見出し画像

W杯全出場国紹介 ~GROUP H~

ポルトガル ~PORTUGAL~

リオネル・メッシ(PSG)と並ぶサッカー界のスーパースター、クリスティアー ノ・ロナウド(マンチェスター・ユナイテッド)を擁するポルトガル代表は、EURO2016優勝、UEFAネーショ ンズリーグ第1回大会でも優勝と近年の国際大会で躍進を続けてきた。

しかし、 欧州予選では最終節でセルビアに敗れ、自動出場権の獲得に失敗。プレーオ フを勝ち抜き何とか本選出場を果たした。
 前線にはクリ ロナスティアーノ・ロナウド以外にもベルナルド・シウヴァ(マンチェス ター・シティ)やラファエル・レオン(ミラン)がおり、メンバーを見ると フィーゴやルイ・コスタらがいたゴールデンエイジ以来の黄金世代といえる かもしれない。

しかし、就任9年目のフェルナンド・サントス監督の手腕には疑問が 残る。1987年から指導者キャリアをスタートさせた大ベテランは保守的な策 を選び、完璧に選手たちを活かし切れていない。
得点源のジョッタ(リヴァ プール)がけがで欠場が決まっており、大エース、ロナウドのおそらくはラス トのワールドカップとなるポルトガルだが、そう簡単に勝ち進めないかもし れない。

注目選手 クリスティアーノ・ロナウド

18歳で代表 デビューを飾り、191試合に出場117得点43アシストと圧倒的な数値を残して いるポルトガルのレジェンド。

しかし、長年、サッカー界のみならずス ポーツ界全体の覇王として君臨してきたスーパースターにも衰えが忍び寄る。

最近では 所属するマンチェスター・ユナイテッドでの処遇に不満を漏らしたことで契 約を双方合意のもと解除するなど、ピッチ外での話題が多くなっている。

しかし、ポルトガル代表での影響力はいまだ圧倒的であり、前回大会ではスペイ ンとの大一番でハットトリックを決めるなど、大舞台でこそ輝くのがCR7の 真骨頂。
10年間、批判されるたびに跳ね返してきたキングオブアスリートは 今大会で自身の集大成を見せられるか。

ガーナ ~GHANA~

2大会ぶり4度目のワールドカップ出場となるガーナ。
2010年の南アフリカ 大会ではアサモア・ギャンらを擁し、ベスト8進出を果たした。

あの快進撃か ら12年、グループステージ敗退に終わったブラジル大会から8年を経て、ガー ナがワールドカップに帰ってきた。チームの骨格となるセンターラインにハ イクオリティーの選手がそろっているのが特徴。

FIFAランキングでは出場国で最も低い61位だが、そのラ ンク以上の実力を備えていると言っていいだろう。本大会直前の親善試合で は同じワールドカップ出場国のスイスに2-0の完封勝利。
台風の目となる可能性も十分にある。

注目選手 トーマス・パーティ(アーセナル)

ガーナ代表で38試合 12得点と中盤の選手ながら高い得点力が魅力。
アフリカ最終予選のナイ ジェリア戦では母国を本選に導く貴重なゴールを決めた。

彼が高いボール奪 取力と高いキック精度が武器に、攻撃のリズムを生み、激しい寄せで敵を封 じることでチームは一気に活性化する。

所属するアーセナルでもなくてはならない存在となっており、どんなチームでも必ず中盤の要となる彼だが、今大会が29歳にして自身初のワールドカップとなる。

チームの中枢として、 FIFAランクで最下位の母国が起こす下克上に貢献できるか。


ウルグアイ ~URUGUAY~

イングランドがサッカーの母国であれば、ウルグアイはワールドカップの母 国と言ってもいいだろう。

1930年の第1回大会の開催地であり、初代チャンピ オンでもあるのがウルグアイは、1950年大会も制しており、6カ国しかいない 複数回優勝国のうちの一つでもある。
近年では大会MVPのディエゴ・フォル ランを擁し、ベスト4進出を果たした2010年大会の躍進が記憶に新しい。

