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京都の深い夜

大阪での打ち合わせを終え、東京から足を運んでくれた映像チームとタバコを吸う。時計を見ると18時半。もうなんか完全にビール飲みたい。今日は帰らない!という映像チームと一緒に京都へ戻る。

どうせなら自分が関わった場所で飲んでほしいなと思い崇仁新町へ。
風が涼しく最適な季節。お客さんは満杯で多くが欧米人だった。
東京の話、京都の話、子供の話。
話すって物語の交換だ。話は尽きない。

では愛すべき京都の猫穴に連れて行こうとタクシーに乗る。
猫穴の入口は開きっぱなしで太った野良猫がこちらを振り向く。
奥にはいつもの寝転がった店長。久しぶりと座敷に座る。

ゆら帝を聴きながら、ビールを飲んで、目の前の誰かの日本酒を飲み、おいしいつまみを突いては音楽の話。いつものメンバーがどんどんお店を訪れて大きな家族みたいになっていく。全員酔っ払ってはいるが。

1人が「最高のファミマにいこう!」と荒ぶる。
いこういこうとみんなで歩く。
最高のファミマってなんやねんと思ったら、お店の前にテーブルがあるファミマ。確かにこれは最高だ。

酒とカップ麺にみんなでつまみを突いて分け合いながら食う。
この時間に食べるカップ麺は最高だ。
それを流し込むビール。ふわっとふく夜風。
あー明日も仕事あるなぁと思いながら夜の3時に「まぁなんとかなるか」と秒で不安を風に飛ばす。

せっかくなら京都らしい風景をお届けしようとしたら、
京都で一番深い穴蔵に誘い込んでしまった。
まぁ、それもまたよしか。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。