三幸秀稔の繰り出すパスに、何という名前をつけようか?
前に書いた記事の中から文章だけを抜粋して、ちょっと体良く加工しました(笑)
リーグ戦6試合を終えて一応ギリギリ残留圏内に居る湘南ベルマーレ。
現段階でのベルマーレの中盤において、この選手の存在を無視するわけにはいかないでしょう。
三幸秀稔。
雨も滴る良いオトコ。
昨シーズンは年間を通してリーグ戦4試合しか出場のなかった三幸が、現在の段階で既に4試合に出場。
しかも、アンカーで先発した試合は1勝1分けという好成績を残しており、金子大毅・齊藤未月・松田天馬が抜けた中盤の新たなリーダーとして躍動。
レノファ山口在籍時に、"維新のピルロ"と呼ばれた天才肌のパサーは、今のベルマーレの中盤において大きな輝きを放っております。
緩急のつけたパス交換、近くも遠くもよく見えている視野の広さ、ビルドアップの際には周囲の選手たちに的確な指示を与える、といった具合に、これまでメンバーに絡むか絡まないかの立ち位置に居たのが嘘のように、ピッチ上に七色の軌道を繰り出す"レインボーパス"を武器に、レジスタ(指揮者、演出家の意味)として躍動。
ベルマーレのレジスタとしてタクトを振っていた三幸秀稔の姿は、様になっていたとしか言いようがありませんでしたね。
ボールを持っている時のシルエットが美しく、スペースが見えてないようでちゃんと見ていて、受け手の質に合わせたボールを蹴り分けられる七色のレインボーパスは、見るたびにため息が溢れてしまいます。
昨年の8月に三幸が移籍後初出場を果たしたルヴァン杯のガンバ大阪戦を振り返るレビューで、自分でこんな風に三幸についての事を語っておりました。
"イーブンボールの際にはちゃんと身体を投げ出したり、相手よりも一瞬早くボールに触ったりしていたので、守備に関しては試合出場を重ねればその辺りはちゃんと適応させる能力を持っていると思っていたら、今はその通りにアンカーの位置で頼りになるプレーを続けてくれています。
というよりは、ベルマーレが新しく"前進"できるかどうかの1番のキーパーソンは、間違いなく三幸秀稔になるとぼくは感じています。
レジスタタイプの三幸がベルマーレの中盤の底の位置から、最終ラインと前線の間に"虹を掛ける"存在として輝くようになれば、いまは重苦しい雲がどんよりと上空に漂っていて、冷たい雨が降りぱっなしのベルマーレ界隈の空気を一変させて、晴れ渡った青空を見せてくれるような気がしてならないからです。"
雨の降り続けたピッチの中での試合が続いていたので余計かもしれませんが(笑)、三幸がアンカーの位置で躍動できるようになったらベルマーレも攻撃のチャンスが、さらには試合に勝てるチャンスが増えていけるようになりました。
前にも言ったように、下の名前が"ヒデトシ"で、中盤からキラーパスを送り出すことが武器の中盤のプレイヤーが、ベルマーレに合わないわけがないって言ったら、本当にその通りになっちゃったぜ、えっへん!笑
ぼくは三幸の繰り出すパスをレインボーパスと勝手に命名しましたが、アメリカンフットボールのクォーターバックが繰り出すタッチダウンパスや、キックの精度の高さそのままにピンポイントパスでも良いでしょうし、そこはサポーターの皆さんが思ったままに、感じたままに遊び心を持てばいいだけの話なのです。笑
次のリーグ戦は4月以降に持ち越しとなりましたが、連戦がさらに続く中で三幸秀稔にかかる期待はますます大きくなっていくでしょう。
滝行のような横殴りの雨風の中で試合をするのは選手も関係者もサポーターも大変だと思うので、サッカー日和な天候の中で試合をさせてあげたいですね(笑)
最後は、三幸が自身のプレーでこう語っていそうなこの言葉で締めくくりたいと思います。