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宝石の国を理解したいがために買った一冊

宝石の国、99話まで漫画を読んだ。

以前アニメ化された部分だけを観た事があったので、続きも知りたいな〜綺麗だし世界観も素敵だし…程度の気持ちだったのに

ダメージが大きかった。

未読の方のために内容には触れないでおくが、心構えだけはしていて欲しい。

何故こんなことになったのフォス……
と言うかもはや誰……?

主人公の心情も周りの心情も理解しきれぬ儘に話は進む。
でも時折引っ掛かるところがあるから何かがあるに違いない。
理解したい。

自分で考えるという行為を放棄した私は、早速考察を検索してみる。
どうやら仏教世界と深く結び付いているらしい。
確かに、地球に赴く月人は見た事のある仏像や曼荼羅みたいな意匠だということは分かる。
が、どうやらそれだけに留まらないらしい。
七宝、地蔵菩薩、閻魔、弥勒菩薩、六道輪廻……
読めば読む程に引き込まれる。
全てのことに意味があった。

私は魅了された。
須く、この丁寧に作り込まれた世界の理を理解しなければならぬと決意した。
私は仏教が分からぬ。

と、いう事で、本を買った。

仏像図解新書

仏とは?
弥勒とは?
見た目どんな?違いは?役割は?

みたいなことだけを素人にも分かりやすい言葉で書いてくれていて、各紹介に添えられた図解がまた分かりやすく量も過不足無く非常に良い。

仏像のアクセサリーや台座についての解説もあるので、漫画と照らし合わせてみようかなとか、自分の作るものに取り入れるのも面白いかなとか思いながら読んでみたり。

仏教の教えを学びたい じゃなくて、世界観を知りたい という不純な動機の人におすすめできる本。
いや、勿論純粋な動機の人にも良いと思うけど。

本来は仏像の見方の指南書的な本で、実際これを読んでから寺院に行くと仏像を見るポイントがクリアになって非常に面白いだろうと思う。
実際朝のテレビで観音様の像が映った際には、成程確かに観音様の様式だと納得しながら観ることができた。

これからも何度も読み返すことになりそうな本である。


さて、多少の知恵を付けて理解した気になったところでこの先の展開までは読める筈もない。宝石の国、どんな終わり方になるのか気になるところ。


無機体のための世界。
新しく生まれた鉱物はありのままの姿を望む。
フォスが漸く自己の内面向き合うことが出来たのなら、継ぎ接ぎだらけの彼の中の本当の自分を見つけて、愛して欲しい。

西の浅瀬色のフォスフォフィライトを、私はもう一度見たい。

にんげんの居ない 宝石の国
美しい鉱物の結晶に溢れた世界

…みたいになったりしないかな。

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