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「神椿市建設中。」に参加してみて


「伝説の一ヶ月を共に創ろう。」


はじめに

皆さんはじめまして。シュネーと申します。

noteを書くのは初めてですので、見にくいところがあればご指摘いただけるとありがたいです。

今回は自分がこの数週間参加してドハマりしてしまったゲーム「神椿市建設中。」(かみつばきしけんせつちゅう)について話していきたいと思います。

・このゲームがどんなゲームだったのか
・数週間の体験
・ゲームの雰囲気
等々を少しでも多くの人に共有したい、知ってほしいという想い、そして
「こんなプロジェクトが今後出てきてほしい」
という2つの想いから書き始めました。

気が向いたら読んでもらえるととても嬉しいです。


1.「神椿市建設中。」とは

まずは、公式サイトより文章を抜粋してご紹介します。
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「神椿市建設中。」は、KAMITSUBAKI STUDIOが2019年から開発中のオリジナルIPプロジェクトです。アフターコロナ時代における新しい“遊び“を産み出すプロジェクトでもあります。

仮想都市「神椿市」の隠された謎を読み解き、街の秩序と平穏を取り戻す物語。そしてその体験は仮想世界だけでなく、わたしたちの居る現実世界にも侵食していきます。

プレイヤーはスマートフォンを利用して、神椿市に潜む様々な『Q』に挑戦。中には、1人だけでは解決出来ない、仲間達と協力をしなければならない『Q』も立ちはだかります。

リアルとバーチャルの境界線を曖昧にする、現実の世界で皆さんに楽しんで頂ける新しい「遊び」は、急速に変化しつつある「新たな時代」のために、作り直していく必要があると考えました。

今必要なのは、「離れていても繋がっている」体験と物語。それを生み出すべく、そして何よりも、我々が目指している「音楽から物語へ」を実現するために、諦めずに物語を創り続けてきました。
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ここからは、概要を説明していきます。

簡単に言えば
「1ヶ月限定の謎解きプロジェクト」です。
プレイヤーの自分たち(共創者)は、Discordや各種SNSを使ってコミュニケーションを取りながら、「Q」という謎に挑戦し、神椿市の謎を解き明かしていきます。
プレイヤーはスマートフォンの多くの機能を駆使して、神椿市で発生する様々なQに挑戦していきます。
中には一人では解決できない、他のプレイヤーとの協力が必須となる謎も多く登場します。
他のプレイヤーと協力をしながらQと神椿市の謎を解き明かし、神椿市に平穏を取り戻すのが目的です。

イマイチ内容が伝わらなかった!という方は、
「リアルタイムで進行する謎だらけのゲーム」
とYouTubeで検索していただけると、YouTuber様の紹介動画が出てきますので、そちらを見てみてください。とても分かりやすくゲームの概要を説明してくださっています。自分もその動画からこのゲームを知りました。

2.Qの内容

ここからは、実際の「Q」がどんなものだったかについて書いていきたいと思います。全部ご紹介したいところですが、さすがに量が多すぎるため、印象深かった物を抜粋してご紹介していきます。

2.1.Q19「花束」

問題文には「『文字』で『想い』を結実せよ

今回のQを解く上でまずヒントになったのは、ゲームのストーリーでした。
実際のストーリーがこちらになります。

画像1

このストーリーによると、今回のQでは

・プレイヤーへメッセージが送られてくること
・まずはそのメッセージを見つけること
・窓を開けてくれたこと
・窓が開いている時に想いを送ること

の4つが必要になると分かります。

ここだけ見ても何も分かりませんが、ここで登場するのがスプレッドシートです。
スプレッドシートとは、大人数が同時に編集できるExcelのような物だと思ってください。

実はこのQが出る前日に、共創者たちが有志で作っていたスプレッドシートに下のような書き込みがありました。

画像2

文字化けを直すと

共創者達に告ぐ
……見えているか?
悪くない

となります。

時系列的には
・上2行が書きこまれる
・スプシの作成者が気付き「これ何?」と書き込む
・下1行が書き込まれる

といった流れだったのですが、これ以上何もなかったため、手の込んだイタズラなのか?と思われておりました。

しかし、この日のQが発見されると事態は大きく動き始めます。「前日にメッセージ来てたぞ!」と大慌てでスプレッドシートを確認しに行くと、そこにはこんなメッセージが。

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この後、一定周期でこのスプレッドシートに花の画像が送られてきました。

