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自然に適応できても文明に適応できない。

 在宅勤務が長く続き、自宅で過ごす時間も圧倒的に長くなっている。これまでは移動のために外に出る事は必然で、冬は寒いし、梅雨は湿度が高く、夏は暑い中で自分の体を晒すしかなく、仕方なく耐えるしかなかった時間は確かにあった。それが、今や室内で過ごす上では冬は暖かく、梅雨は湿度を下げ、夏は涼しい部屋にするのは当たり前の生活になっている。一見、何もおかしなことでは無い話なのだが、これが私の身体を確実に蝕んでいたようだ。

 いわゆる冷房病というやつだろうか。暑いのに寒く、変な汗をかき、疲れが取れず、頭痛がひどいという症状だ。やがて寝つきも悪くなり、これはいよいよ不味いなという事で、エアコンを使うのをやめて1日を過ごしたところ、かなり改善されたのだ。

 人間は春夏秋冬それぞれの季節にしっかり適応し、暑い国、寒い国で暮らす人々は身体的に適用能力を持つという。では、エアコンにしっかりと適応した人間は果たしているのだろうか。体温調整機能として汗をかくわけだが、全く汗をかかないで済む人間になるのだろうか。人間が生み出したありとあらゆる文明に、本当の意味で適用する事ができていたとしたら、今起こっているありとあらゆる問題は起きてないのでは無いかと、思ったのだった。

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