Hasselblad SWC
1. Hasselblad SWCとは
SWCとは「Super Wide Camera」の略称です。例えばHassleblad 500C/Mはレンズを交換することができますが、このカメラのレンズ(Biogon 38mm F4.5)はボディに固定されています。そもそもこのサイコロのようなボディはBiogonというレンズのためだけに設計されたのだとか。他に類をみない個性的なカメラです。この中判の画角38mmを35mm判に換算するとだいたい21mmになります。…ということで、超広角(Super Wide)。カメラには露出計はもちろんのこと、距離計もついていません。外付けファインダーはありますが、あまり頼りになりません。最高品質のトイカメラとでも行ったら、どなたかに怒られてしまうでしょうか。しかし、私はそんな感覚でこのカメラを使い続けています。
こんな感じですから、どこでも使える万能カメラ、およびレンズというわけではありませんが、撮影場面がこの唯一無二のBiogonの個性に合えば、他のレンズではなかなか撮れない写真を撮ることができます。
以下に私がこのHasselblad SWCを使って好んで撮る場面を大まかに分類し、写真を投稿していこうと思います。
2. Hasselblad SWCで撮影した写真
1. 風景
2. 建物外観
3. 建物内部
4. 近接
5. 霧
6. 赤外線フィルム
3. SWCと私
Hasselbald SWCは、私が尊敬するフィンランドの写真家、Pentti Sammallahtiが使用しているカメラです。画角が画角なので出番が少なく、ともすれば放置しっぱなしになってしまうのですが、そんな時はPentti Sammallahtiの写真集を見てモチベーションを高めるようにしています。
なかなか思い通りに取らせてくれない気難しいカメラですが、様々な条件が上手く重なると「このレンズでないと撮ることが出来ない」と思わせてくれるような写真をプレゼントしてくれます。私が何度も見返す写真には、このHasselblad SWCで撮影したものが少なからずあるのです。出番が少ないとはいえ、私にとって絶対に手放せないカメラの一つです。
参照)
The Hasselblad Manual, Ernst Wildi, Focal Press, c2008