画像4

※番号と名前は後からプレイヤーが記載したものになります。

この花の画像とメッセージから、答えとしては「貼られた画像の花の名前を花譜に記された名前で送る」ということが分かりました。
(花譜とは昔の花の図鑑みたいなものです。)

Q自体は単純な物だったのですが、プレイヤーが有志で作っていた物を問題で使用するという点は本当に驚きました。

運営が出した謎を解決するために、プレイヤーが色々な物を使用する。
それに気づいた運営が、これを利用して今度はそれをQの舞台にしてしまう。
というまさに運営とプレイヤーがリアルタイムで共に物語を創り上げるものになっており、このゲームのキャッチコピーである
「伝説の一ヶ月を共に創ろう。」
を体現したQだったと思います。

2.2.Q24「歌」

実際のゲーム画面がこちらになります。

画像5

問題文には「その場所から『想い』を届けよ

このQは、スマホのGPS機能を利用して解決する物でした。謎解きの流れとしては

1.「歌」というQの題名から黒塗り部分が何かの歌の歌詞だと想定し、その歌を特定する。

2.特定した歌の歌詞の中で「黒塗りとなっている文字を含む地名」の場所に行き、そこからGPS情報を送信する。

3.黒塗りとなっている文字が含まれていれば、黒塗りが消え、その部分の歌詞が表示される。

といった流れとなっておりました。

全86文字の黒塗りを開けるため、朝8時からプレイヤーたちの大移動が始まりました。
中には岩手と秋田にしか存在しない文字まであり、日本全国のプレイヤーが協力することで、無事3時間半ほどでQは解決されました。

自分も朝から自転車を漕いで、工場と田んぼ以外何もない場所まで行ってきました。日曜だったので人影が全くありませんでしたが、遠足気分で楽しかったです。

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2.3.Q29「『想い』を集めて」


このQは解決までに20時間を要した最大のQでした。
実際の画面がこちらです。(クリア後のものになります)

画像8

与えられた情報はこの画像のみでした。
各自に別々の画像が配布されていること、ゲームのストーリーで「想いを集めてくれ」と言われていたことの2種から、「おそらくこの画像を集めるのだろう」と推測され、まずはDiscordに共創者達からの大量のスクショが投下されました。

そして、行と列が書かれており、そのどちらも数字が33までしかないことから、とりあえず表にまとめてみるかと、まずは大量の画像を表に起こす作業が始まります。

その後、この表をどうするのかについての議論が始まります。1行ずつグラフにしてみると何かわかるか?実は何かの数列になってるのか?等々多くの意見が出る中で、「これ、実は規則的に色分けしたらQRコードになるんじゃね?」という意見が出ました。試しにやってみるとこれがビンゴ。偶数奇数で色分けを行うと、QRコードらしきものが現れてきました。まずはこのQRコードを作成する作業が始まります。
下は実際に作成されていたQRコードの画像です。

画像9

そして、その後少したったタイミングで「Qの問題画像に含まれている後ろの点は何か?」という議論が始まります。しばらくするとこの点は星であることが判明。天体有識者の方からの「星座っぽいものがある」という発言から判明しました。

そして、何故背景に星を置いたのか皆で悩む中、ここで出た発言が「表に書かれてる番号って小惑星番号なんじゃない?」という発言。実際に確認してみると、全ての番号の小惑星が存在しており、皆自分の番号の小惑星をDiscordに書き込み始めました。

さて、QRコードが復元できるまではやることないかというムードが漂う中、ここで偉人が現れます。
「手元で解読してたらKey : asteroidsっぽい文字が読める気がしてきたのですが」

なんと、情報が揃わずQRコードが完成しない中で、「QRコードが読み込めないなら直に読めばいい」の精神で、QRが完成し切る前にコードの内容を解読したツワモノがおり、ここから事態は動き始めます。

「皆が書いた小惑星の名前が、全部BかWから始まってる」
勘のいい人はすぐ気付くと思います。
B=BLACK、W=WHITEです。
上での「Key : asteroids」の発見も後押しして、ここで「小惑星番号を確認して、頭文字がBの箇所を黒塗り、Wの箇所を白塗り」することで現れる第二のQRコードが出現しました。

この時はてんやわんやの大騒ぎで皆で新しいQRコードを急いで作り始めました。
そしてすったもんだの末にQRコードがようやく復元されました。
(実はこの間に一晩立っているのですがこの箇所は割愛します。徹夜勢の方、本当にお疲れさまでした。)

