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かぶれなパラダイス

「行ってきまーす。」

ガチャ

足下に"かぶれな"

これがはじまり。

かぶれ菜とは福島の伝統野菜です。
でも、伝統野菜と言ったらかぶれ菜!となるほどの知名度はない気がします。

私は結構お気に入りです。
お味噌汁が好きですね。

しかし、最近2日に1回はかぶれ菜のみそ汁です。
ちょっと飽きてきた。なぜかかぶれ菜が底をつきません。

そして、冒頭のように玄関を開けてみるとかぶれ菜がぽんっと置いてあることがあります。自動供給システムです。

どうやらお向かいのおばあちゃんが届けに来てくれているみたいです。

畑に食べきれないほどのかぶれ菜が育ち、もう倒してもいいかなという時に私のお父さんが「美味しいから好きなんですよ。」とぽろっと言ったことで毎日持ってきてくれています。

本当に温かいおばあちゃん。飽きたって言ってごめんなさい。

以前、山村地域にヒアリングに行ったときに移住してきた若い人がいて野菜とか持ってきたいんだけど、迷惑かと思って持って行けないというお悩みを聞きました。

お隣からの野菜を期待している人もいれば、お返ししないといけないと気を遣うから持ってこないで欲しいという人もいます。まさかお金で返すわけにもいかないですからね。

お金ってシステムは楽ですよね。
決まったお金を出せば、手に入れることができます。

お金の大きさが強いのが都市型、相互扶助の大きさが強いのが田舎型という授業がありました。
お金を渡すことは"手切れ金"であって、人との関係を切るもののためできるだけ物を通すようです。ある地域の事例。

この明確な基準がない、相互扶助・助け合いのお返しというのが人を悩ませて田舎の住みづらさの一因になっているのかもしれませんね。

美味しくかぶれ菜いただいます。

読んでいただき、ありがとうございました。



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