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今年のポケカ、超楽しかった【振り返り】

年末なので、今年のポケカについて振り返っていこうかな~と

Q.今年のポケカ、どうでしたか?


A.めっっっっっっっっちゃ面白かった

いや、転売が云々とかは承知してるし、その辺は手放しで歓迎できることじゃないかもとは思いますが、それ以外は良かったよねってお話です。なのでそれの話はしません。ご了承を。

で、話の内容としては、ゲームについて(カードデザインやメタゲームの構成など)がメインとなります。その後にその他の事項について軽く触れます。

1.ゲームが面白かった話

・進化前のVを最大限生かした。

今回特に話していきたいのはVMAXについて。実はVMAXというギミック、実装当初はやや不評なところがありました。代表的な不満点としては、

「やってることがただの1進化」

「性能が淡泊すぎる」

ってとこですかね。

で、今年のVMAXはこれに100点中300点くらいのアンサーを出してます。

それが、進化前のポケモンVを最大限に活用することです。

進化前と進化後とで、複数のアタッカーを扱えるってだけでも楽しいんですが、ここでは進化前がポケモンVであることがミソです。

VMAXが取られるサイド3枚に対して、Vは2枚しか取られません。取られるサイドが違うんですよね。

これによって、VMAXだけで戦うとサイドプランが単調な3-3になってしまう一方で、Vが絡むと3-2-3など様々なサイドの取らせ方をすることができ、戦略の幅がグッと広がります。

分かりやすい例だとVMAXを2パンするのを2回するのと、Vと非エクを1パンしてVMAXを2パンするのでは攻撃回数は変わりませんが、ポケモンVとVMAXを一度ずつ倒すとサイドの残りが1枚になってしまい、リセスタで撃沈させるチャンスが生まれます。そうすると、お互いのデッキ次第ではあえてキルターンを遅らせてでも攻撃を待った方が良いみたいな状況が生まれたりします。

そして、上記のサイド1リセスタを押し付けたい状況などでは、「敢えてポケモンVを進化させない選択肢」なんかも生まれるんですよね。

他にも弱点などが絡んでくるときも、サイド2のアタッカーを絡めることで、VMAXが簡単にワンパンされる時でもこちらの攻撃回数を増やせたりできますよね。竜王戦の配信では顕著でした。

また、進化前を絡めてゲームデザインをするのにあたっては

「ルール持ちなので強いテキストを持たせられる」

ということがかなり貢献してると思います。

単純にポケモンVなので強い技を持っているので、サブアタッカーとしての性能が高いということです。

また、ポケモンVは基本的に準バニラみたいな性能でも数字が勝手にデカくなるためサブアタとしてはギリ使えるようになる、というのも良いです。カード開発に使えるリソースは有限なのでどこかしらでサボってもそれなりに面白いというのはこちらにとっても嬉しいです。

単純なアタッカー以外にも、ポケモンVならではの強テキストで遊びを面白くしてくれるポケモンが沢山。

代表例はリーフィアV。あれは天才のデザインです。あとはニンフィアvとか黒馬Vなど。

それと、既存の強力カードの進化系としてVMAXをデザインできるのも、進化前がルール持ちであることの特権ですよね。ビクティニVMAXやパルスワンVMAX等です。これに関しては去年の後半からガシガシやってたので深追いしませんが、それを今年も続投してくれたのは嬉しいです。

・複雑なサイドプランによる幅広い遊び

去年のVMAXが何かしらの条件下でVやTAGをワンパン、VMAXを2パンといったように、サイドの取り方がやや単調でした。そこをデスカウントGXやジラーチを絡めたズルでなんとかするなどしてました。

で、今年のVMAXですが、サイドの取り方に一癖あるポケモンが多数です。

まずは相手のポケモン一発で倒すシリーズ。一撃ウーラオスやゲンガー、黒馬バドレックスやレックウザなど。

簡単の偉いところは、「VMAXは簡単にはワンパンされない」の原則は崩壊してないところです。

次にサイドまとめ取りの連撃ウーラオスやサンダース

他には、倒れないことで相手のサイドプランを破壊するインテレオンやジュラルドン、アーマーガアやミュウなどですね。これに関してはモミというカードが天才です。レアなところでは、サイド2枚しか取られないニンフィアなども挙げられます。

