直前になってけがの影響で代表離脱が発表された。
そんなフランスだが、W 杯優勝国には不吉なデータが存在。

2006年ドイツ大会のブラジル代表を除き、 1998年のフランス大会以降前回大会優勝国が決勝トーナメントに進めていない。

フランスも2002年の日韓大会でグループステージ敗退を喫した。今回はそのジンクスを破るとともに、1934-1938年のイタリア代表、1958-1962年の ブラジル代表以来となる史上3例目のW杯連覇に挑む。

 

注目選手 キリアン・ムバッペ(PSG)

現在のサッカー界におい 者 て市場価値が一位とされる今後10年のサッカー界を担う選手である。その額 なんと192億円、その額にふさわしい活躍が今大会でも期待される。

また、ア メリカのフォーブス紙によると、サッカー選手の長者番付でメッシやクリス ティアーノ・ロナウドを押さえて1位に輝き、今夏、所属するPSGと契約を更 新した際にはさらなる巨額のサラリーが約束されたと思われる。

前回大会では、19歳ながら全試合に出場して4得点1アシスト。
母国の世界一に貢献した。 そんな若くして世界王者となった彼だが、最近は悪童っぷりが目立つ。

今夏、 レアル・マドリ―行きが確実視されていた中で、一転PSGに残留し、直前ま でマドリ―ファンの期待をあおっていただけに反感を買った。

また、PSG内 でもフランス代表内でも常にチームメイトとの対立がささやかれており、天狗と揶揄されることも少なくない。
今大会でマイナスイメージを払拭し、母国を大会連覇に導けるか。


オーストラリア -Australia-

日本と同じアジア最終予選B組を戦ったオーストラリア。

サウジアラビア、日 本に次ぐグループ3位で“ストレートイン”は逃したが、アジアプレーオフでア ラブ首長国連邦(UAE)を下すと、6月の大陸間プレーオフではPK戦の末、 試合終了間際に投入されたアンドリュー・レッドメインが殊勲のPKセーブを 見せ、ペルーを退けている。

監督は グラハム・アーノルド。現役時代はサンフレッチェ広島でプレイし、日本代 表の森保監督とは当時のチームメイト。
また、監督としてベガルタ仙台を指 揮するなど、日本ともなじみ深い人物だ。そして、今回の代表にはトーマ ス・デン(アルビレックス新潟)、ミッチェル・ デューク(ファジアーノ岡 山)といったJリーガーも招集されている。

今大会ではかなり厳しいグループに 入ったオーストラリア代表だが、かつてのエースケーヒル以降あまり世界基 準の選手は出てきていないオーストラリアはどれだけ世界と戦えるか注目で ある。 

注目選手 ミッチェル・デューク(ファジアーノ岡山)

「岡山から世界へ」。岡山県民をはじめ、J2を愛する者たちの期待を背負っ て「サッカルーズ(Socceroos)」の特攻隊長としての期待がかかる。

2021 年夏岡山の地に突如現れたアタッカーは瞬く間に岡山サポーターの心をつか み「俺たちの自慢」となった。
J1昇格請負人として2022シーズン8ゴールを 記録。チームを史上最高の3位へと導いた。

J2の過酷な過密日程の中でもオース トラリア代表のCFのポジションでレギュラーとして多くの試合に出場。
オー ストラリアのお家芸である「パワープレー」を行うためには欠かせない選手 だ。

特徴としては攻守において縦横無尽に走り回る豊富な運動量とポストプ レーを強みとする。岡山で見せてきた数々の素晴らしいプレーをカタールの 地でも発揮し、プレーオフに敗れた悔しさをワールドカップで晴らしてほし い。

デンマーク -Denmark-

2大会連続6回目、FIFAランキング10位と、ほぼ第1シードに等しい実力を備 えているデンマーク代表。

2021年に行われた欧州選手権ではベスト4、カター ルW杯予選ではスコットランドやオーストリアを抑えて首位通過を果たすな ど、安定したパフォーマンスを発揮。

F組の第1シードはフランスだが、今季 UEFAネーションズリーグではフランス相手に2戦2勝。F組の大本命と目され ている。
突出した“個”を持った選手はいないものの、ビッグクラブでは主役 にはなれないが玄人好みの黒子たちがそろい、組織で戦うことが徹底されて いることが強み。

欧州予選においては驚異の8試合連続完封勝利 を達成した。
実績のあるベテランだけでなく、将来有望な若手も招集。育成にも定評のあるカスパー・ヒュルマンド監督の下、様々な試合・局面に合 わせた戦いができるデンマークが同国史上初となるベスト4以上を目指す。

注目選手 クリスチャン・エリクセン(マンチェスターU)

中盤のすべてのポジションを幅広くこなし、どこからでも正 確無比なラストパスを出せる、デンマークのマエストロ。

そんな彼だが、昨 年のEURO2020の第1戦で心肺停止となり、選手生命が危ぶまれた。
しかし、 今年2月に公式戦復帰し、すぐにかつてのような結果を残した。さらにその活 躍が認められ、今夏にイングランドの名門マンチェスター・ユナイテッドに 移籍を果たした。

死の淵から帰還したデンマークの英雄は正確 なパスと状況判断を武器に母国を世界の頂点まで導けるか、 注目である。

チュニジア -Tunisia-

チュニジア代表は“カルタゴの鷲”と呼ばれる北アフリカの雄。W杯出場は2大 会連続6回目となる。

前回はパナマに勝利を収めるも、ベルギーとイングラン ドに敗れて敗退。
今回は初のグループステージ突破を目指す。

ホーム&アウェイで行われたアフリカ最終予選ではマリと対戦し、 第1戦でのオウンゴールを最後まで守り抜き、本選出場をつかみ取った。

キャ リアが国内に限られているため国際的な知名度は低いものの、6月のキリン カップではチリに2-0、日本に3-0と完勝。相手チームを的確に分析し、その 弱点を突くことにたけている。
必ず勝てる相手だと油断すれば、その相手は チュニジアのしぶとい守備と鋭いカウンター攻撃の餌食になるだろう。

注目選手 エリス・スキリ(ケルン)

フランスで生まれ育った が、父親の祖国であるチュニジアを選んだ彼はワールドカップ予選で2得点を 奪う活躍を見せた。

ボランチまたはインサイドハーフが主戦場で広範囲をカ バーしながら攻守の両面で貢献度の高いプレーヤーで、格上が集うグループ をチュニジアが戦い抜く中で彼はチームの扇眼となる。

また、レベルの高い リーグで戦う選手が多くないチュニジアの中で長年ドイツ、ブンデスリーガ でプレイしてきた彼の経験値は生きるはずである。
チームをベスト16に導け るか、彼のプレイに注目が集まる。

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