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ヨーロッパ文化教養講座(藤田真央のモーツァルト・ピアノ・ソナタ全集 鑑賞記-9 第9番 K.311)

2023/03/18

第9番 二長調 K.311
作曲は、1777年10月~11月(21歳)マンハイム

第1楽章 アレグロ・コン・スピリト 4/4 二長調 ソナタ形式
第2楽章 アンダンテ・コン・エスプレッシオーネ 2/4 ト長調 ソナタ形式(但し、展開部なし)
第3楽章 アレグロ 6/8 二長調 ロンド形式

K.311は、1774年にミュンヘンでフライジンガー家の令嬢ヨゼファから依頼を受けていたが完成しなかった。
その後、シュタインのピアノフォルテを知って触発され、
マンハイムでカンナビヒの娘ローザために、あっという間に、K.309を作った。
そして、K.311もその後完成した。

時系列で言うと、
K.311受注->
シュタインのピアノフォルテとの出会い
->K.309->K.311完成->K.310 ということになるらしい。

この3曲は、同時に出版された。
K.279~K.284 6曲が最初のグループ
K.309~K.311 3曲が二番目のグループとなる。

演奏時間:
① 真央君 2021年(23才)
I 4:24 II 5:31 III 6:14
② 内田光子 1985年(37才)
I 4:18 II 4:53 III 5:56
③ アルフレッド・ブレンデル 2002年(71才)
I 4:24 II 5:44 III 6:48

コメントと感想:

1.この曲は、第3楽章がそのまま協奏曲になるような盛り上がりで、聞き比べるとしたら、第3楽章のカデンツァの部分だと思った。
3人ともそれを十分に意識している。

2.真央君も「第9番K.311はカデンツァのあとのレチタティーヴォのように自由にうたう部分に、モーツァルトらしさが満載です。」と言っている。


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