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大雪

私が住んでいる地域はドイツで最も温暖な地域だと言われています。そのせいか、毎冬雪が降ることはあっても、積もることは殆どありません。私の記憶を辿れば、ドイツ移住前の2010年の冬に大雪が降り、移住後3年間続けてまとまった積雪があった後、約10年ほど長い時間雪が地表に残ることはありませんでした。降ってもすぐにとけてしまうのです。

ですから今回の積雪は本当に久しぶり。雪が止んですぐにカメラを持って外へ飛び出しました。

しかしながら、明日朝の最低気温は-10℃まで下がるものの、明後日の最高気温予想は5℃だから、このタップリ積もった雪を見ることが出来るのも、あと僅か。来週半ばには南西からの風が吹き込み、+11℃まで気温が上がるそうです。この予報どおりであれば、僅か数日で約20℃気温が上がることになります。お天気キャスターがmarkant(特異な)という言葉を繰り返し使っていましたが、昨今のこの辺りの天気は、まさにその一語に尽きると思います。

東京生まれの東京育ちである私は、雪の上を歩くことに慣れていません。転倒の恐れがある時に、その相場を考えればもはや資産となってしまった最終型のRolleiflex 2.8Fを持ち出すのは非常に危険なので、久しぶりにRolleicord Vbを使うことにしました。このカメラ、南欧旅行用に購入したのですが、去年ポルトへ行った時は「それほど危険ではないだろう」と結局Rolleiflexを持っていったため、長らく出番なし。調べてみたら、なんと約1年ぶりの使用で、最初は果たして動くのか不安でしたが問題なく動き、ファインダーも2.8Fと変わらないくらい隅々まで明るく、撮影はとても快適でした。そしてまた、このカメラは素敵な写真もプレゼントしてくれたのです。
…そんなこんなで、「このカメラ、もっと使わねば」と思った次第です。

なお、今回、フィルムはKentmere400を使用しました。

追記

降った当日こそ混乱したドイツの車道ですが、翌朝早く、用事があって最寄り都市までバスで出かけたところ、AやBなどのアルファベットが頭についた幹線道路は、それこそ雪の結晶1つ残っていないのではないかと思うほど完璧に除雪されていました。さすが「車大好き」な人が多いドイツ。その一方、歩道や自転車道は組織的(?)には全く除雪されておらず、ガチガチに凍ってかなり危険な箇所も。「ザ・車社会」の横顔を見たような気がします。