「『超個人的』新憲法案」作成に向けて

※今回の記事は今後執筆する「『超個人的』新憲法案」シリーズの予告記事です。

序(ごあいさつ)

 皆様お久しぶりです。6月末に執筆した記事が好評だったことを受けて、次の記事を書こうと思いながら、何やかんやあって麻雀に関する雑記を1つ書いただけで、その後は2ヶ月近く新規記事執筆を放置していました。本当は読書レポートを幾つか書く予定だったのですが、諸事情によりボツになってしまいました。本当に申し訳ございません。
 と、言い訳はここまでにして、次回以降書く予定の企画記事「『超個人的』新憲法案」シリーズについて軽く説明しておきます。一言で言えば、自民党などの主な政党が議論している憲法改正について、自分も何か物申してみよう、という趣旨の企画です。

破(改憲のテーマについて)

 今回私が「『超個人的』新憲法案」という形で、憲法改正を議論しようと思ったのは、かねてより気になっていたテーマであったことと、「有事法制」についての議論や生存権などの基本的人権の保障といった様々なテーマについて、私のSNSの親友たちと議論した末に、日本という国を今後の時代において没落させないためには、国家統治の基本法たる憲法を改正する必要があると確信したこと、この2点によるものです。

 ただ、一言に「憲法改正」といっても、全く新しい憲法をゼロから作るのか、それとも一部の条文を修正するだけに留めるのかという、要するに「どの程度」改正するのかについては本当に論者によりけりで、それこそ憲法改正を議論する人の数だけ、その改正案はあるといってもいい状況です。
 また、憲法をどの程度改正するかという「量的な」議論のみならず、どのようなイデオロギーに基づいて改正するかという「質的な」議論も、これまた議論百出といっていい状況であり、やはり論者の数だけそのイデオロギーには差異があるといっても過言ではないでしょう。

 ここまで述べた通り、私も憲法改正について議論し改憲案を作成する以上、実際に改憲案を書くにあたり、先述の2点について自分の立ち位置(言い換えれば、今後自分の改憲案を書くうえで前提になる条件)を明確にする必要があります。
 というわけで、私は現行の日本国憲法(以下、現行憲法と表記)を改正するうえで、以下の通り「自身のスタンス」を明示し、それに基づいて改憲案を作成します。

○今後本シリーズで紹介する改憲案は、現行憲法の部分的修正ではなく、完全に新しく一から作り直したものとする
○ただし、前文に代表される現行憲法の理念(国民主権・平和主義・基本的人権の尊重)そのものを否定するような条文の追加および、それらの理念を担保する条文の削除は行わない

 まず、今回の改憲案においては憲法の条文そのものを新規に作成し直すことにします。より厳密に言えば、憲法の構成そのものを、今の時代に即したより現実的な形に直し、なおかつ現行憲法の制定当初から大きく変わった情勢にそぐわない規定をゼロから見直すということです。
 現行憲法は、来たる2022年で、その施行から75年になります。言い換えると、現行憲法は人の一生涯よりも長い期間において、一言一句たりとも改正されていないということです。ただでさえ変化の目まぐるしい時代において、国の統治の基本となる法律が75年も同じというのは、幾ら何でも無理があるというものです。そのため、下手に小手先の条文修正に留まるくらいなら、最初から全部書き直すべきだという結論に至りました。

 また、改憲の内容についても、多くの日本国民を戦禍に巻き込んだ大東亜戦争の教訓により、戦争という惨劇を繰り返さぬようにという思いで現行憲法に盛り込まれた、国民主権・平和主義・基本的人権の尊重の3点セットについて、日本国民の豊かさを担保する自由資本主義の秩序を守るうえでも絶対に堅持せねばならないという結論に至りました。
 一部の「保守派」の政治家や言論人は、保守という言葉の定義を取り違えて、権威主義なかつての体制を復活させ、維持することのように考えており、実際それを改憲案で表に出しています。このような改憲ならば、いっそしないほうがまだましだと思うくらいです。

急(今後の予定)

 ここまで、今後書く予定の「改憲案」について、その基本的スタンスを明示しました。改憲案を考えるだけなら、そのような「面倒くさい」ことは不要でしょう。しかし、私はこの改憲案を(法学素人なりに)きちんとした形で書き、その内容に対するロジカルな説明有料記事で提供したいと考えている以上、改憲に関する自身のスタンスを無料記事で全文公開することにしました。

 現行憲法は、理念だけ見れば間違いなく素晴らしい憲法です。しかし、時代の変化や近隣諸国との現実的な関係に即していないのもまた事実です。だからこそ、現行憲法の理念を尊重しつつ、可能な限り国益(国民にとって益となること)に資するような新しい憲法を作りたいと思い、今後各パートごとに記事を提供したいと思います。

 というわけで、次回は「『超個人的』新憲法案 第0部 前文」を執筆致します。2021年10月中旬くらいまでには完成させられるようにします。

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