田中浩平

36歳,2児の父,しがない企業研究者

田中浩平

36歳,2児の父,しがない企業研究者

最近の記事

「新インナーゲーム」の味わい方

2000年初版の書籍である。テニスがうまくなるためのメンタリティーについて語っているが、その適用先はもちろんテニスだけに留まらない。 要約本書の中心となる考え方は、スターウォーズシリーズでジェダイが使うフォースのイメージしてもらうとわかりやすい。ある程度年齢をとってしまうとジェダイにはなれない。なぜなら、心に憎しみや喜びの気持ちが生まれることで、物事をありのままに捉えることができなくなり、挙句の果てには、ダークサイドに落ちてしまう可能性があるからだ。このモチーフは、古今東西

    • 【超意訳】この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた

      まだこの世界は消えていないが、2016年に買ったものを傍らに積んでおいたら、時代の流れを受けて良い感じに熟成してたので読んでみた。 当たらずとも遠からずな要約この世界が消えた後に、「強くてニューゲーム」するための本 本書の(そそる)設定この本の序章は次のように始まる。 僕らの知っていた世界は終わりを遂げた。 格別に強毒型の鳥インフルエンザがついに異種間の障壁を超えて人間の宿主に取り付くことに成功したか、あるいは生物テロ行為で意図的に放出されたのかもしれない。都市の人口密

      • 【超意訳】ZERO to ONE 君はゼロから何を生み出せるか

        2014年に出版され,話題になった書籍である。いま再読するとどのような発見があるか。 乱暴な要約新しいものを生み出すためのプロセスに目新しいものは無いが、それがピーター・ティールの口からも語られるということで、この世界で成功することの難しさを、まざまざと感じさせられる本 新しいものを生み出すためのプロセスティールは、どんなビジネスもこの7つの問いに答えを出せと言っている。 1.エンジニアリング 段階的な改善ではなく、ブレークスルーとなる技術を開発できるだろうか?2.タイ

        • 【超意訳】身銭を切れ――「リスクを生きる」人だけが知っている人生の本質

          不確実な世の中における意思決定方法には様々な考え方があるが,こんなときだからこそ,じっくり腰を落ち着けてタレブの考えに耳を傾けてみたい。過去の著書も再読してみようと思っているが,まずは最新刊の『身銭を切れ』から。 身銭を切れという題名からは,ただの説教臭い話かと思ってしまいがち。しかし,そんな内容に本1冊を費やすわけもなく,実際には,ランダムネスに晒される個人やシステムが健全に機能するためには,各個人がどのような行動規範のもとに生きるべきかを説いている。タレブ自身は2020

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