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棋士を知らない人にこそ見てほしい動画があるんだ

とりあえずこの動画を見てくれ。

みました?
PCの方は見ながら読んで頂ければ十分嬉しいです。
この記事の目標はこの動画を見てもらう事ですw

将棋に詳しくない方でも楽しめる内容だったと思います。
特に専門性の高い内容が好みの方には刺さると思います。

私は渡辺名人が好きです。コミックを買うくらいには。
その先生の良さが良く出ていたと思います。

コミックはこれです。


どの業界でもトップレベルを走っている方の思考法は非常にロジカルだと思います。
感覚派と呼ばれる方もいらっしゃいますが、言語化しないだけだとすら思っています。

渡辺名人について

これについては将棋連盟のHPでもみて下さい。

連盟HP記事データベース連盟HP通算成績Wiki

通算勝率約7割で羽生9段と互角で戦ってきたトップレベルの先生です。

動画について

作戦術について、非常に分かりやすく言語化されています。
何と言っても分かりやすいのが凄いですよね。

この動画の本編は25分からです。
25分までは前提知識です。
本編では藤井5冠との対局を解説しながら、研究内容を紹介しています。
トップ棋士同士の対局において研究が語られる事は少ないのでそれだけでも価値のある動画です。


マクロの視点

今回一番決まって見えたのが、マクロ的な視点です。
一局ごとに見ればそれぞれで勝敗が決まります。0か1です。
少し形勢が良かったとかでも負ければ0です。

しかし、たくさん試行するケースにおいてはマクロ的な視点が有効になる事があります。
野球などのスポーツにおいて統計が使われる事があるみたいですが、渡辺名人は将棋でそれをやっていました。
動画の序盤、余りに自然に統計データから入ったのでビックリしました。

”神の一手”を研究している訳では無く、一つでも多く勝つ事を目標にしている事が分かりますよね。

こう考えると映画の「マネーボール」みたいですよね。


他の動画

ちなみにほかにもお勧めの渡辺名人の動画があります。
昨年、研究について語った動画。

これも面白いですし、30分となんとか見れる長さだと思います。

もっともっと深い動画はこちら。

こちらは生配信なので2時間ありますw
渡辺名人が研究にソフトを取り入れた(モンスタースペックのPCを購入した)話なんかも紹介されています。
これはもう将棋ファンとか渡辺ファンでないと難しい動画かな、と思います。
ちなみに130万相当のPCだそうです。

動画の最後の方にコメントに答えている場面がありましたけど、AWSの利用は考えていないそうでした。
でも、近いうちにそうなる様な気がしますよね。

というか、チームを組む棋士も出てくるかもしれませんよね。

チームの将棋

少し脱線して掘り下げてみます。

棋士の仕事(作業)として適当に想像すると

  • 対局、解説、取材

  • 相手の研究

  • 手筋や戦法の研究

などが考えられます。
対局などは、本人がする必要があります。
しかし、対局中は次の相手の研究は出来ません。
であれば、その時間も研究が進められる体制を作れれば面白そうじゃないですか?

サポート役の人が常に研究をしておくイメージです。
相手のリークを探したり、戦法自体のリークを探したり。
なんなら棋士よりもソフトや将棋の研究が上手い人って普通に居る気がするんですよね。
他のスポーツでも選手時代よりもコーチや監督になってから輝く人っていますよね。
そんな風にサポート役が上手い人っていると思うんですよね。

そんな風にガチガチの研究で勝利する事で、より大きな実績を残せる可能性があると思うのです。
昔、電脳戦というイベントを見ながらぼんやりと思いました。


実際簡単ではない

でも、実際は難しいです。
ルール的には問題なさそうな気がしますけど、サポート役を見つけるのが大変です。
研究結果を横流しされた日には大打撃です。
とんでもない信頼関係のある人間で、奨励会くらいには将棋の実力があって、と考えると「いなくない!?」となります。

さらに難しい理由として、棋士は個人事業主らしいという事です。
サポート役を雇用する事務作業や納税処理などの作業が増えてしまいます。
そういう知識も無いでしょうから雇ったら全て任せられるわけでもないんですよね。

現状では案外、時間に余裕があるというものあります。
棋士は年間30~50局の対局があります。
週一回ですね。
平均3日くらいは研究にかけられる時間があります。
これが全て重要な対局と言う訳では無いんですよね。
これにサポート役の5日を加えて平均8日になったらどのくらい勝率が上がるかが問題になりそうです。

時間的には、藤井5冠のように複数タイトルを持っているレベルになると大変みたいです。
移動日+前日の見分+対局+移動日とタイトル戦で時間が食われてしまうので、研究には1, 2日程度しか使えないという話を聞いた事があります。
渡辺名人も三冠くらいは持っていたので、そういう文脈でのセリフだったような気がします。

そのレベルの人であれば一人雇うくらいの金銭的余裕もあるでしょうし、雇った週5日の研究の恩恵を多く受け取れそうです。
まあ研究内容をサポート役→棋士と伝える事も難しそうなんですけどね。

いつかそういうチャレンジをする棋士が出てきても面白いんじゃないかなと思います。
否定的な意見も出るでしょうけど、将棋が注目される事が一番大切ですからね。話題性込みで面白そうです。


さいごに

少し関係無い話もしてしまいましたけど、渡辺名人の動画を見ていただければ嬉しいです。
ファンとしての拡散です。

もう一度リンクを張っておきますね。

これ以外にもたくさんの棋士先生がyoutubeを始められているので、ぜひ。

藤井5冠以外の話題でも将棋界が盛り上がるといいな、と思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました!


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