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Equity「衡平(こうへい)」とは?

「平等」はよく聞く言葉ですが、「衡平」はどうでしょう?

先日、こんな絵がSNSで話題になっていました。

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最初の絵は「Inequality」=不平等な状態です。木の左側にはたくさん実がなり、しかも傾いているので果実が落ちやすく、下にいる人は落ちてきた果実を受け取ることができます。しかし右の人は果実を手にすることができず、チャンスへのアクセス自体が不平等な状態です。

2つ目は「Equality?」=平等?とクエスチョンマークが入っています。一見すると、同じ高さの梯子が左右の人に渡されて同じ条件が確保されているように見えます。しかし、木は左側に傾いているため、道具や補助が平等に配分されはしましたが、左側の人が果実をさらに取りやすくなった一方で、右の人は相変わらず果実に手が届きません。

3つ目で出てくるのが「Equity」=衡平です。ここでは、右の人にも果実に手が届くように、左の人よりも高い梯子が用意されました。このように、形式的に同じ道具を準備するのではなく、実質的なチャンスに差がないように、言い換えれば、もともとの条件に差がある場合にはそれを埋めるような形で道具を確保すること、それが衡平です。こうして、右の人も果実に手が届くようになりました。

しかし、これで十分でしょうか?

4つ目に出てくるのが、「Justice」=正義です。これまでの3つの絵では左側に木が傾き、そちらに果実が多く実っていました。最後の絵では、この木の傾きを支えによって補正し、右側にも同じだけ果実が実るような状態へ直しています。

ここでの説明では「Fixing the system to offer equal access to both tools and opportunities」(道具とチャンス、両方への平等なアクセスを提供する構造へ修正する)とあります。

構造的な不平等を直すことが正義を実現するために必要というメッセージです。

差別・不平等を是正して衡平を実現すること、それによって正義を達成すること。この4枚の絵は、私たちが取るべきステップを示してくれています。

私たち、Social Connection for Human Rights は、「衡平な対話」が責任あるビジネスを実現するための一つの鍵と考えています。

出典:Shel Silversterin, "The Giving Tree"

Social Connection for Human Rights/佐藤暁子

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