ゲーム会社のインターンに参加したっていう話

備忘録的な意味合いも含めて、自分用に書いてみました。

はじめに


まず、軽い自己紹介を。
現在プログラマとしてゲーム会社に就職をしようと考えている、学生です。
プログラムを始めたのはだいたい一年くらい前、言語はUnityを触り始めたのをきっかけにC#。

それまでは主に小説や作曲、お絵かきなどの創作活動をしていました。
はじめて自分でゲームを作ったのは、Twitterでたまたま見かけたUnity1Weekという、
一週間で与えられたテーマをもとに作ったときの作品です。

以前まではゲームジャム自体は参加したことがあったものの、プログラマとしてではなく、曲を作る人間としてでした。
また、チームでゲーム開発をしていたときも、プログラマとして参加したことはなかったです。
そのときもシナリオの一部や、演出といったプログラムとは関係のないものでした(私よりも圧倒的につよつよな方がいたので……。)
開発していたゲームのジャンルはノベルゲームで、一年半ほど関わらせていただきました。
このままではプログラマとして成長できないと感じたため、担当部分を全うしたのち、抜けさせていただくことにしました。

それが、だいたい去年の10月末の話です。

(その辺の詳しい話は興味がありましたら、以下の記事を読んでみてください↓)

チーム開発をして感じたこととか、いろいろ振り返る


そして、初めてゲームジャムに一人――プログラマとして参加したのが翌月のことでした。(こちらの体験は書いていませんが……)
ここで、感じたのは、自分のプログラマとしての実力が全く成長していなかったことです。
当たり前ですね。プログラムを書いていないのですから。初めてプログラムを書いてから、だいたい半年くらいは触ってなかったんじゃないですかね?
まあ、そこで焦ったわけですよ……。

このままではだめだと。
絶対にプログラマになれないぞと。
並行して、就職活動の準備も始まりました。
といってもゲーム会社を調べて、インターンやってるかとか、説明会があるかだとか、見ていたくらいですけども。

話が前後して申し訳ないですが、六月ころからインターン自体は探していました。
ただ、プログラマ志望なのにゲーム作品を全く持っておらず、四、五個ほど受けて、実際に参加できたのは1dayのゲーム会社一社のみでした。

今回のインターンにも運よく参加できただけのような感じもします。


インターンがどんな感じだったか

そろそろ本題にしましょうか?
本題、何でしたっけ……?

茶番はともかく、今回のインターンで私が感じたこととかをつらつら書いていきたいと思います。

今回のインターンは二日間、(時間換算するなら、だいたい16時間くらい)行われました。
最初に割り振られた席に座り、自己紹介などをしました。
そして、その後テーマを発表され、それに何かを付け加える形で開発をしていきます。


テーマは――伝えることできません……。ごめんなさい。


チーム人数はだいたいどこも四名で、各々のチームに一人、社員さんが加わった感じです。
テーマ発表後、社員さんを除いた四名で何を作るか話し合いました。
作るゲームを決めた後は、各々得意なことを話、ゲームに必要な部分の細かな担当分けをしました。

私が担当したのはゲーム中に出てくるエネミーの一部と、タイトル周りの動きなどといった、にぎやかしです。


チーム全員がプログラマという状態で参加したのは初めてでした。
(補足ですが、このインターンはプログラマ向けなので、普通のゲームジャムのようにデザイナーさんや企画さんなどがいるものとは異なります。もちろんプログラマの方で、それらができる方はいますが)

ゲームのジャンルとしては2Dの横スクロールゲームです。
他の方のコードを見たり、リアルタイムでバージョン管理を行ったりなど、新鮮なことばかりでとても楽しかったのを覚えています。
気がつけば夜の八時になり、全体で中間発表をして、初日は終わりました。

二日目は初めにタイトルを話し合い、引き続き残っている仕事を行いました。
午後三時まで開発を続け、開発が終わると、ゲームを試遊する時間となりました。

どのチームのゲームもクオリティが高く、とても素晴らしいものでした。
各々のチームが面白かったゲームに1~3位の順位をつけ、優秀賞が決まりました。
そして最後に総評をいただき、インターンは終わりました。

残念ながら、私たちのチームは一位ではありませんでしたが、とても良い経験ができたと思っています。
インターンで得た経験は私にとってかけがえのないものとなりました。


インターンに行って感じたこと


以下は、私が今回のインターンを経て思ったことなどを書いていきたいと思います。


一番大きな気づきは、チーム全員がプログラマだと、ゲームの出来ていくスピードが異常だと言うことです。
異常です、もう、めっちゃ早いです。びっくりしました。
ヤバいですね……。(どこぞの腹ぺこ王女)
動くものとして形になるのが、ものすごく速いんです。
そして、動くものができると楽しいですね……。
ひとりだと、少しづつ形にしていくしかないので、この体験は中々楽しいものでした。
これは、個人制作では絶対に気づけなかったことだと思います。

