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卒業制作終わったけどどうだった?2021 〜学生インタビュー 清水ゼミ & 大学院生編〜

2021年度の卒業・修了制作展から早くも1ヶ月が経ちました。
各ゼミの皆さんに卒業制作を振り返ってもらってインタビュー!
葛藤やこだわりなど、掘り下げてお聞きしました。
今回は清水ゼミ&院生です!

『 戦争の心象 』 ゼミ長 原さん

1年間のゼミを振り返ってみて一言お願いします
清水ゼミでは基本的に学生が自由に作るものを決めて制作できるゼミです。グラフィック、映像、写真、インスタレーションなど、ジャンルレスな作品が集まったゼミでした。教授との距離が近く、頻繁に相談に乗ってもらったり、雑談をしたりして、教授と一緒に作品を作り上げていくという感覚のあるゼミです。また、今年はオンライン飲み会を月一でやったりして、ゼミ生と教授がとても仲良くなりました。

自身の作品の解説をお願いします
戦争というものを政治的な文脈、あるいは倫理的な文脈から捉えるのではなく、戦争が人間の心理に与える影響や、戦争によって規定される人間の在り方を捉えて3DCGの映像作品として表現しました。

どのような制作スケジュールで進めていきましたか?
前期は別のテーマを考えていましたが、夏休みにテーマを変更し、後期から本格的に制作を始めました。三ヶ月半と短い期間になりましたが、ひとつのシーンを作っては手を休めて次の構想をじっくり練る時間を作るようにしました。手を休めることで作品を客観的に考えることができるので、数日でも細かい休みを入れることをオススメします。

制作費用はいくらですか?
PCは元々持っていた20万円のWindows、Houdiniという3DCGのソフトが2年間のサブスクで4万円、Rhinocerosという3Dモデリングソフトが4万円、Octane Renderというレンダリングソフトがサブスクで月2000円、それとリサーチのための本や映像資料などが10万円ほどでした。

大変だったところはなんですか?
アイデア出し。技術は解説の動画を観て試したりすれば自然と身についていきますが、アイデアは自分の意思で出すことが難しいので大変でした。アイデアが出ないときは手を止めて本を読んだり映画を観たりして気分転換したりインプットを増やしたりするのがオススメです。

制作においてこだわった点はどこですか?
映像の写実性にはこだわりました。シーンによっては実写に見えるくらいにモデリング、テクスチャ、ライティングにこだわって制作しました。個人的にどんなにテーマが良くても作品の完成度が低いと魅力的な作品にならず、伝えたいことも伝わらないと思っているので、とにかく完成度の高い表現にこだわっています。

やってよかったところはありますか?
自分が表現したいことを作品として表現しきったことです。今までの制作は、基本的に課題があって、それに応えて制作していましたが、卒制では自分が表現したいことをどうやって人に観てもらえるような作品にするかという挑戦だったと思います。

次の4年生に一言お願いします!
あくまで人の話は参考程度に聞くようにするといいと思います。最終的には、直感的にであれ熟考した結果であれ、自分で決めたことを信じて制作していけば良いものができると思います。

https://www.youtube.com/watch?v=sbPEWMJnALM


『 古事記グラフィカル 』 Mさん

自身の作品の解説をお願いします
作品のコンセプトは、古事記の布教です。私は古事記の面白さを多くの人に知ってもらいたいと思い、この作品を作りました。
古事記という日本で現存する最古の歴史書の内容を多くの日本人が知りません。なぜか。歴史書という名称からの堅苦しさや、歴史の授業での取り上げが少ないことが要因の一つではないかと思います。実は古事記というのは歴史書と言いながらも、その内容は創作文学としての面が強いのです。なので、年号がつらつら出てきたりというよりは、登場人物(神物?)のキャラクター性や、とんでもなさが魅力的な面白いお話となっています。
名前から受ける難しそうというイメージで、古事記を知らないでいるのは勿体ないというのはもちろん、日本の起源や、日本の神様について少しでも興味が出てくれないかと思い、卒業制作として作成しました。
この作品は、古事記の上巻である神代のお話を取り上げ、内容の1部をそれぞれキャッチコピー化し、古事記の内容を知らない人でも「どういうこと?」「こんなことが書いてあるの?」といった興味をひくことを目的としたものです。内容を知っている人はキャッチフレーズを見て、自分の中の知識とマッチさせる面白さも生まれます。
私は日本神話が大好きなので、この作品を通して神様関係のお話や、創作物が増えてくれないかなぁという下心のもと卒業制作と向き合ってきました。なので、みなさんぜひ日本神話もとい、古事記に興味を持ちましょう。

