旅の話 鉄道会社のポスター

新型コロナウイルスの影響で、めっきり旅行に行くことが減りましたが、その前はちょくちょく旅行に行っていました。主に電車旅で、比較的近場、時々泊まりの旅行もするようになりました。

学生時代は全て車移動、その後バイクも乗っていました。その頃は電車に乗るのは主に学会などの出張だけでした。
若い頃(10代)はともかく、30代になって、憧れていたバイクに乗ってしまうと、独り身では車は道具になってしまい、[軽自動車でいいや」と思ってしまいました。

近いうちにバイクは復活させるつもりですが、思うところがあって、今は車もバイクも持っていません。

電車旅のきっかけは大学を辞したとき。

一度、色々なことをリセットしたくて、退職金もあり、贅沢旅をすることにしました。行き先は、富山県、八尾町。ご存知の方ならもうおわかりかと。「風の盆」です。
両親が書道、民謡を教えていたので、日本文化はかなり身近でした。年齢もあるのでしょうか。その中で、どうしても行きたいと思ったのが風の盆でした。

色々調べ場てみると、この旅はかなり困難なことが判りました。町は小さいし、宿はまともにとれない。そこで、前夜祭に行くことを決めて、ワイドビューひだの最前席を予約。このために中望遠レンズまで買いました。
またまた思うところがあって、旧友と一緒に行きましたが、この旅は忘れられないものになりました。

これ以来、電車旅の楽しさを知ります。

この後、いくつかの企業の手伝いを頼まれたことが今に至りますが、先のことを決めていなかった時期なので、節約生活です。こんな頃に名古屋駅で見つけたのが、名鉄のポスターでした。

確か「電車旅」というもので、ポスターには、大垣市のたらい舟の写真。すぐに行きたいと思いました。早速パンフレットを取りに行くと、たらい舟と電車、地域チケットのパック旅行が紹介されていたのですが、、、

「あれ?これって自分で予約すればいいんじゃないの?」と思いました。

風の盆は山の中の小さな町とは言え、富山県ですから、名古屋からはかなり距離があります。

これまで車やバイク移動ばかりだったので、電車の距離がわかりません。風の盆の旅で、駅弁にもはまってしまった僕は、「駅弁旅」を考えましたが、大垣市は何と名古屋からはほんの20分!

ということで、風の盆へ一緒に行った友人に声をかけました。

是非行こう!ということになり、早速予約。今回は、電車の予約は要りません。下調べなし、計画なしのことりっぷ、ランチが駅前のファーストフードになったのは残念でしたが、たらい舟の後は名物の水まんじゅう、地元の居酒屋を大いに楽しみました。

さて、少し時間は流れて。

今のパートナーと出会いました。車嫌いな人なので、電車旅再開です。

最初に行ったのは、桜の旅。やはりポスターを見て決めた行き先が伊賀上野でした。このときは泊まりなので、さすがに下調べをしました。小さな町で、駅前はあまり期待できない様子。
僕は名古屋で生まれ育ったので、駅前にはいくらでもお店があるという認識でしたが、地方都市へ行けばそうはいきません。学会で出かけていたときは、駅で朝食というのが普通でしたが、さすがにこの旅のときは、ちゃんと朝食付きにします。

この朝食が美味しい!

また新しい楽しみを見つけてしまい、これ以来、電車旅が新しい趣味になりました。

パートナーは行きたい場所を指定してくれます。趣味や好みが違うので、元々興味がなかったというか、僕の選択肢にはなかった場所ばかり。新しい発見がたくさんあります。この場合は希望に合わせて僕が計画を立てます。

一方、僕が行きたい場所は、もっぱら駅のポスターで見つけます。ポスターで紹介されている場所は、そもそも電車利用を促すものなので、計画を立ててもそれほど困りません。
色々な場所へ行くうちに、何となく要領を得るようになり、「ここはコンビニは期待できない」とか「ここはゆっくり起きてOK」といった予測も立つようになりました。

それでも予想を覆されることもあります。

例えば、琵琶湖博物館へ行ったときのこと。
以前、立命館大学草津キャンパスで学会があったとき(最寄り駅:草津南)、近隣の宿に泊まったらかなり不便だったので、「琵琶湖博物館の周りは何もないぞ!」と準備していったら、最寄り駅(草津)は古い宿場町。観光や料理など、想定外にかなり楽しむことができました。

帰りの朝、二人で「草津バカにしてゴメンナサイ」と言いながら、予想外に楽しめたことを喜びました。

そうそう、こう考えると、パートナーとの度は、ハズレたことがありません。勿論二人旅、楽しいのは当然ですが、なぜか美味しいもの、気持ちいい宿、楽しい街に必ず出会えます。

ポスター旅、侮れません。

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