見出し画像

ヨーロッパ文化教養講座(フィガロの結婚 シナリオ読破プロジェクト19 第16曲 フィナーレの4)

2023/01/15 第2幕第8景の後半
伯爵はケルビーノのことをもちだして、逆襲するが、最後は仲直りする。


伯爵:
Quell’ira Susanna
M’aita a calmar.
何という怒りだろう スザンナ
怒りをしずめることを助けてくれ。
 
スザンナ:
(in atto di preghiera)
Signora.
(祈りの動作で)
奥さま
 
伯爵:
(in atto di preghiera)
Rosina …
(祈りの動作で)
ロジーナ
 
伯爵夫人:
(al Conte)
Crudele!
Piu’ quella non sono;
Ma il misero oggetto
Del vostro abbandono
Che avete diletto
Di far disperar.
(伯爵に)
酷い人!
私はもう以前の私ではありません。
それどころか、哀れな対象、
あなたが見捨てた、
そのようなものをあなたは喜んでいる、
絶望をさせて
 
 
スザンナと伯爵:
Confuso, penitto,
Son (E’) troppo punito
Abbiate pieta’.
混乱し、後悔し、
私は(伯爵は)十分に罰せられていて
情けを下さい。
 
伯爵夫人:
Soffir si’ gran torto
Quest’alma non sa.
これほど大きな間違いに耐えるのは
この魂はできません。
 
 
 
伯爵:
Ma il paggio rinchiuso?
でも、閉じ込められた使用人(ケルビーノ)は?
 
伯爵夫人:
Fu sol per provarvi.
ただ、あなたを試すためでした。
 
伯爵:
Ma i remiti i palpiti?
でも、あの震えと動悸は?
 
伯爵夫人:
Fu sol per burlarvi.
ただ、あなたを騙すためでした。
 
伯爵:
Ma un foglio si’ barbaro?
でも、あの野蛮な手紙は?
 
スザンナと伯爵夫人:
Di Figaro e’ il fogio
E a voi per Basilio.
手紙はフィガロのもので、
あなたにバジリオを通じて(渡った)
 
伯爵:
Ah perfidi io voglio!
ああ、悪人ども、私は望む!
 
スザンナと伯爵夫人:
Perdono non merta
Chi agli altri nol da’.
許される資格はありません、
他人にそれを与える人は
 
伯爵:
(con tenerezza)
Ebben se vi piace
Comune e’ la pace;
Rosina inflessibile
Con me non sara’.
(思いやりをこめて)
まあ、もし、貴女がいいのなら
お互いに平和を
ロジーナは私となら頑固では
ないだろう。
 
伯爵夫人:
Ah quanto Susanna,
Son dolce di core!
Di donne al furore
Chi piu’ credera’!
ああ、なんて、スザンナ
私の心は甘い
女の怒りは
もはや誰も信じない
 
スザンナ:
Cogl’uomin signora,
Girate,volgete,
Vedrete che ogora
Si cade poi la’
男性とのことは、奥さま
思い巡らしたりします
けれども、結局そこの落ち着くのです。
 
伯爵:
(con tenerezza)
Guardatemi.
(いたわりを込めて)
私を見て
 
伯爵夫人:
Ingrato.
勝手な人
 
 
伯爵:
Ho torto: e mi pento.
(Bacia e ribacia la mano della Contessa)
私は間違っていた、そして、悔いている。
(伯爵夫人の手に繰り返しキスをする)
 
3人で:
Da questo momento
Quest’alma a conoscervi(mi)(la)
Apprender potra’.
今、このときを機会に、
その心は、貴女(私)(奥さま)について知ることが
できるようになるでしょう。

コメント:
仲直りしたと思ったら、さらにひと騒動起きる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?