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自分を諦められるようになった夜

なんやかんや最近あった。友達が39歳になり、僕は38歳。
もうこの仕事で出会った人たちは押し並べて年齢不詳なので冷静に年齢を見ると老けたなぁという感想しか出てこない。良い年の取り方は同窓会にいけばわかるといっていたが僕の同窓会は遠い遠い北海道。同窓会出るくらいなら台湾旅行行った方が安くつく状態で出席したことはない。

心の年齢は20代くらいなもので若々しい。体にガタが来る手前の年齢につきまだいけるような錯覚を覚えるが、酒の抜けなさで老化を痛感する。
そんな二日酔いすぎて頭も回らない平日を急遽休日に変えてゴロゴロと過ごす。このあたり同世代に比べて老けにくいポイントかもしれない。自営業やフリーランスは責任を自分で負うので平日でも休日にかえれてしまう。

ストレスフリーなように見えるが合わない人には驚くほど合わないスタイルだ。不安に駆られる人もおおいし、結局土日も働き詰めで体を壊す人もいる。何が最適かは自分自身の心と相談するのがベターだろう。

そんなことを感じる日々を過ごしていると、先輩に良い老け方してきたなと褒められた。僕を20代前半から知る先輩だ。こういうことは自分では気づかないものだ。20代は可能性を探し続けて必死に頑張ってきた。30代はそれらの積み重ねを消費して前に進んできた。30代後半になると色々使い果たしていい意味で諦めと経験と直感だけで色々やっている。らしい。

二十代の自分では自分を諦めるということは皆無だった気がする。まだいける、もっといけると必死にやってきた思い出しかない。同時に自分の不甲斐なさも痛感して悔しい夜を過ごしたこともある。ずっと歯を食いしばって頑張ってきたが徐々に子育てやら経営やらを経て、力が抜けてきた。

どこかで自分のダメさを許せているのかもしれない。うっすらクライアントにもバレているが、松倉さん二日酔いですか?とビデオ越しで笑われることが増えまくった。笑って許してもらえる状態に驚くけれど、バッチバチ二日酔いですよと本気会議に突入する。

38歳にもなるとやるべきこと、やんなくていいこと、やりたくないこととか色々わかる。上手に生きれるようになっているんだと思う。特にやらなくていいこと・やりたくないことを明確に言えることは大人になった感じがある。なので限られた時間をやるべきこと、やりたいことに投下できる。それ以外はぐーたらの飲兵衛のぽんぽこぴーだ。でも、それでいい。それが自分なので。

深酒しすぎた平日に翌日つかいものにならないのも、自分自身だ。
その代わり、ここぞというときは負けない自信がある。アイデアだって必要があれば無限に出すし、コピーだってアホほど書く。出された酒は断らないし、飲んでいればこの夜が一番面白い夜だと全力を出す。

それで怒られても命まではとられまい。
取られるとしたら酒かタバコのどちらかか。
38歳というそれなりに折り返しっぽい年齢で自分自身への過度な期待もなくなり、自分しかできないことが明確だ。

ポンコツだけれど、時々本気出すおじさん。
それでいい。これでいいのだ。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。