テントにしてみた話【Corne Cherry v3/tenting/tilting】
この記事は2022年4月時点の情報になっています。
2022年12月現時点で、遊舎工房さんのアクリルカットサービスでは最小サイズが規定されています。そのためスペーサーが出力できない情報を頂いております。
詳しくは「最小サイズについて(追記)」の章に追記します。
heppokoXさん情報提供ありがとうございました。
tenting(tilting)をやってみたのでその記事になります。
テントというのはセパレートタイプのキーボードを斜めにする事です。
写真が分かりやすいかと思います。
元々はオプションで売られていた時期もあったみたいなんですけど、今は売られていません。
なので自分でアクリルプレートを注文してみた記事になります。
自作キーボード初心者で、テント(チルト)に興味のある方へ向けて意外と簡単だったよ!と背中を押す記事です。
やったこと(結論)
githubからプレートデータをダウンロードして、少し修正して注文してみたら普通に出来たよ。
以上です。
でもその道中で色々迷う部分があったので記録を残しておきたいと思います。
完成図
奥側を少し高くしています。
こうすると小指のキー(Q, Pとか)がより近くなって良かったです。
順を追って説明していきます。
まずはそもそもテントって?という所から。
テントとは
キーボードを斜めにする事です。
目的は、手首の角度が自然な状態でタイピングできるようにする事です。
3D形状のキーボードが無くてもセパレートタイプのキーボードがあれば試せる気軽さがテントのメリットです。
セパレートタイプのキーボードを自作してみた方が次に手を出す部分としてちょうど良いと思います。
格好良いケースにしてみたり、テントにしてみたり、色々できるのが良いですよね。
やったこと
色々調べる
githubからプレートのデータをダウンロードする
色々な仕様をデータシートで調べる
遊舎工房さんの加工サービス用に編集する
注文する
一つずつ説明していきます。
色々調べる
まずは色々調査をしましょう。
遊舎工房さんやbooth、その他のサイトで販売されていないか確認してみましょう。販売されていればそれを注文するのも方法ですからね。
(2022年3月時点では販売は見つけられませんでした)
今回はアクリルプレートでやりましたけど、3Dプリンタでケースを作る方法もあります。
最初はそちらをやろうかと思っていたんですけど、3Dプリンタだとやすりをかけたりとか色々作業がありそうだったので今回は見送りました。
たぶんキーキャップはいつか買いますね。
プレートのデータ
そんなこんなでアクリルプレートでテントが出来ると知ったので、アクリルプレートについて調べました。
そしてそのデータがgithubに上がっているんです!
(作者様には感謝しかありません)。
まずはデータをダウンロードしましょう。他のページも読んでおくと楽かもしれません。
.aiのillustratorか.svgのinkscapeが遊舎工房さんの加工サービスでは対象だったと思います。
私は無料のinkscapeをインストールして使用しました。
inkscapeの使用も初めてだったので調べながらやりました。
アクリルプレートの加工サービス
私が利用したサービスはこちら。
どうやって注文するのか、どんなデータが必要かしっかりと読みこみましょう。
今回の要点は二つです。
線の色(彫刻は黒、外側は青、内側(穴)は赤)
線の太さは0.001mmか0.1mm
私の環境では線が見えなくなってしまったので0.1mmにしました。
inkscapeで四苦八苦しながら線の色と太さを変えました。
そしてなんとなく寸法の確認をしてみたりしました。
データシートを確認する
加工データを見るとキーキャップの穴やネジの穴が開いています。
これ公式のデータなので間違っている事は無いだろうな、と思いながら寸法を測ってみたんです。
13.85mmだと。
本当にハマるのか怖くなってキーキャップのデータシートも調べてみました。
このアクリルプレートが自分のスイッチでも使えるかは分からないですからね。万が一Cherryには使えるけどKailhだと使えないとかがあると、悔やんでも悔やみきれないですからね。
私のスイッチは遊舎工房さんの販売ページにデータシートのリンクが上がっていたので助かりました。
13.95mm
スイッチの方がデカいんだが!?
