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子供のしつけにファミコン版「ドラゴンクエスト2」をやらせてみてはどうか

去年のクリスマスに子供たちへサンタさん(自分)が「あつまれ どうぶつの森」をプレゼントしてくれた。

この長引くコロナ禍で家にいることも多くなり、両親が在宅ワークで相手にしてあげられないことも増えてきたから、サンタさん(自分)が特別にプレゼントしてくれた。

しかし、今では軽く後悔をしている。

休日はほぼ「あつ森」しかしなくなり、外出を誘っても「あつ森」がしたいから嫌と言ってでてこない。
ずっと家にこもるのも良くないから公園に行こうと誘うと「あつ森」していいなら行ってもいいと上から目線。
ショッピングセンターのフードコートで子供がスイッチをしているのが理解できた。

休日のみ2時間までというルールを設けているのだが、平日でも「今日はカーニバルがある日」とか言って隠れて電源を入れてやっていることも多々あり。

さらに会話がほとんど「あつ森」の話しかしない。
クラスでの話かと思ったら「あつ森」の話。
リアルとヴァーチャルが滅茶苦茶だ。

頭にきたから「あつ森」禁止令を出したらイヤイヤ期の10倍ぐらい暴れ出す始末。

よく子育てにつまずいた時に自分が8歳の頃はどんなだったかなと古い記憶を掘り起こすことがある。

掘り起こしてみたら今の娘以上にファミコンをやっていた記憶が誇張なしに蘇る。

でもあの頃のファミコンのゲームは娯楽というより苦行に近いゲームもあった。

特に苦い記憶が蘇る初めてのロールプレイングゲーム「ドラゴンクエスト2」の鬼畜っぷりにはトラウマしかない。

だが、あの苦行を越えた先にはとてつもない達成感があった。

ドラクエ2をクリアするには努力・根性・忍耐が必要。

このゲームをクリアしたら好きなだけ「あつ森」をしてもいいことにしてみてはどうかと閃いた。

幸いレトロゲームマニアの親父(自分)はファミコンとドラクエ2を所有している。

ドラクエ2をクリアするまでに多くの理不尽を感じることだろう。

人と話すとき、宝箱を取る時に「はなす」「調べる」などのコマンド入力が必要なこと。

持ち物は無制限に持てないこと。

最初の仲間であるサマルトリアの王子の出会いがすれ違いすぎて腹が立つこと、そしてむっちゃ弱いこと(最強の武器が鉄のやり)。

ムーンブルグの王女が犬だったこと。
そしてかなり悲劇的な経験をされていること。

ヒントなしでフィールドマップに大事な宝物が落ちていること。
特に紋章あつめは苦行。

また、仲間のありがたさもこのドラクエ2で学ぶこととなる。
死んだらフェニックスの尾で復活やセーブポイントでテントなんてものはない。
死んだら棺桶、生き返らせるには1枚しか持てない世界樹の葉かすぐ死ぬサマルトリアの王子のザオリクのみ。
しかもこの王子、メガンテという自爆呪文も使う。
死んだら死にっぱなしだ。
世界樹の葉かザオリク以外は高いゴールドを払って教会で生き返らせる。
このおかげで金策に苦労すること間違いなし。
なので、ダンジョンやフィールドマップで死んだら絶望を味わう。
特にブリザードが放つザラキは呪文を受ける前に画面が赤くなるから死を覚悟しなくてはならない。

でも、喜びやロマンもある。

風の塔から風のマントを使って新しいフィールドに行けた喜び。

船を手に入れて世界中を旅できるワクワク感。

鍵を手に入れてからローレシアやサマルトリアの城に帰省。
今まで開けられなかった扉の先へのワクワク感。
でも、重要なアイテムがあるなら先に渡してくれやという気持ちもあり。

そして、なんといっても3人揃ったときのフィールドマップの音楽が「果てしなき世界」に変化した時に感じたこの3人ならやれるという希望に満ち溢れていたメロディー。
この曲はドラクエ史上トップクラスの名曲だ。

しかし、そんな希望もここでは通用しない。

ロープレ史上最恐と言われているロンダルキアの洞窟。

このダンジョンで世の中は不条理であることを悟るに違いない。
ノートに書いた自作のダンジョンマップ。
なぜならあり得ないくらいの数の落とし穴があるから。
大人になってネットでこのダンジョンマップを見た時には膝を抱えて俯いてしまった。

さらに理不尽なのがゲーム設定が狂っているとしかいえない敵キャラの数々。
ラスボスの次に守備力のあるキラーマシン。
パーティー全体に火を吹いて攻撃するドラゴン4体が出た時は死を覚悟したものだ。
こんな苦行ともいえる果てしなきダンジョンを越えた先に待っているのは解放感かと思いきや・・・

長すぎるダンジョンを抜けてからの方がやばい。

シルバーデビルとアトラスの組み合わせでは、シルバーデビルの眠り攻撃とアトラスの打撃でボコボコにされ、ブリザード3体出現した時はザラキを覚悟、ギガンデス3体出た時はもう神に祈り逃げるを選択。
それでもなんとかロンダルキアの祠についた時にはさすがに固く握りしめていたコントローラーを床に置くことができた。

ドラクエ2はロンダルキアの祠さえつけばなんとかなる。

ここまでくれば後は感動のフィナーレまで黙々とレベル上げ。
ムーンブルクの王女が放つイオナズンの頼もしいこと。
それにひきかえサマルトリアの王子は弱小すぎるので基本防御しかない。
僧侶キャラっぽいくせにベホマ使えず、さらに最強武器が鉄のやり。

ハーゴンはたいしたことはないし、シドはレベルさえ上げればなんとなる。
これで感動のフィナーレ、もちろん王位は継いであげること。

最後に忘れてはいけないのが復活の呪文。
小学生に52文字を正確に書き起こすなんて無理ゲーに近い。
もちろんスマホでの撮影は禁止。

こんな理不尽を具現化したようなゲームを当時の自分(小2くらい)はよくクリアできたと思う。
もしかしたら「ゆうていみやおうほりいゆうじ〜」の最強パスワードを使っていたのかもしれないが。

娘がこのドラクエ2をクリアした頃には努力・根性・忍耐が驚くほど成長していることだろう。
困難に立ち向かう姿勢と理不尽な世界に打ち勝った達成感を感じることができるのであれば「あつ森」を無制限にしても構わない。

子供のしつけをドラクエ2に任せようかなと台所で思案しているところに、3歳の娘が誕生日にニンテンドースイッチのゲッシーズが欲しいと言ってきた。

間違いなく姉に吹き込まれたに違いない。

ドラクエ2をクリアしたら買ってあげることにしよう。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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