アメコミ翻訳におけるミーミー
パイ・インターナショナルという出版社は一時期フランスのバンド・デシネをすごい勢いで翻訳していたところで、おれの翻訳(マンガ)書籍コレクションをそれはそれは潤わせてくれた。最近はあまりバンド・デシネを出していないようだが、ジャスティス・リーグとかのDC映画シリーズが始まって以降、パイ・インターナショナルは「DCコミックアンソロジー」シリーズを刊行している。アンソロジーといっても同人マンガ集ではなく、アメコミヒーローごとのコミック名作選のことである。映画で主役をはったDCヒーローの本を映画に合わせて邦訳してくれているのだ。ようするに名探偵コナンで言うところのゼロの執行人公開にあわせて出される降谷零セレクションみたいなものと思っていい。
映画ワンダーウーマンの公開に合わせては当然ワンダーウーマン アンソロジーが出版された。なぜかメタルギアソリッドでお馴染みの新川洋司さんが表紙のワンダーウーマンをかきおろすという気合の入ったコラボがなされた書籍である。何個も何個もワンダーウーマンのオリジン回が入っているスゴイ本なのだが、見どころはやはりワンダーウーマンの生みの親であるマーストン教授(スゴイヤバイ人)の遺作だという「悪女同盟!」の回であろう。わずか28話目にしてそれまでのワンダーウーマンヴィランが勢揃いするという歴史的な回であって、ワンダーウーマンが包囲網から脱出するシークエンスは当時は多大な反響があったに違いなく
初版第一刷36ページ目
!?
カタカナでアイエエ言っちゃってるよ。パルプな時代のアメコミだから、しょうがないよね。
ちなみにこの回でワンダーウーマンの仲間が頭以外ゴリラになるシーンはめちゃくちゃ濃厚なゴールデンエイジ・アメコミ感があり必見である。
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