伝統 的に優秀なストライカーを輩出している国でもあり、その系譜はルイス・ス アレス(ナシオナル)やエディンソン・カバーニ(バレンシア)へと続き、新たに ダルウィン・ヌニェス(リヴァプール)がその地位を受け継ごうとしているとこ ろだ。

そんなウルグアイを指揮するのはディエゴ・アロンソ監督。
南米予選 で4連敗によって7位に転落した際に、ウルグアイを15年間指揮した老将タバ レス監督に代わって2021年12月に監督に就任した。
すると南米予選残り4試合 を指揮して全勝。3位で本選出場を決めた。

直近3大会連続で決勝トーナメン ト進出と安定した結果を残し、若手からベテランまでタレントがそろうウルグアイは2010年以上の好成績を残してもおかしくないだろう。

注目選手 フェデリコ・バルベルデ(レアル・マドリ―)

攻撃 面では推進力のあるドリブルと精度の高いシュート、守備面では豊富な運動 量を活かしてピンチの芽を摘むという総合力の高いボランチだが、WGなど高 い位置でも遜色なくプレー可能というユーティリティー性も魅力。

18歳でレ アル・マドリ―に移籍した彼は、現在、クラブで急成長中。
ここ最近のパ フォーマンスで一気に世界最高のMFの一人に躍り出た。
また、とてつもない 速さと精度のミドルシュートは彼の代名詞で相手にとって大きな脅威。

彼が どこにいても相手は警戒する必要がある。
中盤で汗をかきつつも、並みの選 手では対応できない領域に到達した彼は、ウルグアイの中心を鳳凰のように 優雅に飛びまわる。
今大会では難しい試合が続くことが予想されるチームを 頂点へと導けるか、注目が集まる。

韓国 ~KOREA REPUBRIC~

10大会連続の本選出場となる韓国代表。
アジア最終予選ではイランやUAEな どの難敵と同組となり、2位通過。3大会ぶりのグループステージ突破を目指 す。

前線には世界で活躍するタレントがそろう。
エースのソン・フ ンミン(トッテナム)を中心に、か つてガンバ大阪でプレーしたファン・ウィジョ(オリンピアコス)、そして韓国 のメッシといわれたイ・ガンイン(マジョルカ)らが揃う。
ほかにも、現在、セリ エAで旋風を起こしているナポリの壁、キム・ミンジェらが守備を構築する。

そんな韓国代表を率いるのは、ポルトガル代表などを率いた経歴を 持つパウロ・ベント監督。
ポルトガル人指揮官の下“アジアの虎”は後方か ら丁寧にボールをつなぐサッカーを徹底し、モダンなサッカーを志向する。

7 月のE-1選手権では日本に0-3の完敗を喫するも、ディフェンスラインの修正は 完了。
9月のカメルーン戦、開幕直前のアイスランド戦はともに1-0で勝利を 収めている。ただしポルトガルやウルグアイの強烈なストライカーを抑える ことは困難なため、タフな戦いを強いられるだろう。

11度のワールドカップ 出場を誇る韓国だが、決勝トーナメントに進出したのは2回のみ。今大会こそ はベスト16へ進むことができるか。

注目選手 ソン・フンミン(トッテナム)

アジアを代表するスーパー スターは、ドイツのハンブルガー、レバークーゼンを経て2015-16シーズンか らトッテナムに所属。

レギュラーの座を獲得するだけでなく、昨季にはエジ プト代表FWモハメド・サラー(リヴァプール)と並ぶ23得点を記録して、ア ジア人初のプレミアリーグ得点王に輝く快挙を成し遂げる。

今季は同僚のイ ングランド代表FWハリー・ケインが好調なため、リーグ戦3得点と控えめだ が、韓国代表ではエース兼キャプテンとしてアジア最終予選では13試合で7得 点1アシストを記録。

今大会でもゴール量産が期待されている。
しかし、11月 上旬のCLマルセイユ戦で左目付近を骨折し、手術を実施。
出場が危ぶまれて いたものの、フェイスガードをつけて帰ってきた不屈の魂を持つ男は、母国 を久しぶりのベスト16に導けるのだろうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?