素材探しは全力で後回し。
動くものを最速で作る。
――プログラマっぽい考え方でとても好きです。


また、他の方のコードを読む機会がないので、とても新鮮でした。
私が書かない書き方や、発想もしなかったであろう、方法で実装している様子を見て、とてもすごいなぁと。
小学生並みの感想を抱いたのを覚えています。

二日間。約16時間の開発は、常に頭がフル回転している状態でした。
何をして、何をしないのか。
時間がない中で、足すものと削るものを常に考えなければいけない状態というのは、かなり新鮮でした。
30分ごとに進捗の報告もしていたので、緊張感はすごいものです。

チーム制作はゆっくりのんびりと、どっしり構えた状態で長いスパンで開発をしていたので、そういった意味でも、中々得難い経験が出来たのではないかと思っています。

私が担当したエネミーはかなり苦戦しましたが、遊んでくださるみなさんの反応は、「こいつうぜー」とか「やっかいだな……」、「動きがむかつく」といった感じでした。
エネミーとしての役割を果たしてくれるような、否定的な感想を貰えたので嬉しかったです。

余談ですが、今回二日間のインターンに持っていて、とても便利だと感じたアイテムがあるので、それを紹介したいと思います。

まず、一番便利さを実感したのは、モバイルモニターです。
普段二画面で開発をしているため、一つでは不便と今回初めてモバイルモニターを持っていきました。
私のノートパソコンは13インチなのですが、ノートパソコンよりも大きいモバイルモニターを持っていきました笑。

ゲーム画面だけ別画面で映すことができ、ほかにも調べ物をしたりと、非常に役に立ったと思います。

他には、トラックボールマウスです。
以前泊まり込みのハッカソンに参加したときは、通常のマウスを使用したのですが、その時は、途中からものすごく手が痛くなってしまったのを覚えています。
その経験も踏まえてトラックボールを持っていたら、全く手に違和感を覚えることなく、開発に集中することができました。

得られた知見


最後になりますが、これからプロになっていくうえで大切にしないといけない視点である、売れるゲームを作る必要性という考えを得られたのが、今回のインターンで得た、一番大きな収穫だと思っています。


というのも、今回のゲーム開発では10チーム存在し、10個のゲームができました。
その中で各チームそれぞれ1~3位を決めたのですが、驚いたのは、その票数です。

当然、自分のチームに票を入れることはできません。
したがって、チームに入る票は面白いと思われたかどうかになるわけで……。

一位に輝いたチームの作品は、一位にいれたチーム数が七票、二位に入れたチームが二票だったと記憶しています。
何が言いたいのかというと、ほぼ満場一致で一位のチームの作品が面白いと思われていたということです。実際、プレイしてみて面白かったです。

これがどういうことか。つまり、世に出ている人気タイトルというのはこんな感じなんでしょう。

当然、それぞれのチーム、全力で開発をしていました。
手を抜いているチームなんて存在しません。
頑張って開発して、それでも、一位になれるものと、なれないものがあるというのを知りました。

じゃあ、何が違ったのか?
たぶん一位になったゲームが他のどの作品よりも――面白かったからだと思います。

何を言っているんだ?
馬鹿なんじゃないか、コイツは……?
当たり前のことだろ?

そう、思うかもしれません。
私が言うのも生意気で恐縮ですが、

そう――当たり前のことなんですよね……。

面白いから売れる。
面白ければ売れるんです……。

どんなに頑張っても、どんなにお金をかけても。
面白くなければ、面白そうでなければ――売れない。

ゲームをプレイする側……お客さんとしては、当然のことなんです。

なのに、それを今まで私は意識していませんでした。そういった当たり前のことが、頭から抜け落ちていたのです。


ただ、ゲームを作るだけではいけない。
面白いゲームを、売れるゲームを作っていかなければならない。

会社に入るということは。プロになるということは。
たぶんそういうことなんです。


自分が楽しいだけの、好きなゲームを作っているだけではダメなんです……。

盲点でした。衝撃でした。
世知辛いですね。
お金の話ばっかりして、すみません。
学生風情が何を言っているんだと、生意気に感じるかもしれません。

でも、仕事にするなら。それでご飯をたべていくには。売れる物を作っていくしかないんです。
会社でゲームを作るとなったら、莫大なお金がかかります。
それをまかなうことができるのは、売れたときだけです。
逆に売れないと赤字になるわけで……。


そういった、視点が私には抜けていました。
ただ、ゲーム会社に入りたいだけでは、いけないのだと、今回のインターンは私に気づかせてくれました


(長くなりそうなので)そんなこんなで、私が今回体験したインターンのお話は終わろうと思います。
ここまで、読んでくださってありがとうございました。


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