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【生成AIパイロット校実践事例紹介】「プログラミングと生成AIを両方体験できるPepperで行う課題探求型学習」札幌市立発寒東小学校

みなさん、こんにちは!Pepper編集部です。
 
生成AIパイロット校でPepperを体験いただきました。どのようにPepperを活用されたのか、お話を伺いました✨
 
今回は札幌市立発寒東小学校の鳥丸校長先生にお話をお聞きしました!

編集部:
Pepperに興味を持っていただいた理由を教えてください。
 
鳥丸校長先生:
元々生成A Iを学校で試してみたかったのですが、児童向けとなると、年齢制限もあってなかなか良い教材がありませんでした。
そんな時に教育向けPepperが生成AIを搭載し、会話も体験できるとのことで興味を持ちました。子どもたちには生成AIを使う良さも欠点も学ぶきっかけになって欲しいと思っています。
 
編集部:
実際に学校ではどのようにPepperを活用いただいていましたか?
 
鳥丸校長先生:
4年生の英語の授業で生成AIを使った会話アプリを使いました。子ども達が英会話文を考えてPepperに話しかけ、Pepperがきちんと聞き取れているかが学びのポイントになっていました。Pepperから思い通りの返答をもらえた時は、発音や文法的にあっていることが確認できるというような授業内容です。
特別支援学級ではPepperと仲良くなるために、中休み・昼休みにPepperとの会話を楽しんで良い時間を設け、多くの学年の子がPepperと触れ合えました。
 
また、Robo Blocksを使用した例としては、特別支援学級で6年生がRobo Blocksを使用したプログラミングを1週間で習得してくれたので、その後4年生のプログラミング授業で、6年生に動かし方のレクチャーをしてもらいました。
他の学年はPepperにダンスをさせたりゲームをしたりで楽しんでいましたが、6年生のおかげで4年生は休み時間に自分で作ったプログラミングを試すなどしていました。

編集部:
実際に子どもたちが作ったプログラムにはどんなものがありましたか?
 
鳥丸校長先生:
4年生は、条件設定を指定したプログラムや、反復のブロックを上手に使いながら、学校案内のプログラムを作成しました。実際に卒業式にそのプログラムを活用して、玄関でPepperに案内をしてもらったり、卒業式の見送りもしてくれました。
 
編集部:
Pepperとの関わりで子どもたちの成長や反応に変化はありましたか?
 
鳥丸校長先生:
生成AIやロボットというものを理解できたと思います。
最初はPepperを友達として認識していましたが、「好きな色は何ですか?」「好きな食べ物は何ですか?」など感情を求める質問には、友達同士で話す時とは違う答えが返ってくることもあり、その中で、ロボットや生成AIの特徴を認識・実感することができたと思います。
小学生なので難しい理屈よりも、自身がやってきたことに対して、どのように改善すべきかを体験的に学べることが有効だと考えています。
Pepperと仲良くなりたい、会話を続けたい、だけではなく、自分達の知らないことを教えてもらいたいなど、生成AIの本来の使い方に迫る姿も見られ、子ども達の成長として感じられました。
 
編集部:
Robo Blocksのプログラミング的思考を育む教材としての印象はいかがでしたか?
 
鳥丸校長先生:
Scratchと似ている部分があり、直感的に操作ができるのでやりやすかったです。
子どもが一人で進めていくと、たまにうまく動作しなかったりすることもあったのですが、一つずつ「これじゃないか?」と解決策を探っていく行動は、情報活用能力の一つとして必要なことだと思います。全てがスムーズにうまくいくことが小学校の教育で望まれているわけでもないと考えています。
 
編集部:
実際に子ども達に使用してもらい、学校現場で活用できる可能性について一言お願いします。
 
鳥丸校長先生:
プログラミングと生成AIを両方体験できる教材で、体験的に情報活用能力を育める可能性がありますね。
 
Scratchだけだと実際にモノが動いている様子や、実際に生活にどう活かせるかを学ぶことができません。ゲームを作って終わってしまいます。
しかし、Pepperを介することで、自分が作成したプログラムが目の前で動いているのを見て、何が原因でうまくいかないのかを子どもたちは考え、解決しようとします。
最終的にうまく使えたかは別として、自分の得意不得意に触れる経験、実際にぶつかる壁があることで、子どもたちに考えるきっかけを与えることができました。
 
札幌市は課題探求型の学習を目指していて、そのためには事象との出会いが欠かせません。日常生活や家庭では出会わないような、ちょっと非日常だったり、少し先の未来だったりを感じる事象として、ペッパーは非常に有効でした。

最後に

編集部:
生成AIを身近に感じる教材として、Pepperをご活用いただいたお話が印象的でした。
Pepperとのコミュニケーションを通じて、Pepperとしてだけではなく、AIとの接し方や、AIから提供される情報の活用法を考えるきっかけになったようです。Pepperの新たな活躍を垣間見ることができて、私たちにとっても非常に勉強になりました。
鳥丸校長先生、非常に興味深いお話をお聞かせくださり、ありがとうございました!

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