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出会ってくれたすべての人へ。第二回教養のエチュード賞によせて

12月に応募した第二回教養のエチュード賞にて、副賞をいただきました。
まずは主催の嶋津さんへ、記事を読んでくださった方へ、お礼を言わせてください。

ほんとうにありがとうございました。

このコンテストを通じて、今まで全く接点のなかった方々に、わたしを知っていただきました。
なかには記事を読むだけでなく、スキやフォローをしてくださった方まで。
この賞に参加していなかったら出会えなかったかもしれない、たくさんの素敵な書き手さん、読み手さんとつながることができ、とても貴重な体験となりました。


さて、今回は最近わたしを知ってくださった方に向けて、すこしだけ自己紹介をさせてください。

幼いころから創作がすきで、らくがき帳で絵本をつくったり、大学ノートに物語を書いたりしていました。
中学生くらいになると、インターネットにも文章を公開しはじめました。
当時全盛だったモバゲータウンというSNSに小説を投稿して、他の書き手の方と交流するのがとても楽しかった。
携帯電話の小さな画面の向こうにいる顔も知らない誰かが、作品にコメントをくれたり、読者登録をしてくれたりしたときの嬉しさを今でも覚えています。

モバイル向けのレンタルサーバーを使って、個人のホームページを開設し、そこで小説を公開していたこともありました。
ネットの海の中の、ごく小さく狭い世界で承認欲求を得ながらも、いつも頭にあったのは、「いつか書くことを仕事にしたい」というひそかな夢でした。

「小説家を目指そう!」と銘打たれた、さまざまな文学賞への傾向と対策がまとめられたブログを読み漁り、これなら応募できるかも? という募集を見つけてはわくわくしました。
でも、いざ賞に出すための作品を書こうとパソコンの前に座り、Wordを立ち上げると、キーボードに置いた手が一向に動かないのです。

良いものを書こうと意識すればするほど、フリーズしてしまいます。
ネットで新しい情報を調べては希望を見出して、それとはうらはらに筆は進まなくて。
そんなことを繰り返して、いつからか文章を書くことすらやめてしまいました。

そんなわたしが「また書きたい」と思えたのは、1年半ほど前。
きっかけは他でもない、noteとの出会いでした。

はじめて記事を書いたのは、2018年の夏。
それまでは好きな書き手さんの作品を読むだけでしたが、ある日ふとアイデアが浮かび、スマホで一気に書きあげると、ごく軽い気持ちで投稿ボタンを押しました。
そこから少しずつ文章を公開していくなかで、予想以上に多くの人に作品を読んでもらえたことに驚きました。
なかには、「あなたの文章がすき」「更新楽しみにしています」と言ってくださる方まで。

言葉では言い表せないほど、幸せでした。
同時に、「もっと色々な人に自分の文章を読んでもらいたい」という欲がふつふつと湧いてきたのです。

教養のエチュード賞の存在を知ったのは、去年の12月初旬ごろ。
ちゃこさんのnoteとTwitterがきっかけだったと思います。
第一印象は、正直に言えば「なんかすごそうな人たちが参加してるな」でした。

第一回の応募作品をいくつか読んでみても、クオリティの高いものばかり。
実際、プロとしてライターや編集の仕事をされている方も多く、わたしみたいな無名の素人が混ざったところで箸にも棒にもかからないのでは…? そんなためらいもありました。

それでも応募してみたいと思えたのは、単純にコンテストの醸し出す雰囲気に魅力を感じたからです。
もしこれが取っかかりになって、少しでも多くの人にわたしの文章を読んでもらえたら万々歳だな。
そんなよこしまな気持ちもありつつ、ハッシュタグをつけるだけでいいという簡易さにも背中を押され、参加を決めました。


主催の嶋津さんは、「読むこと」に対してとても誠実な方でした。
ひとつひとつの作品に時間をかけて向き合い、Twitterでコメントをくださり、noteで紹介記事まで書いてくださった。



(最初にTwitterでコメントをいただけたとき、うれしすぎてスクショしました)


「この人マジか」と思いました。
コンテストにおいて主催者・審査者の言葉というのは、絶対的な重みを持ちます。
わたしたちが軽い気持ちで「すきだな〜」と思った記事をシェアするのとは違う。
作品にこめられた想いを汲みとり、咀嚼して、自分の言葉で伝える。
その責任、必要とされる膨大な時間と熱量。考えただけで気の遠くなる作業です。

"このコンテストに応募するということは、ある意味、僕への手紙だと考えることができます。宛先のある手紙には、読む責任が生まれます。"

けれど嶋津さんは、この試みを心から楽しんでおられました。
書くことと同様に、読むことにも才能はあるんだ。
そんな気づきが得られたコンテストでした。


このnoteは、わたしの出した手紙に嶋津さんがくださったお返事へのお返事でもあり、新たに出会ってくださったすべての方への感謝のメッセージでもあります。
往復書簡のように、この先も「教養のエチュード賞」が続いていったら素敵だと思います。
もちろん、嶋津さんご自身の生活に無理が生じない程度に(笑)。

今回の副賞を通じて、エールを贈っていただいた、と感じました。
この恩を返すためにも、もっともっと書くことと真剣に向き合いたい。
読んでくださる方がいる以上、誰かの心に響くような、すこしでも記憶に残るような、そんな文章を書きたいです。

改めまして、このたびはほんとうにありがとうございました。

ふらにー


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