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プロが見落としがちな、作曲の良い部分を大事にしたい。

こんにちは、スキャット後藤です。フリーランスの作曲家です。今日は全文読めます。


ヒョンなことからSNSで繋がった、福井在住のイラストレーターの引野さんから、この「FUKUI POP」のアニメーションに"スキャットさんの得意な曲調でお願い出来れば"と依頼いただき、音楽を作ることに。


↓こちらで聞けます。


制作したのは2/15なので、ついこないだです。朝起きてパソコンの前に座って作り始めたら一時間くらいで形になりました。アニメーション見てると、すでに音楽が頭に流れてきて、それに誘われてスケッチのつもりが知らぬ間に完成していたって感じです。なので、どういうこと考えながら作ったのか全く覚えてません。勝手に手が動いてた、、、

このアニメーションが届いて再生した瞬間、「絶対にポートフォリオに入れよう!」って思いました。ラッキーなことに僕が得意な曲調と言ってくれてたので、これは好き放題作った方がいいと思い、今後自分がやりたい音楽を形にすることにしました。パっと聞いて「こんな感じの音楽聞いたことない!」って言われるにはどうしたらいいだろ?って普段から考えてますが、今回は自由度が高いので、すぐに結論でました。ハードシンセだけで作ろう!!って。使うのはElektronのAnarog Rytmというリズムマシン。これ以外と高くて15万円ちょいくらいしたと思います。普段仕事でほぼ使えないのに、Elektronは昔から憧れだったので買いました。他の人がソフトシンセなどのプラグイン買ってるのを見て自分も同じものを買おう!って人が多いですが、僕は天邪鬼なので他の人が持ってない機材をなるべく買うようにしてます。機材選びも音楽に個性がでる要素だと思ってます。(ミュージシャン選びも同じ)

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アニメーション「FUKUI POP」の音楽は、このリズムマシンでどんどんとフレーズを作り、RME UCX経由でDAW(StudioOne)に次々レコーディングして重ねていきました。構成やフック、ところどころ映像に合わせるために、DAW上で波形のエディットは行なってます。ギターで作曲してる人が鍵盤使うと違う曲が生まれるように、このリズムマシンを使うことで自分の想像からだいぶ外れたものができました。音楽の勉強した作曲の基礎がない僕は、いつも感覚的に音を重ねていって完パケまで持っていきますが、それでも頭で計算してる部分がたくさんあります。今回、制作してる最中ずっと「あ、これむちゃくちゃ感覚だけで作ってるわ」って思ってました。それでもキャッチーになる方法はなんだろ?って思ってる部分はあるんですけど。マリンバの印象的なリフが、ラストに戻ってくるとこなんかは計算です。

ハードのシンセの良いところは直感的にエディットできること。演奏中につまみを回したら、ループポイントが簡単に伸縮できたり、ディレイタイムがどんどん変えられたり、そういう不思議な効果が簡単に作れるんです。僕が目指してるのは、落書きのような音楽。どんどん落書きしながら、着地点を見つける。商業的な作品の音楽って形式ガチガチなことが多いので、そういうのからどんどんはみ出していきたいと思ってます。できればギリギリ成立してないくらいの塩梅のものが作りたいです。伏線はっても、半分くらい回収しないみたいな方が面白いなーと思ってます。アマチュアの部分をいかに残すかってのが僕の作曲におけるテーマです。プロが見落としがちな、作曲の良い部分を大事にしたいのです。

一時間で作った曲はOKが出て、そのまま採用になりました。ヒョンなことから知り合った福井在住のイラストレーターの引野さんが、僕のつくってる世界観を気に入ってくれたから成立したお仕事だなーと思います。ありがたいです。僕がつくる世界観が好きな人をこれからもどんどん増やしていきたいと思います。そして、そういう人が世界中にいてくれたら、僕は一生作曲して生きていけるなぁーと思います。笑 

ということで、最後まで読んでいただきありがとうございました!


スキャット後藤


(代表作)
来世ではちゃんとします、ダメな男じゃダメですか?
イタイケに恋して、きらきらアフロ、A-STUDIO
NON STYLEライブ他

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