Yama18

毎日詩を書こうと思う

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純白の夜(詩)

私は眠らない、 (純白の夜は、徹夜のフランス語「une nuit blanche」の直訳、 blanche は純白を意味する、)

    • 芸術家になりたんだろうね、最終的には(詩)

      「芸術家になりたんだろうね、最終的には」 喫茶店でしゃべるおじさん二人の その言葉が耳に入って ハッとする 自意識過剰だ

      • 建築の霊性(夏休みの日記)

        2024年7月5日 「建築には霊性があると思わない?」 ふと後輩に向かってそんなことを呟いては、自分でも何を言いたいのかよくわからなかった。 後輩もなんのことやらという感じで、「霊性?」と次の瞬間には聞き返していた。 2024年7月6日 音楽や絵画、彫刻、詩における霊性というのは建築における霊性よりは想像しやすいのではないか。 2024年7月7日 あのプレイヤーの熱っぽい演奏、何度も描き直した後の残る筆致、ザラザラとした大理石の柔らかさ、哲学的なあの文句。それらから想起さ

        • 十月十一日は朝から雨が降っていた(詩)

          十月十一日は朝から雨が降っていた、 霧で遠くまで白くけぶっていて、 山の緑と手前の田の刈られて枯れた稲の小麦色がうっすらと見える、 とても静かな景色だった、 ぼくは小鳥が濡れた羽を毛づくろいする姿を見た、 その奥でそれを気にも留めず羽ばたく鳥の群れがあった、 ぼくは彼らについて飛ぼうかと思ったが億劫になってやめた、 いま僕たちは雨に降り込められている、

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        純白の夜(詩)

          いなかにて(詩)

          夥しい光とその現象が 草や花の有機的な形態と 材木や瓦の幾何学をあばいて 充填された空気と波が 鳥の囀りや草葉のそよぐ音と 飛行機の人工的な鳴き声を音楽にした ここでぼくの全存在はすっかり原始人になって 理性は無限の方へ去っていった ただ残された泥だらけのトラックが 古代文明の遺物のようにおもわれて ぼくはなんにも仕組みを知らないのに トラックは奔った!

          いなかにて(詩)

          存在条件(詩)

          (僕たちは、 自分たちの存在条件のために生きている、 と思っている、 そんなものは初めからないのに、 僕たちは存在条件のために生き、 存在条件のために死ぬとおもっている、 そしてそのために苦しんでいる、) ぼくの知らないところで、 美しいものがうまれては消えている、 その事実がひどく恐ろしくて、 ぼくはしゃがみこんでしまう、 ぼくの知らない美しさを、 享受してる人がいる、 その事実が妬ましくて、 ぼくは憤っている、 でもいいんだ、 君の知らない美しさをぼくは知っているか

          存在条件(詩)

          回遊(詩)

          ぼくは円環を成している空間がすきだ、 ぼくは細長い空間がすきだ、 ぼくは周りを走れる建物がすきだ、 なんともない偏愛、 ただ鬼ごっこの役に立つだけのこと、 ただかくれんぼうの役に立つだけのこと、 そんな純粋な空間、

          回遊(詩)

          あの青(詩)

          雲の裂け目から見える空は、 深い谷の底から覗く地上の影のようだ、 今、地上からそれを見るのなら、 あれは天上だろうか、 あの青にわたしは死を思った。

          あの青(詩)

          人間のうちがわ(詩)

          なぜ人間の内側はあゝも醜く、 みるに耐えないのだろうか、 おなかから飛び出した腸や内臓、 なめらかな肌と同じように、 気軽にそれらを、 日光や五月の微風に晒せるなら、 ぼくの憂鬱も少しは晴れるのだろうか、

          人間のうちがわ(詩)

          建築と詩(詩)

          詩と建築は似ている、 なくなってしまっても、君は困らない、 なくなってしまっても、僕は困らない、 でも、 もしなくなってしまったら世界は空手空拳だ、 おまけにそれを嘆く道具も持たない、 そんな世界は、ぼくはいやだ、

          建築と詩(詩)

          ほんとうにさいわいな行為(詩)

          1 僕たちの行為には目的があったりする。 例えば、「食べる為に料理する」「エネルギーを得る為に食べる」「回復する為に寝る」「モテる為にオシャレする」「偉くなる為に勉強する」「子孫を残す為にむつばれる」とか…大人の人はみんなこんな風に教えてくれた。 でも僕がほんとうにさいわいだなと思う行為は、自己目的化してしまった行為だ。 例えば、料理する為に料理するし、食べる為に食べるし、寝る為に寝る。誰の為でもなくオシャレの為にオシャレするし、勉強する為に勉強するし、むつばれる為にむつば

          ほんとうにさいわいな行為(詩)

          都市破壊業KK

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