8月27日(2019年) 前半2-0からドローでも納得のACLアウェイ戦
2019年8月27日(火)、浦和レッズは上海体育場に乗り込んで、上海上港とACLノックアウトステージ準々決勝第1戦を行い、2-2で引き分けた。前半2点を先行し、後半追い付かれるという悔しい展開だったが、アウェイゴール2点を挙げて、第2戦ホームで決着をつければいいという余裕の表情が、選手たちからうかがえた。
過去4度の対戦でつかんだセオリー
上海上港とはこれが通算5試合目だ。
2017年、まずグループステージで同じ組になり、第3戦の上海ホームでレッズが2-3で敗れたが、第4戦の埼スタでは1-0の勝利。直接対決の成績ではアウェイゴールで上回る内容を収めた。さらに、その年の準決勝でも対戦。アウェイ1-1、ホーム1-0で決勝進出を決定した。
この2017年の4試合が良い経験になった。強力な外国籍選手3人を要する上海上港に、すべての試合で、特にアウェイで勝つのは簡単ではない。しかしACLのレギュレーションでは、同じ相手と必ず2試合行われる。ノックアウトステージでは2試合の成績で勝ち抜けが決まるし、グループステージでもその相手と勝ち点で並んだときは直接対決2試合の成績で順位が決まる。
つまり必ずしも全部の試合に勝つ必要はなく、アウェイでは負けない、負けてもアウェイゴールを複数点取れば成功。ただしホームでは必ず勝利する。これが対上海上港に限らず、ホームとアウェイで環境の差が大きいACLで勝ち進むための方程式、あるいはセオリーになった。
後半の反撃は織り込み済みでドロー
この2019年の準々決勝でも、そういう戦いをした。
開始3分、セットプレーのチャンスに相手GKのキャッチミスを逃さず槙野智章が蹴り込んで先制。30分にはカウンターのチャンスに、関根貴大から長澤和輝へと渡り、最後は興梠慎三がゲット。前半を2-0で折り返した。
ホームで負けられない上海が後半攻撃のギアを上げてきたため、守勢に回る時間帯が増えたが、それは織り込み済みだった。2本のPKを取られたのは想定外だったが、それ以上の失点は許さず、アウェイで2-2という、ACLでのセオリーに則った結果を収めた。
このセオリーはレッズならでは
セオリーと言ったが、それを成立させるレッズならではの強みがある。
まずホームでは必ず勝つ、ということだ。また一度対戦して特徴をつかんだ相手には負けないということもある。さらに大事なことは、このセオリーがクラブ、チーム、サポーターの共通認識になっている、ということだ。
前半2-0から後半劣勢になり、追い付かれるというのは、1試合で見ればブーイングものの展開だが、日本から駆けつけた約1,000人のレッズサポーターは試合後の選手たちに大きなコールを送った。それは、まだ準々決勝の前半が終了しただけということもあっただろうが、アウェイ第1戦のミッションを成功裡に終わらせた、という称賛でもあったはずだ。
さて、みなさんは2019年8月27日、何をして何を感じていましたか?
【あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~】は、レッズサポーターのみなさんから投稿を募っています。浦和レッズ30年の歴史をいっしょに残していきましょう。詳しくはマガジン「あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~」のトップページをご覧ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?