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1997年のデリック・メイのDJ MIXを聴き直す

5/25にZepp Shinjukuで開催された「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」の原作漫画35周年を記念した音楽イベント「DEEP DIVE IN SYNC with GHOST IN THE SHELL」に出演のためデリック・メイが来日。
さらに5/17にClub NEO@福島と5/26にClub HVEN@中目黒でもDJプレイ。


京都在住の自分が5/26のClub HVENになんとかしてでも参加したかったのですが叶わず・・・


次回はぜひとも京都にお越しやすということで、1999年に西麻布YELLOWで体感したデリック・メイの衝撃的なDJプレイから25年が経ちました。
最前列でデリック・メイのプレイを見たいがために23時くらいからずーっとDJブースの前を陣取り、フロアが通勤ラッシュ時の千代田線ぐらい人がぎゅうぎゅう状態の中、酸欠で気を失いかけそうになった瞬間にデリックが登場。

ドスンッ!!!

一音目のキックの音からフロアのグルーヴが変化したことが感じとることができ、緊張感と高揚感が混じり合った感情が込み上げ奇声を発した記憶が蘇ります。

今回の来日を逃してしまったので1000回以上は聴いたであろう名作を久しぶりにプレイ。

その名作とはDJ MIX CDのバイブルとも言われている「ミックスアップ」シリーズ。


石野卓球監修で全5タイトルあり、石野卓球、ジェフ・ミルズ、ケン・イシイ、タナカフミヤ、そしてデリック・メイというレジェンドたちのプレイが凝縮されたぶっ飛んだ企画のDJ MIX。

この時代のソニーは最高でしたね〜。

この「ミックスアップ」シリーズはどれも最高なのでブックオフで発見したらタッチアンドバイ(手にしたら買う)がおすすめ。

今はテクニックがあまりなくてもデジタルですごい感じにミックスできますが1995年の頃はテクニックがなきゃすごい感じにはできない時代。

それもアナログレコードで表現していたのだからごまかしきかない緊張感がたまらない。

中でもライブ一発録音のジェフ・ミルズとタナカフミヤは強メンタルな攻めのプレイを聴かせてくれます。

今回、ご紹介するのは1997年にリリースされたデリック・メイのミックスアップ。
この時代のテクノミュージックの空気感を感じるにはもってこいの選曲。
ハウス〜シカゴハウス〜アシッドハウス〜テクノ〜デトロイトテクノ〜UKハウスとジャンルレスで縦横無尽な選曲を超絶テクニックでミックス。

CDプレイヤーのスピーカーから、ターンテーブルを巧みに操り、クロスフェーダーでリズムカルに刻むデリックの姿が飛び出てくるんじゃないかというくらい音に臨場感があるんです。(誇張なし)

1曲目の「MAYDAYS INTRO」から5曲目の「FRENCH KISS」までの選曲ですでに凄腕テクニックの見本市ぐらい披露しまくっているのでぜひ聴いていただきたい。

今回の来日でも「FRENCH KISS」をプレイしていたようですがこのCDでは軽快なシカゴディスコハウス「MAKE UP YOUR MIND」に3分ぐらいロングミックスするという超人プレイ。

さらにクロスフェーダーであっちいったりこっちいったりと大忙し。
これぞ理想的なフレンチキスミックス!!!


FRENCH KISSでスパークさせたあとはPAUL JHONSONやDJ SNEAK、GREEN VELVETなどのシカゴ勢でクールにミックス。

クールと表現しましたが体感温度がマイナス3度くらいクールなんです。
理想的なクールダウンというか、こんなプレイができるからこそ超一流なんたろうなと思いつつ・・・
こんな感じのグルーヴが続きます↓


クールなグルーヴを打ち消すにはピッタリの“パッパーン”な効果音でお馴染みJEFF MILLSの「ALARM」が登場。

今、聴いてもどうやってミックスしているのか理解できない超難度なミックス。

サンプラー使って逆回転しているのか二枚使いしているのか全くわからない。

さらにプレイのセンスが問われるミニマルアシッドテクノPHUTRE「SPANK SPANK」をロングミックスするからなおさらわからない。
とりあえずターンテーブル2台では再現ができませんでした。


DESIGNER MUSICの「GOOD GIRLS」から首領の真骨頂が堪能できるデトロイトテクノタイムに突入。

当時、誰もがプレイしたTHE PURPOSE MAKER「THE DANCER」の理想的なミックスを聴くことができます。


デトロイトテクノの首領らしくデトロイトテクノで着地するかと思いきやまさかのBASEMENT JAXX from U.K.が登場!

彼らの大ヒット作「FLY LIFE」がリリースされる前なので、早くから注目していたわけですね。
ATLANTIC JAXXからリリースされた哀愁漂うラテンハウス「EU NAO」でフィナーレ。

紙吹雪舞う演出が似合いそうな展開です。


全32曲でざっと1時間9分収録。
曲間は短く忙しい感じでミックスしてます。
にしてもこの偽りのないライブ感はガチンコのテクニックが要求された90年代ならではのDJ遺産。
2024年の今聴いても刺激的。

それではこの記事の締めにJOSH WINKによるぶっ飛んだFRNCH KISSをご紹介。
それでは👋

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