第6回「VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action」

ここ一ヶ月の間、アホほど忙しかった。
理由の8割は艦これのイベント海域だ。
艦これの大規模イベントの攻略となると、気力も体力も脳みそまでもリソースの大半がそちらに持っていかれる。
特にここ3~4年ほどはかつてと比較してその比率がどんどん重たくなっていく。
後半海域の戦力ゲージ破砕ともなると、徒労感も相まって一日中思考がそちらに持っていかれることもままにある。
仮に起きている時間が16時間あるとして、食事やトイレなどの必須の時間を2時間とする。残りの14時間のうち10時間を艦これに齧りつく必要に迫られる。そのうちの6時間が「キラ付け」「艦載機の練度回復」「基地航空隊の練度回復」に費やされると言っても大げさじゃない。
賽の河原で石を積む、なんて言うけれど、感覚としてはそれに近い。
この途方もない下準備をしても、突破出来ないことすらあるのが今の艦これと言うゲームのイベント海域だ。突破に失敗し母港に戻るとMAXまで上げた艦載機や基地航空隊の練度がリセットされてるなんてのはもはや見慣れた光景。確かに深海棲艦のボス級は鬼とも言われるが、本当に地獄の鬼と変わらない。
「お前、それ楽しいのか」と言われたら、楽しい。やっぱりゲージが割れた時はスクショの画面を連打する。多分、脳のどこか大切な機能の一つ二つが壊れているのかもしれない。
多分……穴開けパンチで艦娘のカードデザインをぶち壊した時に同じように壊れたんだろう。あれ以来、このゲームでの「楽しい」はイベント海域のゲージを割った時以外に感じなくなった。

ただ一ヶ月の間、艦これだけやっていたわけではない。
知人の稲荷もち氏のFantiaに寄稿文というか、同人誌のレビュー記事を書く、と言う仕事もしていた。リンク先はR-18なので未成年の人だったり、エロが苦手って人は注意して欲しい。

一応、無料会員でも読めるようにして貰っている。おそらくあと1、2本の記事が上がるはずなので、その際にはこちらでも告知しようと思う。

「ビールをください」

今回、話題として取り上げるのはちょっとマイナーなゲームだ。
……いや、ちょっとどころじゃないかもしれない。
まず真っ先に伝えるべき内容はこの世界はサイバーパンク。真っ当な酒や割材が手に入るわけではない。分かりやすく言うと我々の世界ではコンビニで手に入るような「ビールですらカクテルとして製造して提供しているような世界だ。
我々、21世紀の現代人の想像する倫理観や価値観は全て灰燼に帰している。

本作はベネズエラのオタク集団、もといゲームメーカーである「Sukeban Games」が作り上げた「サイバーパンクバーテンダーアクションゲーム」である……もっともアクション要素がどこにあるのかベネズエラの人の感覚は分からない。多分、シェイカーがアクションするからそういうことなんだろう。
ボクの知っているベネズエラ要素はあしたのジョーのカーロス・リベラとギアナ高原で修行したドモンと、発見されたミュウくらいだから全くなんの役にも立たない。
曰く、PC-9801で発売されていた日本のアドベンチャーゲームにインスパイアされたレトロゲーム風の作品、とのことらしい。
プレイヤーは27歳のペチャパイバイセクシャルの女バーテンダーとなり、お客に酒を提供し、お客と他愛もない話を繰り広げる
物語は徹頭徹尾これで説明終了である。

……いや、これ、面白いの?
超面白い

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