これに加えて、上述の進化前Vが戦闘に絡むこと、進化前にも多彩なサブアタッカーが配布されたこと、そして弱点がゲームに絡みやすくなったことで、対戦の展開がデッキの組み合わせ次第で全然違うものとなる、バリエーション豊かで飽きないプールとなってます。

・豊富なサブアタッカーの配布

EマークではガラルファイヤーVやガラルサンダーV、スイクンVなど、汎用性が高く様々なデッキに入る強力なサブアタッカーが配布されました。(スイクンはメインの側面も強いが)

これで、ムゲンダイナやリーフィアなどの進化前が戦力になりにくいデッキでもサブアタを使って先述のサイド2アタッカーがいることによる遊びが楽しめるようになりました

加えて、最近は様々なタイプのエネ加速カードが色々なタイプに配られているので、色々なポケモンがサブアタとして運用にできるようになりました。キバナによって本来のエネ加速のみでは使えない、使いにくいポケモンが運用できるようになったのも楽しいですね。

また、今年は弱点をゲームデザインに強く絡めていますが、これに関してもサブアタを配布することで、弱点を突かれる側のデッキは弱点分散を、そうでないデッキは複数の色のアタッカーで様々なポケモンの弱点を突いたりできます。というわけで、次は弱点のお話

・弱点によるメタゲームの活性化

今年のポケカは、超、悪、闘の3すくみの構造によって環境が定義されてた期間が長く、そうでなくても環境デッキが弱点を突く、突かないの関係性にあることが多かったです。

弱点によるわかりやすいデッキ相性により、超デッキが多く勝った翌週に悪が躍進する、というように、メタゲームが活性化されていきました。加えて、デッキ相性がわかりやすいことによって、ポケカにそこまで詳しくないビギナープレイヤーの方でも、メタゲームの変遷を楽しめ、競技に興味を持ってもらえたとこがあると思います。(なんとなくですが、動画投稿サイトで大手配信者がメタゲームの解説動画を出しているのをよく見た気がします)

これで、環境がただの弱点ゲーになるかというとそうでもなく、例えば先述のファイヤーやサンダーがメタカードとして機能して、色不利に抵抗したりメインポケモンの色がメタゲームに関係しないデッキもメタを変化させる要因になったり、他にもニンフィアや一撃ウーラオスなどの複数の色を扱うデッキの存在や、そもそも色相性の影響を受けにくい白馬などが存在したことによってメタゲームは奥深さを増し、単調な「弱点ゲー」に陥ることが阻止されていました。

弱点がゲームに絡むと、先述したように進化前Vなどを使う機会が増えたり、VMAXを立てずにサブアタのみで戦う選択肢が生まれたりして、VMAXだからできるプレイングができるようになるのも良いですね。

また、弱点を付けるという要素によって彼らが強力なデッキに対するメタカードとして存在するようになり、メタゲームの変化が活性化したことも面白いポイントです。

・確定サーチによる自由な構築とプレイング

皆さんご存じ裏工作シリーズ。(裏工作自体は去年の産物ですが、今年実装されたレベルボールとドン呼びで一気に強くなりました。)

これのお陰で、

・プレイングの幅が広がり、相手や状況に合わせて柔軟に動くことができる。ドロサポを打つだけでも何打つかの判断を問われる。

・ピン差しのメタカード(スクラッパー、うねり扇、フヨウetc)など、特定の状況下でのみ使うようなカードを効果的に使える

などの恩恵があります。

個人的にポケモンカードのゲーム性は「その気になればデッキ内の全てのカードに理論上触れるという前提の元、いかに最低限のリソースで戦い抜くか。」あるいは「最初に全てのカードが配られた状態で、それらをどのような順番でどう使うか」と言うように表現できると考えています。(これはかなり個人差が大きいと思います)。裏工作というカードはこの性質にマッチしてるんですね。

裏工作以外にも、キバナやチルタリスなど今年はサーチカードが強くデザインされた印象です。スイクンチルタリスは古参プレイヤーに人気のテーマでしたね。キバナは三神デッキのような山をガンガン掘るデッキでもピン差しカードが使えるようになる他、ポケモンに関しても普通では動かせないカードが動かせるようになるので良いカードです。