これについては色々調べてみたんですけど、結局入るとも入らないとも確信を得ることが出来ませんでした。
自分でやろうとするとこういう事はどうしてもありますよね。
そこで勇気を出してdiscord(Self-Made Keyboards in Japan)で聞いてみました(もちろん聞く前にログを検索して既出が無いか調べました)。
今考えるとgithubのissueなども検索しておけば良かったですね。
そしたら、作者のfoostanさんからもコメントを貰えてかなり安心できました(意図的にキツめにしているそうです)。
他にも色々な方からアドバイスを頂き、参考になりました。
その節は皆さま暖かいご助言ありがとうございました。
気になる方はログを検索してみて下さい。
結局、入らなかったらやすり掛けすればいいか!となり注文に進みます。
だったら3Dプリンタでも良かったんじゃ…というのもあるあるですねw。
最小サイズについて(追記)
最小サイズについて調べてみて下さい。
この追記は2022年12月時点での情報を元に作成しています。
レーザーカットサービスのページに記載がありました。
最小サイズは20 mm × 40 mmです。
そのため下の赤丸部分のスペーサーが出力できません。
こういった最小サイズ未満の部品は削除しましょう。
スペーサーの代替品を探す必要はあります。
もっとも簡便なのはM5ナットを使う方法でしょうが高さが4 mm程度あるのでピッタリにはなりません。
色々ググったりホームセンターをウロウロしたりしてみて下さい。
図面データとか最小サイズとかメンドイ!という方のために注文するだけで良い奴を作りました。詳細は下の記事で。
注文する
そして今回データシートなどを色々調べて一人で不安になったけど、注文してみたら普通に入ったという結論に繋がります。
今回は価格を抑えるためクリアを選択しました。
5,000円が安いか高いかは人次第ですね。
正直私にはギリギリでした。
でも、価格分の価値はあったと思います。最高です。
組み立てのメモ
ドキュメント通りにやれば問題無いと思います。
購入品について結構適当でもいけたので、その記録を残しておきます。
買ったもの
ボルト M5*20 4本
ボルト M5*40 4本
ナット M5 16個
元々持っていたもの
Corne Cherry v3
アクリルプレート(今回注文)
問題はスペーサーです。
M2 スペーサー3.5mmとドキュメントにはありますが、ホームセンタには売っていませんでした。
しかもCorneの基盤は丸型なので一般的な六角のスペーサーだと入らない点にも注意が必要です。
というか、amazonにも売っていませんし、ミスミやモノタロウにもなさそうでした。
これについて分かったことが2つあります。
標準の6mmのスペーサでも組み立てられる
スペーサの代わりにナットでも行けると思う
標準のスペーサを使うと下のようになります。
左右に並べるとこんな感じです。
基板(PCB)とPCBソケットの厚みがちょうど3mmくらいなので、スペーサ無しでも一応なんとかなりました。
機械的な強度や構造の安全率などは分かりません。一応無しでも行けるっぽい程度のふんわりした情報です。
でも3mmや3.5mmの丸型スペーサーを入手するのが難しいのでこのまま使ってみようと思います。
(遊舎工房さんに3mmの販売ページはあるので入荷状況を確認してみるのも良いかもしれません)
私のナットは下みたいな感じです。
本来なら上下から2本のネジで留める設計なんですが、長いネジで一気通貫してナットで留めたのが今回のパターンです。
写真はこちら。
ナットを二つずつやっているのは基板やアクリルプレートに力をかけずに締める為です。
まあ、手締めなのでどのくらい有効かは不明です。
今回は16mmのネジを使ったので貫通できました。
というかamazonで買ったらネジですら無くて、6角穴付ボルトでした。
一番安かったのでこれにしました。
当然6角のレンチは持っていなかったので、プラスドライバでそのままゴリ押ししました。
そもそも強く締める必要は無いので大丈夫でした。
こんな感じで最初こそしっかり調べたものの、だんだんと適当になっていきました。
まとめ
あんまり心配しなくても出来るよ!
というメッセージが伝われば幸いです。
そして、Corne以外のキーボードなどでどうしたら良いか分からない方の参考にもなったらいいなと思います。
結局はgithubでデータが無いか調べて無かったら既存のプレートデータに穴を付ければ良いよね、という事だし、その時にはスイッチとかのデータシートが参考になるよという話です。
他にもこういう所が気になるとかあったらコメントなどで聞いていただければお答えします。
私もあくまで初心者なので分かる範囲ですけどね。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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