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【新刊案内】心のバリアフリーを学ぶ 全2巻

小学生から中学生に向けた「心のバリアフリー」を考える本ができました!

2020年度から実施される新学習指導要領には「心のバリアフリー」を推進するために、障害のある児童と交流したり、一緒に勉強したりする時間を設けることを定めています。「特別の教科 道徳」や「特別活動」等での参考図書としておすすめです!

「心のバリアフリー」ってなに?

バリアフリーというと、段差をなくしたり音声案内をつけたりと、建物や施設の物理的な障害を取り除くことだけをイメージする人が多いかもしれません。ですが、私たちが今日からできる「行動」もバリアフリーになります!

「心のバリアフリー」は人の意識の中からバリアを取り除くこと。社会にはどのような人がいて、どのようなことに困っているのかを知り、バリアを感じている人の立場になって考えて行動することです。だれもが暮らしやすい社会にするために、まずは「心」のバリアを取り除きましょう。

現在、日本では4人に1人が高齢者、16人に1人が何かしらの障害をもっているといわれています。決して少ない人数ではないのに、ふだんの生活で交流する機会はあまりないという人が多いと思います。

当事者の声を取り上げています

そこで、『心のバリアフリーを学ぶ』では具体的なシチュエーションを例に、声のかけ方、サポートの方法、注意することなど、今日から私たちができることを紹介しています。
1巻では学校、家、町の中、店など身近な場所を、2巻では電車、バスなどの乗りものと、映画館やテーマパークなどレジャー施設を取り上げているので、いろいろな場面で「心のバリアフリー」を実践する手助けになります。

ページ見本のコピー-4

※2巻P.52-53より

この本の大きな特徴は、実際にバリアを感じている人の声を紹介していることです。視覚障害、聴覚障害、肢体不自由(車いす使用)、精神障害、発達障害、LGBTといった方々に取材をして、困っていることや求めることなどをお聞きしました。どのように接していいかわからない人や、交流する機会が少ない人は、行動を起こすときの参考になるはずです。


この本を企画したきっかけは、視覚障害のある人に声をかけてサポートする方を見かけたことでした。
白杖を持っている人が目の前を歩いていても、私はじゃまにならないようにと道をあけることくらいしかできませんでした。でもその人は「肩をかしましょうか?」と声をかけて、ホームから改札口まで案内をしていたのです。あまりにも自然な言動で、すてきな人だと感じると同時に、自分はどのように行動するべきだったのかを考えました。

取材では「困っていそうだったら積極的に声をかけてほしい。でも、サポートがいらないと思っている時もあるから、相手の希望を聞いてみて。」と当事者の方からアドバイスをもらいました。障害のある人が1人では何もできないということはありません。できる範囲のことは可能な限り自分でやりたい、という人もいれば、少しのサポートがとても助かると考えている人もいます。障害のある人、とひとくくりで考えるのではなく、一人ひとりに合わせた行動をすることが大切です。でも、これは人と接する時の基本ですよね?

「心のバリアフリー」は偏見や差別をせず、障害のあるなしに関わらない人間関係をつくることではないかと思います。いろいろな人がいて当たり前で、相手の目線に立って考えることができる人が増える、そんな社会をつくるために『心のバリアフリーを学ぶ』が少しでも力になるとうれしいです。



堅牢製本なので、図書館での所蔵にぴったりです。小学校6年生までの漢字を使用し、すべての漢字にふりがながついています。文字は読みやすいユニバーサルフォントを使用しています。親しみやすいイラストと見やすいデザインで、年齢を問わず読める内容となっています。

図書館関係者の方は、図書館流通センター及び日販のカタログにも掲載しておりますので、カタログからのご注文または、お取引のある書店様にご発注ください。単巻でもご注文いただけます。
お近くの書店でもご注文いただけます。

【書籍情報】
監修:髙橋儀平(東洋大学名誉教授)
定価:3,300円+税、2巻セット 6,600円
A4変型/各64ページ

編集担当:市村 珠里

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