このQRコードを読み込むと「【:ay~pmu;`tqv〟ぶ彥弡で尡惤昣ィ筢ぐる」という意味不明な文字列が出現しました。何だこれ、と思われるかも知れませんが、共創者の解読班がここで出動しました。
詳細は省きますが、これはヴィジュネル暗号と呼ばれる暗号の一種らしいです。

①a=0,b=1,c=2………として鍵を数字に置き換える
②暗号文を順に鍵での指定の文字数分ズラす
③文字数が足りない分は鍵をループさせる

という手順を踏むことで平文を導き出せるという物となってます。復号の結果、得られた文字列は
【(Number) Name】の形式で小惑星を答えよ
となり、これを入力することで、今回のQは解決されました。ちなみに自分は、記念代わりに自分の誕生日の小惑星番号を打ち込んできました。運良く残っててラッキーでした。

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これ、何が凄いって皆で知恵を出して実行したことが何一つ無駄にならなかったんですよね。
もしも初期の段階で誰かが小惑星番号に気付いていたら、最初から小惑星番号のQRコードが作られて、逆に偶数奇数のQRコードが作られない可能性がありました。
その場合、謎の文字列の鍵が得られずに暗号文を復号出来ずに詰んでた可能性があったという‥‥‥。
改めて共創者の皆さんの知恵、発想、行動力の全てに感服します。


2.4.その他

この他にも沢山のQがありました。一つ一つにドラマがあり、正直全部紹介したいぐらいのですが、ここまででもとんでもない文量になっているので、この記事では割愛させていただきます。
オウムの部屋、航空写真、スパイ探し、ミニゲーム、ギャルゲー、運動会、デマコギー放送局、ARカメラ、等々面白いQが本当にたくさんありました。
もし気になる方がいらっしゃれば、今までの全てのQをまとめてくださっている方のnoteがありますので、そちらをチェックしてみてください。



3.「神椿市建設中。」の魅力

ここからは、自分が感じたこのゲームの魅力について話していきたいと思います。


・現実世界とリンクしている
このゲームはリアルとバーチャルの境目が曖昧になるゲームでした。
先程紹介したQ19では自分たちが作っているスプレッドシートへメッセージが送られてきますし、Q24では現実世界の指定の場所まで行くことで想いを届けました。
ゲームの内容が現実世界とリンクしていることがとても多く、仮想都市神椿市はどこかに本当に存在し、今、リアルタイムで自分たちが復興しているんだという感覚に陥ることが出来ました。

また、ストーリーの中で神椿市は一度崩壊するのですが、それと同タイミングでYouTube liveが突然終わってしまったり、公式ツイッターが文字化けしたり、公式Discordへの書き込みが一切出来なくなる等々の演出もあり、まさに「スマートフォンを通じて自分たちと神椿市は繋がっている」という感覚に浸ることが出来ました。


・仲間と共に、一丸となって謎を解明する
今回のプロジェクトのメインコンテンツであり、とても魅力に溢れているものでした。

Qが観測されると、その瞬間から公式Discordには物凄い勢いで多くの投稿があり、皆であーでもないこーでもないと意見を出し合いながらQを解決していきます。
技術班、解析班、解読班等の専門知識を持った方、これまでの情報を整理してくださる方、皆が会話しやすくなるようにスレッドを作る方など、多くの方がそれぞれの想い、方法でQの解決へ貢献してくださっていました。

またその中で、貢献をした人を褒め称えるような空気が出来上がっていたのは、素晴らしいなと思いました。自分も名前が書かれたときはすごく嬉しかったです。

また、そのように終始ゲームが良い雰囲気で進行していたことで、多くの身内ネタが産まれたのも、離れていても繋がっているという感覚を感じることができる要因の一つだったかなと思います。
共創者の方々の中には、焼き鳥、福岡、DJほのえ等々、ワードを聞くだけで笑ってしまうような方も多いと思います。


・1ヶ月間ほぼ毎日Qが発生することによる非日常感

このゲームの開催期間中は毎日のようにQが発生しており、共創者達にとってはQの解決に取り組むのが生活の一部になっておりました。
Qを解決することが毎日の当たり前になっており、いつの間にか、Qを解決するという非日常が日常になっていたのです。

この、学生時代の夏休みを思い出すような特殊な日常を過ごすことで、毎日Qという謎が発生する不思議な街、神椿市に本当にいるかのような不思議な時間を過ごすことが出来ました。



