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電子書籍でアドレナリンを出したい

おれはkindleを相当に愛用している。年間で読む本の8割はkindle版だと思う。電子書籍の利点である、買ったもの全部が1つの端末で読めること、場所を取らないこと、文字検索ができること、絵のズームができること、ネットがあればその場で家から出なくても買えてすぐ読めること、っていうか本を探すために足すら動かさなくていいことなど、ほとんどがおれには恐ろしく相性が良かったのだ。

しかし、おれの感覚が進化していない証明となるので本当に口惜しいのだが……やはりどうしても、電子書籍より物理書籍のほうが、読んでいるときに脳が活発に興奮しているというか、アドレナリンほか脳内物質がドバドバ出てる感があると思ってしまう。

物理書籍で読んでいるときの、見開きを端から端へ目で追っていき、一定間隔でばさりばさりとめくっていく感覚と比べると、電子書籍はどうしても……なんといえばいいのか、ワクワク感が少ないというか、何かが違う。内容は紙と同じなのだから電子書籍でも変わるわけがない、と自分の認識を矯正しようと何度も試みたが何か違うものは違う。電子だってアドレナリンを出せるとおれは証明したいのにだ。

これはどういうわけなのだろう。物理本にしかない秘密があるとしか考えられない。手を使う筋肉の動きがいいとか、紙がめくれる動きと風圧に秘密があるとか、紙のにおいにマズい中毒性があるとか、人間の遺伝子がまだ紙にしか馴染んでないからとかの胡散臭い理由があるのだろうか。月刊ムーさん特集お待ちしております。

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