ヨーロッパ文化教養講座(イタリア映画「わたしはダフネ」録画鑑賞記)
2023/06/08
小生のBDレコーダーは、キーワードで自動録画できるので、「イタリア」をキーワードにしていると意識せずに録画されていることがある。
本作も、たまたま録画されていたので、観た。
冒頭いきなり、母と娘が歩くシーンから始まる。娘(ダフネ)は身長がだいぶ低かったので、小中学生と思っていたら、立派な大人であり、しゃべり方から精神系の疾患または障がいを抱えていることが容易にわかる、巧みな導入シーン。
解説で、ダフネは自身もダウン症を抱えていると書いてあるので、初めてダウン症だとわかるが、小生が知っているダウン症患者と比べると遙かに活動的である。
コメントと感想:
1.何よりもダフネの明るさ、真面目さ、率直さに胸を打たれる。
2.さらに、周囲の人々のダフネに対する暖かい、分け隔てのない態度もすばらしい。
これは、ダフネの性格というか几帳面な生活態度がそうさせていることも大きいと思う。
一方で、小生には、やはり、世界で初めて精神科病院の病棟を廃止した、イタリア人の伝統や誇りを感じた。
参考:精神科医 上野秀樹氏の報告より
2017年の1月にイタリアに精神科医療の研修に行ってきました。トリエステとトレント、全10日間の日程でした。
イタリアでは1978年のバザーリア法によって精神病院が閉鎖され、精神病院がない社会がつくられました。実際にイタリア全土で精神病院が閉鎖されたのは1999年のことになります。一方で私たちの日本は、世界の精神病床の約2割にあたる約35万床もの精神病床を有する精神病院大国です。入院期間も長期にわたり、20年以上入院されている方が3万人以上も存在しています。
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