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往復書簡⑨清尾→小齋「準々決勝の相手は全北現代」

 小齋くん、こんにちは。
 浦和レッズが2023/24ACLプレーオフを勝ち抜きました。
 香港の、しかも国内最強ではないチームに負けるはずはない、と思いながらも、負けるはずがない相手に負けることがあるのがサッカー、そしてその確率が決して低くないのがレッズ、という情けない自覚もありますから、一抹の不安もありました。
 早々に2点を取ったものの、ずっと2-0で推移し、時間が経つにつれて、”半抹”ぐらいに減った不安がまた一抹に近づいてきました。事故的にでも1点取られたらその流れで同点になってしまうかもしれない、という不安ですが、アディショナルタイムに3点目が入ってようやく勝利が確定しました。

プレーオフ前日の記者会見です

 ACL本大会出場が決まり、初戦は9月20日。3年前に一躍有名になった都市、中国の武漢で行われるアウェイ戦です。小齋くんがMDPに書いていてくれたころは「武漢尚文」という名前でしたが、今は武漢三鎮といいます。中国のクラブはしょっちゅう名前が変わりますよね。
 この往復書簡は「この試合までに終わらないと」というタイミングが何回かありましたが、とりあえず今年のグループステージ第6戦(12月6日)までは大丈夫になりました(笑)。

 ということで、話は2007年に戻ります。
 グループステージを2勝4分けで1位となったレッズは、準々決勝で韓国の全北現代モータースと対戦しました。当時はグループ1位のみの勝ち上がりで7グループしかなく、勝ち上がりが7クラブ。そして前年優勝クラブがグループステージをシードされてこの準々決勝から出場しました。その前年優勝クラブが全北現代でした。
 ちなみに日本がある東地区のグループの数が3、西地区が4だったのは、力関係だったんでしょうかね。

 数年後からのACLでは前年優勝のシードがなくなり、東地区も4グループになりました。またグループ2位以上がラウンド16からのノックアウトステージに進むことになったのは、門戸を広げたという意味で大きな変化でした。
 今はグループステージに出場するクラブが、4クラブ✕10グループ=40クラブに増え、さらに門戸が広がったのですが、ステージを突破する数は東西それぞれ9クラブで変わらないので「各グループ1位の5クラブ+各グループ2位のうち成績上位の3クラブ」という、メンドクサイレギュレーションです。
また前年優勝のクラブが出場しないのはまずい、という配慮からか(?)、優勝クラブに翌年のプレーオフ出場権が与えられるようになりました。そのおかげで、レッズは昨季Jリーグ9位で天皇杯3回戦敗退なのに、また出られるというわけです。

 そんなことより、2007年当時と今との大きな違いは、今は東西各地区のクラブが対戦するのは決勝だけ、という規定なのに対し、2007年当時は準々決勝から東西交えたガラガラポンだったことでしたね。
 当時、ベスト8に残っていたのは、レッズのほかにセパハン(イラン)、アルワフダ(UAE)、アルヒラル(サウジ)、アルカラーマ(シリア)、全北現代(韓国)、城南一和(同)、川崎フロンターレ(日本)の7チーム。だから西地区のクラブと対戦する確率は5割以上だったわけですよね。現に川崎は準々決勝でセパハンと対戦しましたし。

 組み合わせが決まったのは、かなり前だったと思いますからクラブもさすがに全クラブを想定した準備はしなかったでしょう。でも、全北が相手と決まってからは情報収集に余念がなかったと思います。
 その成果は準々決勝第1戦、ホームでの試合に出たのではないでしょうか。
 グループステージと違い、負けたら終わりのトーナメント戦。緊張感が高まってきました。その初戦である9月19日(水)の全北現代戦で勝利し、良いスタートが切れたと思います。

選手が入場して正面に見たのはバックスタンドのこれ
集合写真を撮っている間に黒が白に変わる埼スタマジック(?)

 では、試合の模様はよろしくお願いします。

記者席にもフラッグが張られていました。小齋くんもここに座ったのですね

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