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社長のひとりごと(18)

『表現の上手い下手』
どれだけ想いがそこにあっても、言葉遣いが良くなくて相手にマイナスのイメージを与えてしまう人がいます。
本人には至って悪気はないのですが、使っている言葉のまずさというかチョイスが本人自身の性格や在り方と括られて捉えられてしまい、一緒に働いているスタッフからも取引先の関係者からも徐々に敬遠されてしまいがちです。
こういう人はどのような訓練をしたらいいか。
話が変わりますが、「マクロビオティック(マクロビ)」という日本発祥の「玄米菜食」の思想哲学があります。
この中で、どなたが定義したのか分かりませんが、あらゆる食材に陰と陽を紐付けるという考え方があります。
中庸(中性)の食事を摂取することを心と体に良しとしていて、陽性の食材と陰性の食材を合わせて中性化するという考えです。
例えば陽性に括られている魚には、陰性の食材と定義付けられているワサビや生姜を付け合せることで毒消しとなり中性化する。
こういった東洋思想です。
なんでこういう話をしたかと申しますと、私たちが普段使用している「単語」にも陰と陽つまりマイナスとプラスのイメージがあるのだと思っているからです。
誰が聞いてもそうだろうと、一般的に考えてプラスかマイナスかの単語のイメージは簡単に区分けできますし、その上で自分自身でも単語のイメージの定義付けを知らず知らずのうちにしているはずです。
これらの単語は、単語そのものがイメージを持っていますから、伝えたい内容があったとしてもその単語のチョイスや使いどころを誤ってしまうと、相手の中には話の要点よりも「(私はこの人の発した)マイナスの単語で傷つけられた」という想いだけが残ってしまうことが往々にして発生します。
マイナスの単語は何のために使うのか。それは「相手を傷つけるため」です。
そう考えておくと、相手に話をする目的が他にあるのであれば、マイナスの単語は避けて話した方が賢明です。
相手に言いにくいことや厳しいことをいう時にも、プラスの単語を組み合わせて、伝えたい内容を構築する工夫をしてみる。
「単語の定義付け」の訓練と「マイナスの単語を使用しない」という意思をもって、相手に伝えたい言葉を発することができれば、本来伝えたかった内容を少しでも前向きに受け止めてもらえるようになるのではないでしょうか。