見出し画像

倉庫マネージャー隣接職種~考察その1

倉庫マネージャーが属する業界はどこ?

倉庫マネージャーの職種のイメージは過去のエントリでご確認いただくとして、製造業でも流通小売り業でも、物流機能の拠点として倉庫があり、
そこを代表して管理しているのが倉庫マネージャーである。
倉庫は自社で全部管理するところから、ほぼ完全に委託することまである。
つまり業界としては、有形商材を扱う製造業、流通小売り業、そして物流業界のどこかの企業で働く。類似ケースとしては建設業界としてモノを扱っているとか、携帯キャリアだけど携帯(スマホ)本体やアクセサリー、SIM等で物流業務が発生するとかもある。
したがって、業界というより「職域」(じゅんじゅん造語)という職種の範囲で定義すると掴みやすいと思っている。

倉庫マネージャーが属する職域

では、職域はどこになるのか?ズバリ「サプライチェーンマネジメント」の職域である。この辺りの話はあまり一般的ではないが、外資系企業も含めてグローバルな有形商材のサプライチェーンマネジメントに関わっていると理解される方も多いと思う。
例えば、購買・調達職というのがある。最大公約数としての職種理解は、有形商材を扱う企業で、モノを仕入れる仕事である。それが自社商品になれば直接購買で、社内で使うモノ全般なら間接購買である。
で、日本の場合はこの機能が工場部門に取り込まれたり、営業部門に取り入れられたり様々だが、海外では(というか多分グローバル企業)有形商材の上流(仕入れ先)から下流(販売先)までの流れをちゃんと全体で管理するので、「サプライチェーンマネジメント」という領域で扱う。
つまり物流職(倉庫マネージャーや配送関連)も購買職もみんなサプライチェーンマネジメントの職域なのである。
またECという領域が確立されてもう20年は経つ訳だが、EC業界でいうフルフィルメントの職域でもある。フルフィルメントとは顧客(主に一般消費者)からの注文からその問い合わせ(コールセンター機能)、倉庫への出荷指示や添付書類等の対応、倉庫での宅配会社対応(自社で配達するのはイメージAmazonさんくらいなので)…などの総称で、BtoBの法人向けビジネスに置き換えると、営業事務さんが対応する業務領域と被るイメージである。
なお「ロジスティクス」(兵站)という言葉の位置づけは別途まとめます。日本企業だと物流職をもっと対応すべき課題を経営に寄せつつ広くしてロジスティクス職と呼ぶケースは多いです。一旦はサプライチェーンマネジメント職域≧ロジスティクス職という認識でお願いします。

ちなみに営業事務というと「営業部門のサポート」という側面で語られがちだが、外資企業的に「事業のオペレーション」という概念で捉えると、営業事務としてのメインの業務は「受発注」(オーダーマネジメント)であることも多く、それは物流業務であるので、実は営業事務は営業という職域というよりむしろ「サプライチェーンマネジメント」の職域と理解した方が正確である。
そして営業部門は「サプライチェーンマネジメント」のお客さんみたいな位置づけと考えるのがおススメである。

最後に余談だけど、
僕が在籍していた大手ECのセンターでは倉庫の中に一部コールセンターを抱えて、その管理や採用業務もセンター長として行っていたので、サプライチェーンマネジメントの職域に属するモノとして、外部と接点を持つコールセンター機能への理解も重要だったりする。

もう一度まとめてみると、

「サプライチェーンマネジメント」の職域に属する職種
物流職(倉庫マネージャー、配送関連、倉庫作業員、ドライバー…)
購買/調達職(メーカーバイヤー、流通小売りバイヤー…)
・工場長や生産管理職(生産部門の代表側面や、資材調達側面、在庫計画等の側面で)
営業事務≒受発注(オーダーマネジメント)
・フォワーダー≒貿易乙仲事業者(事業会社や商社の貿易担当や、海外梱包事業者の担当も含む)
・商社/卸営業(物流・貿易業務に関して)
コールセンター(コールセンターSV、オペレーター※有形商材で特に注文や配達に関するインバウンドメインで、アウトバウンドは営業職域イメージ)


※抜けている、あるいは「これも該当するかも?」という業務があれば、是非教えてください!僕もまだまだ勉強中です(・ω・)ノ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?