どのような制作スケジュールで進めていきましたか?
5月~8月
どのような作品に落とし込むかで悩んでいました。先生にアドバイス頂いたことを取り敢えず試しつつ、自分が本当にやりたいことは何かを探っていました。テーマ自体は、最初からブレずに古事記に一点集中だったので、表現方法に悩みつつ、古事記への知識を深めている段階です。

8月半ば
本屋さんで「365日の広告コピー」という本に出会い、そこから落とし込む形が決まりました。そこからはひたすらキャッチコピーの量産をしていました。

9月~12月
キャッチコピーを大きな紙にレイアウトしようとして、やり方がイマイチ分からずグダグダ進捗のないプレゼンを毎週行い、清水先生をやきもきさせる時期を長らく過ごしてました。

初めはパネルでの展示をしようかと考えていたのですが、作品が大きすぎて(1800×5000mm)自分で綺麗にパネル張り出来ないと思い、業者に頼もう!としたのですが、印刷代とパネル張り代がありえんくらいの値段だったので、諦めました!

清水先生から、展覧会を何かしら見てくることを宿題として出され、その時に行った展覧会で、大きな作品を吊りで展示している作品があったので、そこから発想を得て、吊り展示することを決めました。

制作費用はいくらですか?
失敗した物を含めると5~6万くらい

大変だったところはなんですか?
・キャッチコピーのアイディア出し(初めの勢いがだんだん無くなってく)
・タイポグラフィ(やったことが無さすぎて分からなかった)
・展示準備(作品が大きかったので、切り出しやアルミパイプにまきつける作業、吊りが大変だった)

制作においてこだわった点はどこですか?
キャッチコピーの内容を面白く、印象づけられるようにこだわりました。

やってよかったところはありますか?
・大きく展示したこと!迫力が段違いです!
・吊り展示にしたこと!なんか良かった気がします!笑

次の4年生に一言お願いします!
やり切った,,,!!と思っても、卒制展が終わってから考えると全然まだやれることがあったなと思います。
私は今まで1度も卒業制作展を見に行ったことがなかった(ありえーん!😡)ので、どういった展示方法があるのか全然思いつきませんでした。私の後悔は、キャプション含めた本を作らなかったことと、感想を書いてもらう紙を用意しなかったことです。これは、卒制展を見に行っていたら、思いついたことだと思います😞なので、皆さんも卒制展や、(あったら)文化祭、展覧会をなるべく見に行った方がいいかなと思います!
心が折れかけた時は、1度離れてみるのも手です!関係ないこと楽しいこと沢山しましょう!(結局追い詰められてからじゃないとなーんも進まなかったです!)
ファイトです~!


『 風に乗るかたち 』 大学院生 シ リュウタイさん

自身の作品の解説をお願いします
「飛の味わい」を巡って様々な造形の可能性を探究してきた。

どのような制作スケジュールで進めていきましたか?
2021年7月から11月までずっと飛行物の実験をやっていた。写真、映像、本、展示方法は12月で完成した。

制作費用はいくらですか?
20万未満

大変だったところはなんですか?
飛行物の撮影は大変だった。風をコントロールできないので、毎回の撮影もギャンブルのように不安だった。

制作においてこだわった点はどこですか?
いっぱいあるけど、一番こだわったことは完成度。

やってよかったところはありますか?
映像をチャレンジしたのはよかった。

次の4年生に一言お願いします!
卒制は自分一人の戦いではなく、チームワークだと思う。みんなとディスカッションしたり、意見を交換したり、一緒に進んでいくのは大事だ。

Instagram : shilongtai
HP : shilongtai.myportfolio.com


清水ゼミの皆さん、大学院生のシ リュウタイさん、ありがとうございました!

卒展前に清水教授にインタビューした記事はこちら↓


公開プレゼンテーション(1/16)アーカイブ公開中!


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