・運営とプレイヤーが共にゲームを創り上げる

上の項で述べたようにプレイヤーが有志で作ったものをQに利用したり、回答を作る上で過去のQの最終回答者の名前が必要になったりと、自分たちの行動によってQの内容が変わっていくのはとても面白いなと感じました。「伝説の一ヶ月を共に創る」というキャッチコピーに完全にマッチした素晴らしいものだったと思います。


・謎を解くと同時に少しずつ明かされる物語

Qを解くと少しずつ明かされていく神椿市の物語もとても魅力的でした。
この物語の続きが楽しみでこのゲームをプレイしていた方々もとても多いと思います。

化歩たちが神椿市で過ごしてきた軌跡の物語。

この物語は一体いつの話なのか?自分たちが現在進行系で取り組んでいるストーリーとどんな関係があるのか?登場する謎の少女や少年は一体誰なのか? 
気になった方々は今からでも自分の目で確かめてみてください。Qに取り組むことは出来ませんが、ストーリーの閲覧はまだ可能です。


最後の4日間

これはおそらく参加してきた方々全員が、同じ思いを抱いていると思います。
「最後の4日間はあっという間で激動の4日だった」
超絶難易度のQにとことんまで苦戦し、そこを乗り越えて得られた達成感で皆の想いが一つになったQ29とQ30の2日間、そしてそこから2日間に渡る、生放送を通じての神椿市の終局と再生の物語。

神椿市の終局後にDiscordが使えなくなり、それでも共創者の皆と語りあいたいとyoutubeのコメント欄やDiscordのピン留め+スタンプで多くの方々が語り合っていた夜。
公式ツイッターやゲーム画面が一斉に壊れたことも含めて印象深い出来事が盛り沢山でした。

そして神椿市再生後の最後の生放送

伝説の一ヶ月を一晩でやり直す

という、正真正銘最後のお祭り騒ぎ。
V.W.Pの5人はもちろん、SPゲストで声優の佐倉綾音さんまで駆けつけ、皆で大騒ぎしながら駆け抜けた4時間は一瞬で過ぎてしまいました。
最後の発表も含めて、伝説の一ヶ月を締めるに相応しい伝説の一夜になりました。

この2日間の出来事は、自分にとって忘れられない大切な宝物になりました。

4.最後に

ここまで長々と語ってきましたが、この文章を通じて、少しでも「神椿市建設中。」の魅力が伝わっていたら嬉しいです。
願わくば続編が出ること、そしてこのゲームに影響を受けた新たな謎解きプロジェクトが今後立ち上がることを祈っています。

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!!
ご意見ご感想お待ちしております!!


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ここからは共創者、観測者の皆さんへお礼を言いたいなと思ったので、少しだけ書いていきたいと思います。

まず最初にこの場を借りて、Discordが使えなくなった夜に非公式サーバーへと誘導してくださった、神椿市庁特捜部の皆様に感謝を申し上げます。
自分も含めて、「避難してきました」と凄い勢いで共創者の方々が流れ込んできたのがとても印象に残っています。
コメントすることは少ないですが、自分も滞在はしてるので、ふらっと出没した時に絡んでいただけると、とても嬉しいです。

共創者の皆様、この1ヶ月本当にありがとうございました。皆さんがDiscordを終始良い雰囲気にしてくれたこと、Qの解決のために必死になって語り合ったこと、そして神椿市が大好きだという気持ちのおかげで、この一ヶ月が伝説の一ヶ月になったと思っています。皆と同じ時間を神椿市で過ごすことが出来て、本当に良かったです。

ちなみにこのお礼を書いてる途中に化歩からのメッセージが届き、泣きそうになりながらこの文を書いています。改めて、自分が神椿市が大好きだということに気付かされました‥‥‥

また、長い時間をかけてプロジェクトを準備してくださり、毎日遅くまで共創者を見守ってくださった運営の方々、本当にありがとうございます。
「伝説の一ヶ月を共に創ろう。」というコンセプト通りの、本当に最高の一ヶ月を過ごすことができました。

最後の最後に、「神椿市建設中。」に関わってくださった全ての方々へ。

最高に楽しい、宝物のような伝説の1ヶ月を、本当に本当にありがとうこざいました! 
この1ヶ月の出来事は忘れません。また、次の世界線で会いましょう!

A R I G A T O N A

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