・雪道によるゲームスピードの低速化

かつてのポケカはデデンネやクロバットを豪快に使って自分の動きを押し付けていくデッキが多かったですが(ルカメタ等例外もある)、雪道によってデデクロに依存したプレイがよりやりにくくなり、過剰に早くなっていたゲームスピードが遅くなっただけでなく、白馬スイクンのような雪道リセスタで捲るデッキが出現したり、三神ザシアンのようなデッキでもリソース管理がより重要になったり、何より裏工作などの非エクエンジンが相対的に強化され、それによって試合中に使えるカードがぐっと増えたのも美味しいところです。

・非エクの大幅強化

去年は非エク(コズガとLO以外)が弱いだとか可哀そうとか言われまくってましたが、今年は非エクへの待遇はかなり良かったです。

まずはご存じカラマネロ、クワガノン、タチフサグマなどが環境で活躍。加えて、エネ加速の機構が全体的に強くなり、サブアタッカーとしての非エクも色々と使いやすくなった印象です。(イシヘンジン、クレセ、アクジキングなど)

環境で使われたもの以外でも、非エクのカードパワーが全体的に向上し、ジムバトル優勝くらいならできそうなポケモンがたくさん出てきたほか、レベルボールやキバナ、ゾロアークの収録でぐっと使いやすくなりました。露骨にテキスト量が少ないバニラカードの収録も殆どなくなりました。

後、非エクの中でも特に2進化ポケモンの待遇は本当に良くなったと考えています。裏工作ギミックだって2進化ならではの遊びで芸術点が高いですよね。

2.ゲーム以外の良かったこと

・優秀なスタートデッキ群

今回特にお話したいのは「スタートデッキ100」と「ハイクラスデッキ」

スタートデッキ100は、構築済みデッキなのに、何が当たるかわからないというパックの性質も持ち合わせていて、開封のように楽しんだうえで、開けた後もデッキとして遊べる超お得セット。神の商品。

今年のポケカは「開封」のジャンルが大いに盛り上がりましたが、その開封勢を引き込めるのが革命的だし噛み合ってて最高です。当然バトル目的の初心者、何なら既存プレイヤーも楽しめるぞ。

100デッキが「初心者向け」「開封勢向け」だとしたら、「バトラー向け」「上級者向け」「すぐに勝ちたい人向け」な商品も欲しいところだけど、、、

ということでハイクラスデッキ。噛み合いすぎだろ。

入ってるメインカードも強いしコンセプトも強い。一撃に関しては無改造でもその辺のジムバトルで善戦できるレベル。2700円の構築済みってマ!?

勝つためのポケカを始めたい人に、「とりあえずこれ買え」って言える商品が出たのが出たのがスゴイ。安いからとりあえず勧めることに抵抗を感じないので良い。競技者向け商品としてはハイクラスパックやプレミアムボックス、最近出てないけどデッキビルドボックスなんかがあるけど、ハイクラスは安い上にこれ自体がデッキになってるからポケモン揃えなくていいので天才。

・あまりにも低いスタート障壁

先述のようにスターターが天才なだけでなく、クイックボールやボスの司令などの汎用カードを惜しみなく再録してくれたおかげでお手軽に汎用カードを揃えることができました。

これに関しては偶然その手のカードが出なかったってのが大きいですが、偶然でも何でも快適だったのは変わりないですし、高額汎用カードに頼らなくても商品は売れるということが証明されたので今後もガンガン汎用は再録してほしいっすね~

・パック剥ぐのが楽しかった

皆大好きSAの復活。さらにカード全体のテキスト量が増え、露骨なハズレが減りレアカードが当たらなくても何かで遊べそうな非エクが手元に溜まるようになるなど、とにかくパックを剥ぐのが楽しくなる仕組みがたくさん。

ハイクラスデッキにもたまにSAが入ってたり、100デッキの存在もあったりで、とにかく開封遊びが盛り上がった印象。

・エクストラが盛り上がった

エクストラCLの開催に加えてエクストラバトルの日の開催、そして何より公式チャンネルでのエクストラ動画の大幅増加と、エクストラを盛り上げようとする姿勢は過去一番だったと思います。 特にCLのエクストラの試合を複数アップロードしてくださったのは本当にありがたい(競技シーンの映像は殆ど存在しなかったので)。ポニータ石井に感謝を。


パパっと思いついたのはこれくらいでしょうか。

来年も面白いポケカライフが送れることに期待ですね。

それではよいお年を~

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